とと姉ちゃん 5週27話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」5週27話のあらすじネタバレと感想です。
まずは5週26話の振り返りを少し。
富江が破ってしまった鞠子の制服を直すため、青柳商店のミシンを借りることを思いついた常子。
しかし、君子の気持ちを思うと堂々と頼みづらい・・・悩む常子でしたが、一計を案じ清に頼むことに。
何とかこっそり店の中に入り、ミシンで制服を直していると、滝子に見つかってしまいました。
「コソコソなんてするんじゃないよ!」実の孫なのだから堂々と使えばいい、寛容な態度を示した滝子は、常子に青柳を継ぐ気はないか、と切り出してきます。
「考えたこともなかったです」断った常子でしたが、戸惑いも見られます。
一方その頃、清のせいで森田屋の人々には既に制服の一件がばれていました。
とと姉ちゃん 5週27話のあらすじネタバレ
初めて知る娘の想いに宗吉は・・・
「バカ野郎!!」思わず拳を振り上げた宗吉でしたが、手をついて詫びる富江を前にすると殴ることが出来ません。
力が抜けたようにゆっくり拳を下ろすと、突然君子たちに向かって「すまなかった!!」土下座をして詫びる宗吉。
「申し訳ございませんでした!!」まつや照代に続いて、富江も改めて小橋家の人々に頭を下げます。
「富江さん・・悪気はなかったんです!盗んだんじゃありません!」富江を弁護する常子の言葉に、顔を上げる宗吉たち。
事情を説明する常子に、「何で制服なんか着たかったんだい・・」疑問を口にするまつ。
「それは・・・」富江が言いかけた言葉を引き取るように常子が続けます。
「それは、富江さんも女学校に行ってみたかったからです!」驚く宗吉たち、そして同じく驚く富江。
「本人驚いちゃってますけど・・・」長谷川の突っ込みをよそに、富江の女学校への想いを勝手に代弁する常子でしたが、「そうじゃないの!」と慌てて富江が否定します。
別に女学校に行きたかったわけではなく、毎朝見ていた鞠子の制服をずっと可愛いなと思っていた、それでちょっと着てみたくなった。
ばつが悪そうな顔で富江の告白を聞いている常子。
「とと姉の良くないところが出たね・・・」やや呆れる鞠子、「申し訳ありません。そそっかしくて」常子に代わって君子が謝ります。
「・・・失礼しました」常子が頭を下げると、森田屋の中の緊迫した空気も一気に和んでいきます。
富江の女の子らしい一面を見て、安心する照代。
富江が不平不満を言わず、家業を手伝ってくれていたことに甘えていたかもしれない、反省するまつ。
「差し出がましいかもしれませんが・・・」そう前置きしたうえで、常子は富江に一日だけ休暇を取らせてほしいと提案します。
一日制服を着て、いろんな場所を巡り、やりたいことをトコトンやる。
でも仕込が・・躊躇する富江に、「私が代りに働きます!」鞠子がピッチヒッターを買って出ます。
鞠子の申し出に嬉しそうにはにかみ、同意を求めるように家族の顔を見る富江に、「甘えさせてもらったら?」そう促す照代。
「・・・やりてえなら、やりゃあいいんだよ」仏頂面ながら反対はしない宗吉は、お前に窮屈な思いをさせるほど落ちぶれちゃいない、そう言い残して居間を出て行きました。
素直にものが言えない宗吉の性格を知っている富江は、父が許してくれたことが嬉しくて思わず笑顔になるのでした。
富江が鞠子の制服を盗んだと思い込んだ宗吉が怒りを露わにし、拳を振り上げた場面ではどうなることかと思いましたが、以外にも自ら拳を下ろした姿を見て、色々と考えてしまいました。
普段口の悪い宗吉ですが、家族に対しては絶大な信頼を寄せ、誇りに思っているようです。
常子の何気ない呟きを、まるで森田屋の誰かが制服を盗んだと言っているように聞こえると、気色ばんだのも誇りを傷つけられたと感じたからでしょう。
その宗吉が、実は娘の富江が制服を盗んだ犯人だったと聞かされ、失望と怒りが湧き上がってきたはずです。
相当な修羅場になってもおかしくない場面ですが、宗吉は自らを抑え小橋家の人々に手をついて詫びます。
これまで大女将のまつの引き立て役のように扱われてきた宗吉ですが、今回”家長”としての責任感がしっかり描かれていたのではないでしょうか。
富江の休日
―――そして迎えた日曜日
「今日は浅草の方に行ってみようと思うの」常子は制服に着替えた富江と共にお出掛けです。
富江は着なれない制服に少し恥ずかしそうにしています。
「富江ー!・・・」娘が休みを取って出掛けていることを、つい忘れる宗吉。
「・・私やります」代わりに入った鞠子が忙しく立ち働いています。
「もう・・大将!しっかりしてくださいよ!」可笑しそうに突っ込む長谷川。
あー!もーー!調子狂うなあ!!イライラを吐き出すように宗吉が大声を上げます。
富江さんお出掛け?何気なく聞いた出入りの業者に、八つ当たりの雷を落とす宗吉。
「何かやってる!」その頃、浅草に着いた常子と鞠子は、ちんどん屋に群がる人だかりを見つけます。
一方の森田屋では、君子とまつが配達に出かけようとしているところです。
そこへ、「お待たせしました」後から照代が弁当の箱を持ってやってきましたが、「ん?」怪訝な顔をするまつ。
照代にしては珍しく注文を間違えたようです。
「富江のこと心配なのかねえ・・・」苦笑いするまつですが、「あ!いけない・・寄合あったんだ」富江が心配なのはまつも同様です。
そんな事とはつゆ知らず、浅草の富江と常子は人だかりに交じって、ちんどん屋の芸を手を叩きながら楽しんでいます。
森田屋では宗吉もまつも照代も疲労困憊の様子。
「富江が女学校言ったら、毎日こんな風なんですかねえ・・」照代が思わず宗吉に話しかけます。
そのつもりはねえって富江もはっきり言ってただろう、照代の言葉にいぶかしげに答える宗吉。
「・・・本音はどうだかねえ」まつからも言われ、宗吉はめて富江の気持ちを考えますが・・・
浅草では富江が喫茶店の前でメニューを眺めています。
「富江さん、こういうお店来たことある?」常子に尋ねられ、まさか!と首を振って否定した富江は、「常子さんは?」逆に尋ねてみました。
「もちろん・・・ありません」可笑しくて笑い出す二人。
ひとしきり笑った後、富江が店のメニューを指して常子に疑問をぶつけます。
「オームレット玉子焼が・・五十銭よ!玉子焼きが松弁当と同じ値段なんて納得できないわ!」この店はおかしい、憤慨した様子の富江。
あからさまに儲けようとしているとしか思えない!遠慮なく店の批判を展開する富江に、やや焦って宥めようとする常子。
加えて店員の接客もなっていない!窓から店の中を覗きながらさらなる批判を展開する富江と常子の背後に、いつの間にか喫茶店のマスターが。
「失礼ですが、」その声に二人が振り返ると、いかにも不機嫌そうな男が「どういったご用でしょうか」と、威圧するような態度で話しかけてきました。
店の接客について意見しようとする富江を引きずるようにして、慌ててその場から逃げ去る常子。
普段おとなしい富江の思わぬ一面を見た常子は、可笑しくてたまらないようです。
テンションが上がって、「次、どこ行こうか?」一人盛り上がる常子をよそに、なぜか表情を曇らせる富江は・・・
富江に年頃の女学生らしい、楽しい一日を過ごさせてやりたいという常子の配慮で、実現した常子と二人でのお出掛け。
しかし、二人の思いは微妙にずれていたようです。
喫茶店のオームレット玉子焼きが高い!と憤る富江の所帯じみた感覚に、戸惑う常子の様子が面白かったですね。
さらには店員の接客態度まで批判する富江を見て、もっと楽しめばいいのに・・・と思わないでもないですが、むしろこの場面が最も活き活きとしていたので、富江は楽しんでいたのかもしれませんね。
ちんどん屋の芸を見ていた富江も一応楽しそうにしていましたが、本当は心のどこかに引っかかるものがあったのかもしれません。
富江の本心と常子の将来
その頃森田屋では、皆が仕込に追われるなか宗吉は仕事が手につかない様子。
時折店の入り口を覗き、小さくため息をついています。
「何かお手伝い出来ることないですか?」さすがに見かねた鞠子が声を掛けます。
私を富江さんだと思って、そう言って宗吉を気遣う鞠子に対し、「そうなんだけどよ・・・」ため息をつく宗吉。
そこへ「ただ今帰りましたー!」突然富江の声が店内に響き、驚いた宗吉が思わず飛び上がります。
「早すぎんだろ・・まだ昼にもなってねえじゃねえか」帰って来るや板場に飛び込んできた富江に、事情が呑み込めない宗吉は困惑しています。
「ただ今帰りましたー!」遅れて帰ってきた常子。
何だか楽しめず、途中で帰ってきた富江、「何だか気になっちゃうの・・・糠床が!」
呆気にとられる常子、一日一回はしっかり混ぜないと味が落ちちゃうから・・そう言って富江は急いで床下から糠床を取り出すと、ようやく安心した様子。
「私は根っからの森田屋の娘みたい!」宗吉に笑顔で答える富江。
「バカ野郎・・そんな恰好で糠床混ぜたら、鞠子の制服が汚れちまうだろう!」仕事するなら着替えて来い!宗吉の言い方は相変わらずぶっきら棒ですが、どこか嬉しそうにも聞こえます。
「はい!」短く答えて着替えに行った富江、「さあ・・仕事だ!仕事!」大きな声で皆に指図する宗吉。
「富江ちゃん・・本当にここの仕事が好きなのね」鞠子と話しながら、常子は滝子に言われた言葉を思い出していました。
「どうなりたいんだい?」自分はどんな仕事に就くのだろう、初めて将来を意識する常子。
その夜常子は、君子が十五歳の頃どんな風に過ごしていたのか訪ねてみました。
少し照れながら当時を振り返る君子、十五歳の頃は滝子の方針で女学校に通い、卒業後は婿を取って家を継ぐことに何の疑問も持っていませんでした。
しかし、女学校で学ぶうち次第に考えも変わり、「だから・・お祖母様の作戦は大失敗だったってわけ」そう言って悪戯っぽく笑う君子。
「ミシン・・借りに行ったのよね」君子がそう尋ねると、常子は改めて姿勢を正し「はい」短く答えます。
「お祖母様どうだった?」滝子を気に掛ける君子を見て、やはり滝子も君子を心配していたことを思い出し、やっぱり母娘だなと思う常子。
「二人とも癖で、腰をこう・・トンットンッてやるんです」似てるなあって思って、だから「・・・仲直りできませんか?」君子の顔を真っ直ぐ見つめ、静かに語りかけます。
ごめんね心配かけて、常子に謝る君子でしたが「似てるから・・うまくいかないってこともあるのよ」そう言って言い訳のように壊れたミシンをさするのでした。
「私は根っからの森田屋の娘みたい!」富江の言葉にプロ意識を感じたのか、自分は将来どんな仕事に就くのか考え始めた常子は、君子の十五歳の頃の話を聞き、どう思ったでしょうか。
女学校で学んだことで、滝子の意に反する生き方を選択した母・君子の話から、学ぶことで広がる可能性について考え始めたかもしれません。
また、森田屋の娘として、外で遊ぶより糠床が心配になって大急ぎで帰った富江の姿勢からも、大いに学ぶことがあったのではないでしょうか。
やがて女性のための実用雑誌”あなたの暮し”を創刊することになる常子にとって、学校の勉強も実際に仕事に携わる人間の責任感も同じくらい重要なのだと思います。
5週27話の感想まとめ
鞠子の制服の盗難騒動も無事解決し、ようやくひと段落といったところですが、まだ”火種”は残っています。
「この青柳を継いでみたいとは思わないかい?」前回、滝子から切り出され、動揺も見られた常子。
竹蔵が亡くなった後、懸命に家族を守ることだけを考えてきた常子は、自分の将来について漠然と考えを巡らせます。
さらには、君子と滝子を何とか仲直りさせることは出来ないか・・そんな思いもくすぶり、常子の悩みは尽きません。
これまで一難去ってまた一難の展開が繰り広げられてきた”とと姉ちゃん”ですが、週後半にどんな展開が待っているのか楽しみですね。
以上、とと姉ちゃん5週27話のあらすじネタバレと感想でした!