とと姉ちゃん 1週3話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」1週3話のあらすじネタバレと感想です。
まずは1週2話の振り返りを少し。
大迫専務のせいで楽しみにしていた紅葉狩りが取り止めとなり、面白くない三姉妹。
三女・美子は酔っぱらった大迫専務が無理やり竹蔵に押しつけた絵に、墨で落書きをしてしまいます。
妹のイタズラを何とか誤魔化そうとする常子と鞠子でしたが、かえって絵はぐちゃぐちゃに。
「安心してください。ととが責任を取りますから」自分たちが台無しにしてしまった絵を前にしてうなだれる娘たちに、穏やかに、しかし力強く宣言した竹蔵。
高名な「ピカッツァ」の絵と聞いた鉄郎は、「千円は下らないぞ」と驚いていたのですが、果たして・・・
とと姉ちゃん 1週3話のあらすじネタバレ
ピカッツァの絵の真相?
台無しになった絵の詫びのため、三人の娘たちを伴って大迫専務のもとを訪れた竹蔵。
「これがあの絵か・・・」変わり果てた絵を見て愕然とする大迫専務。
竹蔵は必死に「必ず弁償いたします」と、土下座をして許しを請います。
その様子をじっと見つめる常子。
酔っぱらって傍若無人に振る舞う大迫専務が大嫌いな常子は、果たして土下座するととを見て、どんな思いを抱えているのでしょうか。
「どうかお許しください」「全財産を擲ってでも何とかします」と必死で懇願する竹蔵でしたが、唐突に緊迫した空気を打ち破るように大迫専務が大笑いを始めます。
何故なら「実はこの絵は贋作なんだよ」と真相を明かす大迫専務。
実は贋作とばれるのがみっともなくて取り戻そうとしていたのでした。
「それじゃ、弁償は?」尚も心配する常子に対し、「そんなものいらんよ」とあっけらかんと答える大迫専務。
やれやれこれで一件落着、という場面ですがここで竹蔵が「厚かましいお願いですが」と、娘たちの落書きでぐちゃぐちゃになった絵の買取りを申し出ます。
家路につく竹蔵と三姉妹。
「三人の娘が力を合わせて描いた傑作です」と娘たちに穏やかに語りかける竹蔵を、常子は申し訳なさそうに見ています。
ととの優しさはうれしいはずですが、「ごめんなさい、おうちの大事なお金使わせてしまって」とやはりこの点が気になっている様子。
「それはととが欲しくて買ったんです」「ととが約束を破ったことが原因です」と、改めて娘たちに謝る竹蔵ですが、常子たちはまだ気に病んでいます。
そんな娘たちに対し、「やはり行きましょうか」と紅葉狩りに誘う竹蔵の言葉に、ようやく常子たちにも笑顔が戻るのでした。
それにしても、ラサール石井さん演じる大迫専務ですが、酒癖の悪さはさて置き実は案外いい人でしたね。
少々、期待外れというのも変ですが、もうちょっと暴れてくれるものと思っていました。
絵が贋作だったのは、まあ大方の予想通りでしたが。
その贋作の絵をわざわざ十円で買い取った竹蔵。
当時の米十キロが一円五十銭、月額の新聞代が一円というところを参考にして考えると、だいたい数万円になるでしょうか。
しかし、それだと高すぎる気もするので実際はもうちょっと安いかもしれません。
だとしても、何の価値もない贋作、それも落書きで台無しになったものにそれだけのお金を払えるのは、娘たちの成長が感じられて嬉しかったからでしょうか。
鉄郎が語る兄・竹蔵の思い
その日の夜、会社で仕事中の竹蔵を除き君子と常子たち三姉妹、そして鉄郎の五人で賑やかに食卓を囲んでいます。
「おじさん、絵の署名を見て間違いないって」口をとがらせる鞠子に対し、「専門家じゃないんだから、間違うこともある」と開き直る鉄郎。
そんな鉄郎ですが、幼いころは兄竹蔵と共に苦労を重ねていたようです。
早くに両親を亡くし、親戚の家をたらい回しにされた過去を振り返る鉄郎。
「大切にしてんだと思うよ、とととかかと娘たちで過ごす時間を」しみじみと語る鉄郎でしたが、「こんな絵に十円とは酔狂だねえ」ぐちゃぐちゃの絵を買い取った竹蔵をやや馬鹿にした様子。
そんな鉄郎の言葉にも「あの人らしいです」と穏やかにほほ笑む君子でした。
鉄郎の口から語られたのは、幼い頃に辛酸をなめた竹蔵が、皆が対等に敬語で話しあえる家族を作った理由。
親戚の家をたらい回しにされている時に見た、威張り散らした父親の存在を反面教師にして、家族みんなが幸せに暮らせるよう「威厳なんて必要ない」と決意したのでした。
鉄郎の話に常子は何を感じたのでしょうか。
よその家とは違う優しい父のなかに、幼い頃の苦労があったとは考えたこともなかったでしょう。
やがてとと姉ちゃんとして家族を支えていく常子。
竹蔵の思いがまた一つ、心に刻みつけられたのではないでしょうか。
かけがえのない日常
美しい湖の畔に紅葉狩りにやってきた小橋家。
美子はお気に入りの真っ赤な帽子をかぶり、常子も鞠子も本当に楽しそう。
かかの作ったお弁当をみんなで囲み、和やかに時を過ごします。
その日の夜、食卓に並ぶたくさんのオムスビに驚く竹蔵に、「張り切り過ぎちゃったの」と君子はばつが悪そう。
ふと、食卓の君子の席を見ると黄身の破れた目玉焼きが。
それに気づいた竹蔵は、黙って自分の目玉焼きと取り換え「良いんです」と一口で目玉焼きを平らげます。
その夜、娘たちが寝静まった頃合いを見計らうように竹蔵は残務を片付けるため、工場へ出社する準備に取り掛かります。
「今いかないと、明日朝早く行くことになるからね」「そしたら、皆で朝食をという家訓を破ってしまうことになるから」という竹蔵に対し、「家族で過ごすことはいつでもできるじゃないですか」と君子。
竹蔵の体を心配しているのでしょうか。
竹蔵にとっては「当たり前にある毎日」も、いつ失うことになるか分からないとの思いがあります。
月に一度のお出掛けも、常子が十八歳で嫁ぐとするとあと八十七回しかない。
「数えたんですか」思わず吹き出してしまう君子。
二人の話を廊下で聞いていた常子は、「一度だって、欠かすことなんてできません」との竹蔵の言葉を神妙な面持ちで耳を傾けています。
そして竹蔵は、三人の娘たちの無防備な寝顔を君子と共に眺め、工場に出かけていくのでした。
「いってらっしゃい」と常子がそっと呟いたことも知らずに。
1週3話の感想まとめ
竹蔵が結核に倒れたのは年の瀬も押し迫った頃でした。
『とと姉ちゃん』第3話は衝撃的なナレーションで幕を閉じました。
分かっていたことではありますが、いよいよその時が近づいているということでしょうか。
そう思って第3話を振り返ってみると、今後常子たち三姉妹の心の拠り所となりそうな印象深いエピソードがちりばめられていましたね。
美子の落書きで台無しになった絵を買い取ったこと、鉄郎の口から語られた竹蔵の幼いころの苦労、紅葉狩りに行ったこと、かけがえのない「当たり前にある日常」を語る竹蔵の姿。
物語が進んでいく中で、三姉妹が繰り返し回想し成長していく、そんな姿が描かれていくのかもしれません。
以上、とと姉ちゃん1週3話のあらすじネタバレと感想でした!