とと姉ちゃん 5週28話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」5週28話のあらすじネタバレと感想です。
まずは5週27話の振り返りを少し。
毎朝見ていた鞠子の制服姿に憬れ、ちょっとだけ着てみた富江ですが、思わぬ盗難騒ぎに発展してしまいました。
そんな富江のために常子は、一日だけ休暇を取らせてあげてほしい、と提案します。
そして迎えた日曜日、制服姿に身を包み浅草へと遊びに出かける常子と富江。
同じ年頃の女学生ように街歩きを楽しむ二人でしたが、富江は糠床が気になり途中で帰ってしまいます。
「私は根っからの森田屋の娘みたい!」そう言って笑う富江の姿に、自分は将来どんな仕事に就くのか、意識し始めた常子でした。
目次
とと姉ちゃん 5週28話のあらすじネタバレ
押し売り?星野武蔵の正体・・
「似てるからうまくいかないってこともあるのよ・・」お寺にお参りしている常子は、昨晩の君子の言葉を思い出していました。
君子と滝子の関係をどうにか修復できないか?思い悩む常子が帰ろうとしたとき、境内の隅でうずくまる男の姿が。
「こんにちは!今日は何の採集ですか?」一心不乱に植物の観察を続ける星野武蔵に話しかける常子。
常子に気付きフラフラと近づいてきた武蔵でしたが、突然、無言のままガバッと常子に抱き着きました。
「・・・あ・・あの」驚いて固まってしまう常子、「・・すいません・・クラクラしてしまって」恐らく貧血です、そう言って詫びる武蔵。
ご心配なく、そう呟いたとたんに倒れてしまった武蔵を放っておくわけにもいかず、常子は森田屋に連れて帰ることにしました。
「ただ今帰りましたー」常子は店の中に声を掛けると、武蔵に入るよう促します。
「お客様をお連れしました」常子の言葉に続いて姿を現した武蔵を見て、何故か突然悲鳴を上げる照代。
まつも武蔵を警戒し、さらに宗吉は「常子!そいつから離れろ!」と一種異様な雰囲気に。
怪しいものでは・・そう言いかけた武蔵を無視して、「それ以上近づいたら容赦しないよ!」取り付く島もないまつは、宗吉をけしかけ”不審者”の排除を試みます。
「何かあったんですか!」騒ぎに気付き板場に駆けつける君子。
「あー!お寺に居た方!」鞠子が武蔵に気付きますが、「こいつはまがいもん売りつける押し売りなんだよ!」まつが警告します。
「いつもでっけえ荷物持ってんじゃねえかよ」宗吉が畳み掛けます。
「寝床を探してるんじゃないんですか?」照代にはそう見えていたようです。
「空き巣でしょ!いつも人んちの庭先覗き込んでる!」興奮する長谷川。
「僕は押し売りでも迷子でも空き巣でもありません!」混乱を極める森田屋の人々に負けじと声を張り上げる武蔵。
一瞬静まり返った森田屋、ではどちら様?君子がおずおずと尋ねます。
「星野と言います。帝国大学で植物の研究をしています」帝国大学!驚いて声を上げる鞠子、森田屋の人々も唖然。
武蔵が差し出した名刺を見て驚嘆する一同、「妙な方だと思ったら・・立派な方だったんですね」感心する常子ですが、娘が何も知らずに怪しげな男を連れてきたことに、君子もややあきれ顔。
森田屋の人々は相手が帝大生と分かった途端、態度が豹変します。
勘違いしたお詫びにご飯でも・・取り繕うような笑顔でうなずく一同にやや困惑する武蔵。
武蔵を見た森田屋の人々の混乱ぶりには、さすがに大袈裟だなと思った方も多かったのではないでしょうか?
最近ではあまり聞かなくなった押し売りですが、かつてはかなり多かったようです。
信憑性については定かではありませんが、刑務所帰りと称して勝手に玄関に座り込み、何か買ってもらうまで動かないという厄介な相手だったようです。
そう言った背景があるにせよ、ついさっき貧血で倒れたばかりの学生相手に、宗吉のオーバーな対応は些かやり過ぎかもしれませんね。
直後に帝大生と知り手のひらを返しますが、このあたりの切り替えの早さはちょっと軽薄かもしれませんが、権威に弱い下町の庶民らしいかもしれませんね。
「面倒くさそうな奴だな・・」森田屋の反応は?
むせながら猛然と食事を書き込む武蔵を、常子たちは唖然とした表情で見つめています。
「よっぽと腹が減ってたんだねホシダ君」ニヤニヤしながら声を掛ける長谷川。
「星野です・・星野武蔵」長谷川の間違いを訂正する武蔵の言葉を聞き、「竹蔵!?」父と同じ名前?そう思い驚く常子。
「ととと一緒だ」「私達の父も”竹蔵”なんです」美子と鞠子も、そして君子も驚きます。
”竹”に”蔵”で”竹蔵”、鞠子の説明を聞き、「僕は宮本武蔵の”武蔵”でタケゾウ」自分の名前について説明する武蔵ですが、若干コンプレックスがあるようです。
帝大の学生なんて十分凄いじゃない、フォローしようとする照代でしたが、「十分?」その言葉に引っかかる武蔵。
メガネをクイッと上げ、「それはどうでしょう。十分とは満ち足りていて不足が無いことを言います。僕はまだ研究者として何の成果も上げられていない。十分という表現は当てはまりません」一気に捲し立てます。
「面倒くさそうなやつだな・・」宗吉の呟きに頷く森田屋の一同。
話題を変えようと常子は、武蔵の研究について尋ねます。
自分が携わるフロラ研究について説明する武蔵に、鞠子や常子も興味をそそられ次々に質問を投げかけます。
「そんな質問攻めにしたら失礼でしょ」二人をたしなめる君子でしたが、武蔵は一向に気にせず「質問は探究心の表れ、」そう言ってメガネをクイッと上げると「探究心が欠如した時点でその人の成長は止まってしまう」君子に顔を向ける武蔵。
「やっぱり面倒なお人だね・・」呟くまつに、「あのメガネ”クイッ”ていうのが癖もんだな」そう言って宗吉が応じます。
幼いころ母が腹を下し、それを祖母が摘んできた薬草で直したことがきっかけで、植物に興味を持つようになった。
研究の道に進んだ理由を説明する武蔵ですが、直後に「ただ、図鑑で見た花の綺麗さも、ツツジの蜜を初めて吸った時の甘さもきっかけなので一概には・・」とわざわざ訂正を入れ、皆に呆れられます。
呆れているのか、面白がっているのか、微妙な表情で武蔵を見つめる常子。
「変わった方が多いんですかね帝大の方って・・」ちょっと呆れた様子で話す常子に対し君子は、あんなに美味しそうに食べる方だから悪い方じゃないわよ、そう言って笑っています。
最初武蔵を気味悪がっていた常子が、いつの間にか竹蔵と仲良くなっていたことがちょっと羨ましいのか、「とと姉も隅に置けないわね」そう言ってからかう鞠子。
飛騨高山出身の武蔵は、東京で好きな研究に没頭させてくれている両親への恩返しに、いつか新種を発見したら両親の名前を付けたい、そんな夢を語ります。
皆は感心していますが、新種発見など雲をつかむような話、当面の目標は日本初の発見です、と語る武蔵。
海外で見つかっている植物を、日本で始めて見つけただけでも大発見になる、深川には海外から南洋材なども入ってきており、海外の植物の種子が運ばれてきていても不思議ではない。
武蔵の説明に皆が感心していると、「これって新種ですか?」美子が押し花の栞を差し出しました。
興味深げに手に取る武蔵ですが、残念ながら江戸時代に日本に入ってきた秋明菊でした。
そんな武蔵の話を聞きながら、長谷川と照代は田舎の両親を思い出し、しんみりとしています。
森田屋の人々ともすっかり馴染んだ武蔵を、笑って見つめる常子。
武蔵が帝大生と知り、一転歓迎した森田屋の人々ですが、学者肌で朴念仁、かつ面倒くさい性格にやや呆れ顔。
確かにここまで面倒くさそうな男もなかなかいませんね。
とにかく可能な限り正確に、もれなく情報を相手に伝えようとする武蔵の姿勢は”誠実”とも言えますが、誰もそこまで求めていないという・・・
悪意はないものの、一旦しゃべりだしたら周りが見えなくなり、止まらなくなる武蔵を常子もやや持て余し気味。
メガネ”クイッ”から始まる武蔵の”面倒くさいモード”がこれからも常子を圧倒していくのか、それともどこかで常子がぴしゃりと反撃するのか、次の展開が楽しみですね。
娘の幸せを願う君子は・・・
「今日はごちそうさまでした」研究に没頭するあまり、ろくに食事を取っていなかった武蔵は、森田屋で受けたもてなしが余程嬉しかったようです。
「うちの飯でよけりゃ、またいつでも食いに来な!」宗吉の言葉に皆も笑って頷き、武蔵は改めて頭を下げます。
武蔵を見送り家に入った常子に、「とと姉!とと姉!これ!」鞠子が武蔵の忘れ物を持って駆け寄ってきました。
慌てて武蔵の後を追い、駆け出した常子でしたが、その武蔵は森田屋のすぐ先で夕日を見上げて佇んでいます。
「あの・・これ!」常子に声を掛けられ、忘れ物を受け取った武蔵ですが、何故か常子の顔をじっと見つめたままです。
ゆっくり上を見上げると「常子さん・・月がきれいですね・・」常子に話しかけ、月を眺める武蔵。
常子と竹蔵が二人並んで月を見上げている光景を見て、突然ハッとした鞠子は慌てて君子と美子に声を潜めて、「あの方・・とと姉を気に入っているのかも!」とんでもないことを言い出しました。
とと姉を女として・・鞠子に言われ、慌てふためく君子。
夏目漱石が英語教師をしていたおり、”I love you”を”我君を愛す”と訳した学生に対し、日本人はそんな事言わない、”月がきれいですね”とでもしておきなさい、と言ったというエピソードを説明する鞠子。
もしかしたら星野も・・想像してうっとりする鞠子と君子、美子でしたが、「そうなんですか?」背後から突然武蔵に声を掛けられアタフタする三人。
「違いますよ」鞠子の説をあっさり否定した武蔵、いつもは植物を探して下ばかり見ていたものの、「皆さんと過ごして背筋が正され、視線が上がった気がします」だから夕暮れの月に気付くことが出来た、それで嬉しくなってと解説します。
そのままの意味でしたか・・ばつが悪そうにする鞠子に常子はやや呆れ顔。
鞠子の物知りに感心した武蔵は、四人に軽く頭を下げると去って行きました。
「お気をつけて!」笑顔で武蔵を見送る常子の様子をそっと窺う君子。
その夜、娘たちを起こさないよう、廊下に出て繕いものをする君子は、滝子との決別の瞬間を思い返していました。
「あの子たちには、自分で選んだ道を歩んでほしんです」改めて自分の言葉を噛みしめた君子は、部屋の襖をそっと開き眠っている娘たちを穏やかな顔で見つめます。
―――無邪気な寝顔を見て、改めて常子の幸せを願う君子でした
前回、「富江さんも女学校に行ってみたかったからです!」常子が勇み足でそう断言し、「とと姉の良くないところが出たね・・・」そう言ってあきれていた鞠子ですが、さすが姉妹だけに負けていませんね。
文学好きの鞠子らしく、夏目漱石のエピソードを引き合いに武蔵の言葉を深読みし、勝手に盛り上がってしまうという、見事な暴走ぶり。
日頃自分を抑えている優等生だけに、かえって妄想が膨らみやすい部分があるのでしょうか。
今後の常子と武蔵の関係がどうなっていくのかも勿論注目ですが、二人を見守りながら妄想を膨らませる鞠子の”暴走”にも注目したいですね。
5週28話の感想まとめ
すっかり忘れていましたが、第5週のサブタイトルは「常子、新種を発見する」でしたね。
ようやく”新種”の話が出てきましたが、この”新種”というのが文字通りの意味なのか、何かの比喩になっているのか、現時点で不明です。
武蔵の発見を常子が手伝うのか、それとも常子にとって武蔵自身がある意味で”新種”なのか。
武蔵の独特なキャラクターを考えれば、それもありと思うのですが。
以上、とと姉ちゃん5週28話のあらすじネタバレと感想でした!