とと姉ちゃん 23週136話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 136話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」23週136話のあらすじネタバレと感想です。

まずは23週135話の振り返りを少し。

”あなたの暮し”について嗅ぎ回る国実が森田屋にまで現れ、常子や花山の足を引っ張るようなことばかり尋ねる態度に、宗吉も思わず激昂してしまいます。

そんな折、二年前に出していた異動願いが受理された武蔵は、名古屋支社への転勤を命じられ、唐突な話に困惑を隠せません。

売上も右肩上がり、”商品試験”も注目を浴び、取次店から「発行部数を増やしてみないか」と誘われ嬉しそうな常子を前に、転勤の件を切り出せない武蔵。

苦悩を深める武蔵は、さらに大樹が足の火傷跡のせいで学校でいじめられていると知り、気付いてやれなかったことを悔やむのでした。

次の日曜日、常子を森田屋に誘った武蔵は「今日は・・お話があってお呼びしたんです」と話を切り出しますが・・・

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とと姉ちゃん 23週136話のあらすじネタバレ

武蔵の決断に、常子は・・・

「常子さん・・今日は・・お話が合ってお呼びしたんです」唐突に武蔵から切り出され、戸惑う常子。

「大樹、青葉・・お父さん、おばちゃまに大事なお話があるんだ・・ちょっと外で遊んできなさい」

武蔵がそう言うと、子供たちは素直に従い外に向かって駆けて行きました。

「お話って・・・」子供たちを見送った常子は、依然として戸惑ったままですが・・・

「僕は・・名古屋に転勤することになりました」意を決し静かに話し始めた武蔵ですが、常子はあまりに突然の事に言葉を失ってしまいます。

「実は・・常子さんと再会する前に、自分から異動願いを出していたんです」これまでの経緯を説明する武蔵。

異動するれば今よりかなり残業時間が少なくなり、子供たちと過ごす時間も今よりずっと増える。

しかし、異動の希望が叶えられる事は無いと思っていた武蔵でしたが、先日突然辞令が出たと言います。

「正直に言いますと・・辞令が出てからは・・気持ちの整理が出来ずに・・どうしようかと悩んでいました」

辞令の撤回を頼もうか・・何度も考えたと言います。

「でも・・心を決めたのは・・大樹の事でした」いきなり大樹の名前が出て、常子を少し驚いた様子。

「同級生の女の子から・・火傷の跡を・・気持ち悪いと言われたそうです」武蔵は思い出すのも辛そうです。

火傷の跡を隠すように、毎日長ズボンをはいて登校するようになっていた大樹でしたが、武蔵はずっと気付くことが出来ませんでした。

「毎朝自分が用意した半ズボンではなく、長ズボンをはいているのに・・僕は・・全く気付いてやれなかったんです」

自らの不甲斐なさを噛み締めるように、訥々と話し続ける武蔵。

「その間も、大樹は・・誰にも言えずに・・自分一人で悲しんで、苦しんで、悩んで・・・」

何度も合図を送っていたはず・・しかし、忙しさのあまりそれに気付いてやれず、親としての責任を果たしていなかった事を、武蔵は心底後悔しているのでした。

「親子の絆とは・・自然に出来上がるものではなく・・作り上げていくものなんだと・・実感しました」

そして武蔵は、子供たちとの時間を増やすためには、名古屋へ行くのが一番なのだ・・と決断したと言います。

「常子さんに相談もしないで・・自分一人で決めてしまって・・申し訳ありません」勝手な決断を詫びる武蔵。

「常子さんの事はとても大切です・・一緒になることができたら・・どれだけ素晴らしい人生が送れるだろうかと・・そう思いましたが・・親の責任は・・とても重いものだと感じています」

常子への思いと親の責任、その板挟みで苦しんだ胸の内を吐露する武蔵を前に、常子は何も言えません。

「身勝手な事を言いますが・・名古屋へ行くことを・・許して下さい」そう言って頭を下げまる武蔵。

「許すだなんて・・星野さんのお気持ちは、痛いほど分かります」ようやく口を開いた常子でしたが、声が震えてしまっています。

おずおずと顔を上げた武蔵ですが、その表情は少し意外そうにもみえます。

「親子の絆を作り上げることは、とても・・大切な事だと思います」目にうっすら涙を浮かべる常子。

「お子さんの事を・・真剣に考える人だからこそ・・私は星野さんの事を好きになったんです」最後まで言い終わると、頬を一筋の涙が伝います。

「常子さん・・ありがとう」武蔵にはそれ以外に言葉がみつかりません。

かつて、自分の事は後回しにして、家族のために全力で走り回る常子に恋をした武蔵。

プロポーズを断られたとき、「僕を選ぶ常子さんは・・僕の好きな常子さんではない」と、矛盾する気持ちを滲ませていましたが、今回は常子が矛盾した思いを味わうことに。

しかし、武蔵は心のどこかで断られることを覚悟していたものの、常子にとっては今回の事はまさに青天の霹靂。

花山から「後悔しないように生きるべきだよ」と助言を受け、自分の人生を大切にしようと思い始めた矢先だけに、ショックが大きいのではないでしょうか?

「お子さんの事を・・真剣に考える人だからこそ・・・」という言葉に嘘は無いと思いますが、堪えきれず涙が零れてしまいます。

武蔵は一体どんな思いで、常子のそんな姿を見ていたのか・・色々と考えてしまいます。

「常子さん・・ありがとう」それ以外に言葉が出てこないのは、やはりそれだけショックが大きかったからではないでしょうか。

大樹のため、一緒に過ごす時間を少しでも増やそうと名古屋行を決断したことは、誰にも責められませんが・・・

やはり武蔵自身にとっては、常子を泣かせてしまったことが重く圧し掛かります。

「あんたらには、感謝してる」

「転勤・・・」常子から事情を聴いた美子は、呆然とした様子で呟きました。

「ええ、会社の辞令ですって・・・」勤めて平静を装う常子。

「とと姉ちゃんはどうなるの?」二人の交際が順調に進んでいると思っていた美子は、心配でならないようです。

「んー・・私は変わらないわよ・・今まで通り・・いや・・今まで以上に・・お仕事頑張ります」

無理をしているのが痛いほど分かるだけに、君子も心配そうに常子を見つめます。

何だかお腹空いてきちゃった・・そう言うと、着替えるために席を立つ常子。

「また無理しちゃって・・本当は辛いのに元気なふりして・・・」常子が部屋から出た後、美子がため息交じりに呟きました。

「そうねえ・・辛い選択だったと思うけど・・常子は・・納得して選んだんだと・・私は思うわ・・・」

常子の心情を思いやり、遠い目をする君子。

その時、常子は”あなたの暮し”にそっと手を置き、じっと考え事をしていました。

翌日、会社では常子が仕事の電話対応に追われていました。

「はい、申し訳ございません・・恐らくこちらの手違いではないかと・・はい、三十六号すぐに送るように手配しますので・・少々お待ちください」

受話器に向かって頭を下げる常子を、心配そうに見つめる美子。

ようやく電話が終わったところへ、寿美子が「お客様がお見えです」と一人の男性を連れて現れました。

「よう!久しぶり!」段ボール箱を抱えてやって来たのは、ちとせ製作所の社長・田中でした。

「今日は、あんたらに見せてえもんがあってよ!」ずい分上機嫌な様子の田中に、ちょっと呆気にとられる常子。

花山をはじめ社員たちが集まると、田中は箱の中から”見せてえもん”を取り出します。

「これなんだけどよ・・うちの新しいトースター、凄い勢いで売れてんだよ!」嬉しそうに話す田中は得意満面。

取っ手が大きくなって使いやすくなり、性能も段違い・・とのこと。

「”商品試験”で使ってくれ・・五個ばかし持ってきたんだ!」奮起させてもらったお礼のつもりのようですが・・・

「ああ!・・そういう訳には参りません・・でしたら・・買い取らせて下さい」さすがに常子としては、そこを譲る訳には行きません。

代金を受け取るつもりなどさらさらない田中でしたが、「相変わらず融通の利かねえ会社だな・・・」若干呆れ気味ながら、諦めることに。

「あんたらの”商品試験”のおかげで、一時は倒産しかかったがね・・あんたに言われて、安全で使いやすいトースター・・何とか作り上げたら、おかげさまでよ・・・」

当時を振り返り、ようやく苦労が報われたことを感慨深そうに語る田中。

「色々あったけど・・あんたらには、感謝してる」田中は穏やかな表情で、常子たちに気持ちを伝えます。

その様子を見た常子も、「そう言って頂けて・・何よりです」と感慨深そうに答えるのでした。

「納得して選んだんだと・・私は思うわ」そう言って常子の心情を思いやる君子ですが、果たして常子に選択の余地があったのか・・という気もします。

大樹が足の火傷跡のせいでいじめられていると聞けば、武蔵の決断を責めることは出来ません。

かと言って、アカバネとのトラブルなど難しい問題を抱える中、社長の常子が辞める訳にもいかず、こうするより他に道はなかったのではないでしょうか?

”あなたの暮し”にそっと手を置き、考え事をしていた常子ですが、その表情がどこか恨めしそうにも見えました。

一方、”商品試験”で酷評されたことに奮起して、新しいトースターの開発に成功したちとせ製作所の社長・田中。

こちらは常子とは対照的に、まるで憑き物が落ちたような晴れやかな表情で現れます。

そして、「色々あったけど・・あんたらには、感謝してる」と、田中の感謝の言葉を聞いた常子も、これまでの苦労が報われた思いがしたのか、自然と笑みがこぼれます。

折れかけた常子の心を、かつて激しくやりあった田中が救ったという恰好で、感慨を覚えますね。

国実の嫌がらせとも思える執拗な取材に悩む常子にとって、貴重な援軍になるかもしれません。

悲しみをこらえ、三人を見送る常子

名古屋への転勤が決まった武蔵が家を出る日・・・

武蔵が玄関の表札を外し、しばし見つめて鞄に仕舞おうとした時、「星野さん!」息せき切って常子が駆けつけてきました。

「良かった間に合って・・あの、これ良かったら汽車の中で食べてください」そう言うと、武蔵に小さな包みを渡します。

ちょっとの間武蔵を見つめた後、子供たちに視線を移した常子。

「二人とも・・元気でね」常子がしんみりした口調で話しかけると、寂しさに耐えかねた青葉がぐずり始めました。

「青葉お別れするのヤダ・・・」青葉は今にも泣きだしそう。

常子は腰を屈めると、「青葉ちゃん・・おばちゃま絶っ対、青葉ちゃんの事忘れないからね」青葉を見上げ約束しました。

「本当?」心細さが消えない青葉に、「本当!」安心させるように答える常子。

「本当に本当?」それでもまだ不安を覗かせる青葉を見て、「本当に本当!」常子はちょっと可笑しくなり、思わず吹き出してしまいます。

「本当に本当に本当?」繰り返し確かめる青葉に、「本当に、本当に、本当に・・青葉ちゃんの事忘れないからね!」常子は何度も答えてあげるのでした。

そんな常子の態度に青葉もようやく安心したのか、「青葉も忘れない!」と元気に答えます。

そして、常子は隣の大樹に視線を移し、中腰になって目線を合わせると、優しく話しかけました。

「大樹君・・大樹君は、優しくてとっても良い子だと思う・・でも、お父さんの前では・・しっかり者のお兄ちゃんじゃなくてもいいんじゃないかな・・・」

辛い時には我慢せず、父親を頼るよう諭し、大樹としっかりと握手を交わします。

そして最後に、武蔵に向かってこれまでの感謝を伝える常子。

「星野さん・・今までありがとうございました・・星野さんと・・大樹君と青葉ちゃんと過ごした時間は、かけがえのない物でした・・幸せでした」

吹っ切れたような表情でそう言うと、常子は武蔵に向かって手を差し出しました。

その手をしっかり握りしめた武蔵は、最後に自分の気持ちを伝えます。

「常子さんは、僕の誇りです・・小橋常子と言う女性と出会えたことを・・僕はこれからもずっと・・誇りに思い続けます」

二人は名残惜しそうに握った手を離すと、少しの間見つめ合いますが、いよいよ最後の時が近付いていました。

「・・・では」武蔵が短く呼びかけると、「・・・では」常子も同じように答えます。

常子は涙ぐむ子供たちを優しく撫でると、武蔵に連れられ去って行く姿に、「元気でね!」と声を掛けるのでした。

大樹と青葉が振り返ると、笑顔で手を振り続けます。

最後まで振り返っていた青葉が、手を振りながら角を曲がっていくと、一人残された常子の顔からは笑顔が消え、じっと悲しみに堪えながら・・・

どこか吹っ切れたような表情で、明るく三人を見送った常子ですが、その心情はかなり複雑なようです。

おそらく、最後に大樹や青葉に悲しんでいる顔を見せたくなかったのでしょうが、涙ぐむ子供たちを前に自分一人我慢するのは相当辛かったはず。

「本当に本当に本当?」と繰り返し確かめる青葉には、ちょっとだけ気持ちが和んだかもしれませんが、内心ではじっと涙を堪えていたのではないでしょうか?

三人を見送った後、常子が見せた表情は何ともやるせない気持ちにさせるものでした。

武蔵はそんな常子の気持ちを、どこまで理解していたのでしょうか?

元々が朴念仁だけにどうも心許ないですが、子供たちの手前あまり明け透けな話も出来ないだけに、難しいところではあると思います。

しかし、それではやはり常子にとって、もやもやしたものが残る結果になったのではないか・・という気がします。

常子だけが、変なわだかまりを抱えたまま先に進めない、などという事にならなければいいのですが・・・

とと姉ちゃん23週136話の感想まとめ

大樹の件もあり、子供たちと過ごす時間を大切にするために、名古屋への異動の内示を受け入れることを決めた武蔵。

一方、「お子さんの事を真剣に考える人だからこそ」武蔵の事を好きになった・・そう言って武蔵の決断を受け入れた常子。

十五年前に武蔵がプロポーズした時とは逆に、今度は武蔵が家族のためを思い、苦渋の決断を下すという展開になってしまいました。

何とも皮肉に思えますが、それでも常子にとって別れの辛さに変わりはなく、武蔵と子供たちをじっと見送る姿には悲しみが溢れています。

その一方、仕事の面では”商品試験”がきっかけで新型トースターを開発したちとせ製作所の社長・田中が現れ、常子の苦労もようやく報われます。

最近、アカバネの執拗な嫌がらせや偏見丸出しの国実に悩まされる常子ですが、田中の存在が心強い援軍になってくれるのでしょうか?

以上、とと姉ちゃん23週136話のあらすじネタバレと感想でした!

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