とと姉ちゃん 3週17話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」3週17話のあらすじネタバレと感想です。
まずは3週16話の振り返りを少し。
常子たちが、深川にいるの祖母・滝子を頼って上京して来て、一週間が経ちました。
優しく迎え入れてくれた滝子にホッとしつつ、なかなかにクセの強い青柳家の養子・清にはやや困惑気味。
さらには、「犬猿の仲」という滝子と森田まつとのつばぜり合いを見せつけられ、ビビる常子たち。
そんな中、君子は何とか仕事に就こうと探し回りますが、年齢の壁もあってうまくいきません。
母の苦労を目の当たりにした常子は、清の言葉をヒントに滝子にあるお願いをします。
それは、滝子が仕事で外回りに出るとき、一緒について行って母に出来る仕事がないか、探したいというものでした。
とと姉ちゃん 3週17話のあらすじネタバレ
女将の仕事とは?
滝子の外回りについてきた常子。
何をすればいいか分からず戸惑う常子ですが、「・・・黙って見てりゃいい」と言ってお茶をすする滝子。
とその時、別の客の応対をしていた取引先の主人がようやく滝子のところへやってきました。
「支払いが遅れてるようだけど、どうなんだい?払えんのかい?」遅れを詫び、頭を下げる主人に対し滝子は、特に追求することもなく、常子を促し取引先を後にします。
戸惑う常子に、「どう思う?」きちんと支払いが出来ると思うか、と尋ねる滝子。
「きっと大丈夫だと思います」女中さんは礼儀正しいし、掃除も行き届いていた、大将の教育がしっかりしている。
ちゃんとした店ならば口先で誤魔化すことはない、常子の答えに「そうかい」短く答える滝子。
青柳商店に戻った常子は、鞠子と一緒に美子のままごとに付き合ってあげています。
清をモデルに、「仕事の苦労と自慢を家族に聞かせる」お父さん役を演じる鞠子に、思わず吹き出す常子。
そこへ滝子が常子を呼びに来ます。
滝子は、常子を隣に座らせ、青柳商店に訪ねてきた客と談笑しています。
「・・・そんなわけで面白かったよ、浅草は」上機嫌に話す客に、「ところで、旦那はどなたと浅草に?」探りを入れる滝子。
「下川屋の二代目とさ」その答えを聞き、滝子と隈井がそっと目配せをします。
「下川屋との取引、もう潮時だね・・・」満面の笑顔で客を見送ると、すぐに表情を引き締め隈井にそう告げる滝子。
常子は状況が良く飲み込めず、困惑の表情を浮かべます。
「どういうことですか?」再び滝子に外回りに連れ出された常子は、何故下川屋との取引を止めるのか、疑問をぶつけてみました。
滝子が言うには、最近どこの旦那衆からも下川屋の二代目と遊んだ話を聞く、道楽者に違いないから火傷しないうちに早めに手を引くのだ、とのこと。
「・・・確かに・・・なるほど!そうか!」滝子の説明を聞き、常子は滝子の仕事が何なのか理解しました。
取引先や客との世間話で情報を集め、先行きを判断すること、それが滝子の仕事なのだと。
「大した娘だよ、あんたは!」常子の利発さがすっかり気に入った様子の滝子。
君子の役に立ちたい一心で、滝子の仕事に同行する常子でしたが、滝子は孫娘の器量を見極めようとするかのように、何も説明しないまま仕事に付きあわせます。
そこで人を見る目の確かさや、女将の仕事を理解する頭の良さを見せ、滝子から認められるのでした。
勉強の成績では鞠子に一歩劣る常子ですが、とと姉ちゃんとして家族を守ってきた経験が、人を見る目を養うことにつながったということでしょうか。
浜松では、学校で孤立している美子のために奔走しながらも、空回りしてかえって美子を怒らせたり、或いは火事の時には何の
役にも立てずに邪魔者扱いされたりと、多くの失敗を経験した常子。
そういった苦労を経て、人間力が鍛えられたのかもしれませんね。
普通の暮らしを守る、滝子の仕事観
その頃、青柳商店では職人たちが隈井の指図のもと、忙しそうに働いています。
「・・・大丈夫ですかい?」「ああ・・・」ふと耳にした男たちの会話が気になった隈井。
「どうした?何かあったのか?」そう尋ねる隈井にですが、男たちは大したことじゃない、と何食わぬ顔で答えます。
隈井も、気にはなっているようですが、忙しいのかそれ以上は追及しません。
一方、外回りに出た滝子は常子と一緒に歩きながら、浜松での暮らしについて尋ねています。
「なんの力もない女が生きていくには、厳しい世の中ってことさ」決して楽ではなかった君子たち一家の暮らしぶりを聞き、一歩間違えば路頭に迷っていたのだと、独り言のように語る滝子。
「ごくごく普通の暮らしすらままならない」その普通の暮らしを守ることが、自分たちの仕事であると続けます。
良い木を売って、何があっても壊れないような家を作る、青柳商店の仕事の意義について話す滝子に、感銘を受ける常子。
「日常が何より大切で愛おしい」竹蔵の言葉と滝子の話が重なって聞こえるのでした。
図らずも十八年前に娘を奪った竹蔵と、自分の考えが一致していたことを知った滝子。
「・・・そうかい」常子からそのことを聞かされ、静かに答える滝子の表情はどこが寂しげにも見えました。
滝子が竹蔵についてどう思っているのか、ドラマの中では語られていませんが、複雑な感情を持っているであろうことは容易に推察されます。
二百年続く老舗の看板を守ってきた滝子は、あくまで地に足のついた考えの持ち主です。
恐らくは彼女なりに娘の将来を考え、レールを敷いたのでしょうが、母親が勝手に決めた結婚に反発して家を飛び出した君子の選んだ竹蔵が、自分と同じ考えの持ち主だった。
滝子が果たしてどう思ったのか定かではありませんが、十八年前のことを後悔したのかもしれません。
常子の身に降りかかる運命
「・・・二人に知れたら、面倒なことになってたからなあ」青柳商店に戻った滝子は、二人の男の会話が耳に入ります。
何かを感じ取り、屋外の作業場へ向かう滝子。
「こいつは何だい?」既に綺麗に仕上げられた柱のそばに佇む男に尋ねます。
素人の常子には違いが分かりませんが、目の前にあるのは客が注文した木曽の檜ではなく、青森産の檜葉。
ここまで仕上げた時点で気付いたものの、黙って納品しようとしていたのでした。
客には木曽の檜だろうと青森の檜葉だろうと違いはわからない、青森の檜葉だって最高級の品です。
このまま納品したところで文句を言われることはない、改めて木曽の檜を加工するとなると大損だし、檜葉の柱はどぶに捨てることになる。
「寝言は寝てからお言い!」パシッと檜葉の柱を叩き、男を叱りつける滝子。
二百年続く老舗の看板を守ってきた女将のプライドにかけて、そんなへ理屈は受け入れられません。
「看板に傷つけようってのかい!!」滝子の気迫に圧倒される常子。
様子を窺っていた隈井に促され、作業に取り掛かるために走り去る男を厳しい表情で見送る滝子ですが、常子と目が合うとその緊張をほぐす様に、ややぎこちなく微笑みます。
頭が良く、機転も利く常子をすっかり気に入っている滝子でしたが、常子は祖母の怒気に気圧されたままです。
翌日、君子を呼び出した滝子は、大事なことを告げます。
「常子を清の嫁に迎え入れ、この店を任せたいと思っている」常子を将来の女将の器と見込んだ滝子の言葉に、息を呑む君子は・・・
隈井から滝子が変わったと聞かされ、わだかまりも解けつつあった君子でしたが、思いもよらぬ展開となります。
常子たちが母と打ち解けたことを喜んでいた君子でしたが、このままでは滝子に気に入られてしまった常子が青柳家に縛り付けられてしまうかもしれない。
かつて母の決めた結婚から逃げ出したことが、今度は娘の人生を狂わせてしまうかもしれない。
そんな危機感を抱いたのではないでしょうか。
3週17話の感想まとめ
―――常子はその身に降りかかる運命に、まだ気付いていませんでした
祖母の滝子が父・竹蔵と同じように、何気ない日常を大切に思い、仕事に取り組んでいることを知って嬉しくなった常子。
滝子も孫娘の利発さをみて、いっそう気に入り清の嫁に迎えようとします。
お互いに相手への信頼感が生まれつつありましたが、残念ながら歯車が狂ってしまった、ということになるのでしょうか。
最後に映った君子の表情がこの後の波乱の展開を予想させますが、果たして・・・
以上、とと姉ちゃん3週17話のあらすじネタバレと感想でした!