とと姉ちゃん 25週148話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 148話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」25週148話のあらすじネタバレと感想です。

まずは25週147話の振り返りを少し。

医者から癌と診断され、自宅で療養する君子を見舞うため小橋家を訪れた花山に、「娘たちを・・立派に育てて頂き・・感謝しております」との思いを伝える君子。

一方の花山は、全てを擲って”あなたの暮し”に打ち込んだ常子に対し、「もっと別の人生があったのでは・・・」そんな罪悪感を抱いていました。

しかし、花山と出会い叱られたりする中で、常子が心から誰かに頼って生きることが出来た・・君子はそう考え、改めて感謝の気持ちを伝えるのでした。

花山を見送った後、部屋にやって来た三姉妹を見て、それぞれの思い出を振り返った君子は、押入れに仕舞っていた”宝箱”を取り出し、懐かしい品々を披露します。

「一つひとつが・・愛おしくてねえ・・・」と、”小さな幸せ”を大切にしてきた君子は、穏やかに人生を終えるのでした。

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とと姉ちゃん 25週148話のあらすじネタバレ

エッセー”小さな幸せ”

「小さな幸せって言うのかしら・・その積み重ねで・・今の幸せがあるのね」君子の言葉に、感極まって言葉にならない常子たち。

「本当に・・ありがとう・・あなたたちは、私の・・自慢の・・娘よ・・・」君子は最後に、三姉妹に感謝の気持ちを伝えるのでした。

昭和四十年一月・・小橋家は静かな朝を迎えていました。

真由美が配達された牛乳を取りに行き、潤は朝から廊下を雑巾がけ。

常子は、君子のお骨と位牌に向かって手を合わせています。

―――君子は、七十三年の生涯を閉じました

「では・・いただきます」常子が声を掛け、皆揃って朝食を取りますが、いつも君子が座っていた常子の正面の席だけは、ぽっかりと穴が開いたよう。

君子の席をじっと見つめる常子に気付き、水田は複雑な表情を見せます。

「真由美、お口拭いて・・べたべたよ」美子に促され、素直にハンカチを取り出す真由美。

その光景を微笑ましく見つめていた常子は、味噌汁の椀を手に取りました。

そして、その中にあった人参の飾り切りを見て、ふと君子の事を思い出します。

風邪で寝込んでいるたまきの為に、「見た目も楽しい方がいいと思って」と、人参の飾り切りを食事に添えた君子。

常子がそんな事を思い出していると、「うんと・・両端を合わせて・・・」真由美が君子に習った通り、使い終わったハンカチを畳み始めました。

「出来た!」嬉しそうに声を上げる真由美を見つめながら、生前の君子を繰り返し思い出す常子なのでした。

―――小さな幸せって言うのかしら・・その積み重ねで・・今の幸せがあるのね

君子が残した”小さな幸せ”という言葉が再び過り、常子は・・・

「葬儀では・・お世話になりました・・・」編集長室に花山を訪ねた常子は、改めて頭を下げました。

「うん・・寂しくなるね」コーヒーを啜りながら、花山が残念そうに答えます。

少し間を置いて、「花山さん、先日私に・・”何か書いてみないか?”と仰いましたよね」と話を切り出す常子。

「見つかったんです・・書いてみたい事」常子がそう言うと、花山は少し意外そうな様子。

君子と過ごした時間の中で、何気ない日常の愛おしさに改めて気付かされた・・常子が静かに話し始めました。

「それを心に留めておくためにも・・ごく普通の暮しについて、綴ってはどうかと思ったんです」

誰の周りにも起きていて、それでいて誰も取り立てて話さないようなことの、一つひとつに心を向けて言葉にする。

決して押しつけがましくならないよう、「そっと・・お知らせするような雰囲気で・・・」書いてみたいと言うのです。

「お知らせか・・・」花山はポツリと呟くと、再びコーヒーを飲みながら考え込んでいます。

「私は・・母から教わったことを・・自分の子供に伝えることは出来ません・・ですが、記事にすれば・・多くの読者に伝えられます」

君子が自分たちにしてくれたように、人生に僅かでも彩りや安らぎを添えられるような、言葉や知恵を読者に伝えたい、と言う常子。

じっと話を聞いていた花山は、持っていたコーヒーカップを机に置き、目の前の常子を見上げました。

「常子さん・・何をしている?すぐに行きなさい!すぐに一行目を書き始めなさい!何より私がすぐに読みたいんだ!!」

一瞬、呆気にとられた常子でしたが、花山の了解を得られ、嬉しそうに部屋を出て行くのでした。

編集長室を出た常子は、直ちに自分の机に向かい、原稿用紙にペンを走らせます。

―――この常子の企画は、”小さな幸せ”と題されたエッセーとなり、読者の支持を集めて行きました

君子が亡くなって八年が過ぎた頃には、単行本として発売され評判も上々なのでした。

花山の提案に対し、常子が出した答えは、”何気ない日常の愛おしさ”を読者に伝えていきたい・・というものでした。

父・竹蔵の教えに従い、これまでずっと”当たり前にある、かけがえのない日常”を大切に生きてきた常子らしい答えだと思います。

百人一首の中にある歌から、「この些細で、ごく普通の暮らしが守られ、常に変わらずあってほしい」そんな願いを込めて名前を付けられた常子。

両親の願いに答え、これからは自分が「人生に僅かでも彩りや安らぎを添えられるような、言葉や知恵を読者に伝えたい」そう思ったのでした。

そのきっかけとなったのは、君子が残した”小さな幸せ”という言葉。

君子に習った通りハンカチを畳む真由美や、味噌汁の中に浮かぶ飾り切りの人参を見て、”小さな幸せ”がずっと日常の中に生きている・・そう感じたのではないでしょうか?

君子が亡くなり、喪失感も見える常子ですが、”小さな幸せ”によって再び前を向く力を貰うことが出来たのかもしれません。

そんな自分が体験したことを、読者にも伝えて生きる勇気に換えて欲しい・・と考えたのだと思います。

原稿用紙に向かい、生き生きとペンを走らせる姿からは、ようやく自分のライフワークに出会えたという充実した気持ちが伝わってきました。

働く女性への偏見

昭和四十八年・・東洋の奇跡と言われる未曽有の高度経済成長を成し遂げ、日本は世界第二位の経済大国に。

―――この頃になると、あなたの暮し出版で働く女性の割合は七割を超え、男性と同様に女性が活躍できる職場になっていました

「常子さん!スチームアイロンの試験の・・・」試験の様子を見守る常子に、不意に声を掛ける寿美子。

しかし、「寿美子さん・・お子さん熱出したんじゃ?」逆に常子が心配そうに尋ねます。

「近所の方に看て頂けることになりました・・ご迷惑をお掛けして、すみません」恐縮する寿美子でしたが、常子は迷惑だなどと思っていません。

そんな常子にホッとしたのか、「でも・・少し早く上がらせて頂きたいのですが・・・」寿美子がおずおずと申し出ます。

ちょっと考え込む常子でしたが、「・・・私、交代しますよ」側に居た男性社員が手を挙げ、何とか話がまとまりひと安心。

一方、寿美子は複雑な表情で常子に何か言いたそうにしていますが・・・

「常子さん!・・ちょっといいかしら?」他の社員に呼ばれ、常子はそのまま行ってしまいました。

常子が二階の編集部に戻ってくると、ちょうど若い社員たちがサングラスをかけてはしゃいでいるところでした。

楽しそうな雰囲気に常子が側へ寄ってみると、気付いた社員たちはちょっと慌てた様子。

「あ・・いいのよ・・休憩中でしょ?・・それよりなあに?盛り上がっているわね」常子が尋ねると、一冊の雑誌が目の前に差し出されました。

「・・・実は、この雑誌で紹介されているサングラスを買ったんです」それは、最近創刊された女性誌でした。

取り上げられている洋服や小物がどれもお洒落で、かなり人気があるようで、常子も興味津々。

―――1970年を過ぎた頃から、既製品の洋服を取り上げる女性誌が次々と創刊され、若い女性の間で人気を博しておりました

常子が若い女性社員たちと楽しそうに話していると、緑が後から雑誌を覗き込みます。

「婦人雑誌の様相も、ずい分変わりましたね」笑いながら話す緑ですが、ちょっと複雑そう。

服は既製品の紹介ばかり、小物にしても「どこどこの何々がお洒落だから買いましょうって・・・」自分で作ることを基本とした”あなたの暮し”とは、まるで趣が違います。

「豊かな暮らしの表れなんですかね・・・」どちらかと言えば、肯定的に捉える常子でしたが・・・

「物が無くて、もったいない精神が染みついた我々の世代からは・・考えられませんね」緑にそう言われると、思わず苦笑い。

さすがに、若い社員たちとのギャップを感じているようです。

―――花山は五年前に心筋梗塞で倒れ、職場にベッドを持ち込んで、休みながら仕事を続けておりました

「時代が変わってきている証拠じゃないか?」若い社員たちが、新しい女性誌に目を輝かせていると聞き、花山はそんな感想を抱いたようです。

一方常子は、花山の意見に同意しつつも、戦後生まれの若い世代との感覚の違いに戸惑いも。

「新しく入って来た社員たちは、戦後に生まれた子ですからね・・感覚に違いが生じるのは当然ですよ」

水田から改めて指摘されると、常子は思わず苦笑い。

「戦後生まれかあ・・私たちも年を取る訳だ・・・」自嘲気味の常子を見て、花山も可笑しそう。

その時、寿美子が試験に使うスチームアイロンを持ってきました。

「寿美子さんは・・戦後生まれじゃないよね?」ふと気になって尋ねる水田でしたが・・・

さすがに若干ムッとした様子で、「若くなくてすみません!」寿美子がぴしゃりと言い返しました。

「いやいや・・違う違う・・君は最近の、こう・・どんどん、服や物を買う風潮をどう思ってる?」ちょっと慌てた様子の水田。

寿美子はちょっと考え込み、慎重に言葉を選びつつ答えました。

「私は・・便利だとは感じています・・働きながらですと服や小物を作る時間が取れないですから・・・」

率直な意見に頷く水田でしたが、「・・・それと・・子供の為にも」寿美子が言いにくそうに続けます。

働く女性が増えて来たと言っても、まだまだ世間の目は厳しい・・そう感じているのでした。

「うちの子・・貧乏だから母ちゃんも働いているんだろうって・・からかわれているんです」苦しい胸の内を明かす寿美子。

加えて近所でも、「旦那の収入が低いから共働きしてる」などと噂されているとのこと。

お金の為だけでなく、”あなたの暮し”の仕事にやりがいを感じて働いている・・寿美子は自分の思いを切々と訴えます。

「女性が働く理由を貧しいからとしか思えんのだね」花山も憤りを隠せません。

そもそも、働く理由がお金だとしても、他人から揶揄されるいわれもないはず。

寿美子の抱える事情を知った常子は、複雑な表情を見せます。

昭和四十年代、まだまだ女性の社会進出に関して偏見の強い時代背景を思えば、寿美子のようなケースはざらにあったはず。

対して花山は、「女性が働く理由を貧しいからとしか思えんのだね」と憤慨していましたが、そんな風に考える男性はごく僅か。

そして大人の偏見が子供に伝わって行くのも仕方のない事で、寿美子の子供は友達にからかわれており、悩みは尽きません。

若い社員たちが新しい女性誌に目を輝かせていると知り、時代の変化を感じる花山と常子ですが、世の中の根っこの部分はそう簡単には変わらないようです。

戦後すぐ、花山と共にあなたの暮し出版を起こし、会社をここまで成長させていく中で様々な苦労もあった常子。

「女社長の会社に期待などしてなかった」などと露骨な差別を受けたこともあり、働く女性の厳しさを誰よりも知っています。

加えて、幼い頃父親を亡くし”とと姉ちゃん”として家族を支えてきた経験から、他人の家庭の事情をとやかく言う人間は許せないのではないでしょうか?

寿美子が近所で心無い噂を立てられ、傷ついていることを知った常子は、何とかしてやりたいと思っているはずですが・・・

それに比べれば、若い社員との世代間のギャップなどは小さな問題かもしれません。

「戦後生まれかあ・・私たちも年を取る訳だ・・・」と、若干ショックも感じているようですが、そんな軽口を叩けるくらいですから、深刻さは微塵も感じません。

むしろ、自分たちとは感覚の違う若い世代に対して、期待するところが大きいのではないでしょうか?

既に社員の七割が女性となっているあなたの暮し出版で働く若い世代が、これからの時代を変えていくと期待しているのかもしれません。

常子に出来る事とは?

昼食時、常子から話を聞いた康恵も、世間の理不尽さにご立腹の様子。

「そんなの寿美子さんだけじゃないよ・・あたしだって、子供ほったらかしてパートタイマーで小銭稼いでる・・ってコソコソ言われてさ」

そして、綾も同じように周囲の無責任な噂に振り回されていました。

「・・・働いているうえに、片親じゃない?・・息子にろくにご飯も食べさせてないって・・噂されたこともあったわ」

いくら時代が移り変わっても、働く女性への偏見は未だに強いまま・・改めて痛感させられる常子。

―――常子は、自分に何が出来るのかを考え始めました

「たくさんの方にですね、買って頂いているんですよ・・どうもありがとうございます」カメラマンの本木は、会社の前で雑誌を販売中。

―――昼過ぎ、一人のお客さんが尋ねてきました

見慣れぬ若い女性が会社の中を覗き込んでいるのに気付いた本木は、やや怪訝そうに見つめています。

一方、その女性は本木を気にするとこともなく、さっさと会社の中へ。

あなたの暮し出版では、スチームアイロンの試験の真っ最中とあって、皆忙しそう。

その様子を興味深そうに見回していた女性の肩に、突然男の手が。

ビクッとして振り向いた女性の顔を見て、「たまき・・・」ホッとしているのか、それとも呆れているのか、複雑な表情で呟いたのは水田でした。

一方のたまきは、「何だ、お父さんか・・・」緊張の糸が切れたように笑っています。

大学の授業を午前中で終えたたまきは、鞠子に頼まれて忘れ物を届けるためにやって来たのでした。

「あ・・わざわざありがとう・・これ午後の打ち合わせに必要だったのよ」荷物を受け取った常子はひと安心。

スチームアイロンの試験が佳境に入り、活気に溢れる社内をたまきが見渡していると・・・

「おいおいおい・・・間違いない!」不意に、扇田たちの興奮した声が。

何かとんでもない結果が出たらしく、常子たちはたまきを残し扇田たちの方へ小走りに駆けて行きます。

興奮した扇田たちに促されるように、常子は花山に報告するために二階へと上がって行きました。

「どうしたんだろう・・・」取り残されたたまきは、呆気にとられるばかり。

新しい時代になったというのに、女性への偏見は未だに根強い事を実感し、これから常子はどうしようというのでしょうか?

人々の意識を変えるため、常子に出来ること・・それはやはりペンの力で世論に訴えることしかないと思いますが、変えなければならないのは男性の意識の方。

”あなたの暮し”の主な読者は主婦ですから、いくら優れたエッセーを誌面で発表しても、世の男性には伝わらないかもしれません。

これといった妙案がある訳でもなく、すぐに答えを出すのは難しいところです。

それはさて置き、忘れ物を届けにあなたの暮し出版にやって来た大学生のたまきは、活気あふれる社内の様子に興味津々。

幼い頃にも来たことがあるはずですが、二十一歳の大学生に成長し、昔とは感じることも違うのではないでしょうか?

新たな展開の予感に、期待が膨らみますね。

とと姉ちゃん25週148話の感想まとめ

君子が七十三年の生涯を閉じ、ぽっかり穴が開いたように食卓に出来た空席に、常子たちの喪失感を感じますが、一方で君子が残して行ったものの。

君子に習った通り丁寧にハンカチを畳む真由美の姿に、”小さな幸せ”を感じた常子は、花山に新たな企画を提案するのでした。

そして、時代は変わり・・戦後生まれの若い社員たちに戸惑いも覚える常子でしたが、相変わらず働く女性への偏見が強い事を知り、自分に何が出来るか考え始めます。

そんな中、二十一歳の大学生に成長したたまきは、あなたの暮し出版の仕事に興味津々・・といった様子。

どうやら常子と共に働きたいと考えているようですが、すんなり受け入れてもらえるのか、そして娘に甘い水田の反応は?

以上、とと姉ちゃん25週148話のあらすじネタバレと感想でした!

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