とと姉ちゃん 8週48話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」8週48話のあらすじネタバレと感想です。
まずは8週47話の振り返りを少し。
常子の卒業と就職、三姉妹の誕生祝を兼ねた宴が、森田屋で開かれました。
滝子と隈井、清の青柳商店の三人に加え、親友の綾と武蔵も招待され、賑やかなお祝いの席を皆楽しんでいます。
そんな中、常子はこれまでお世話になった君子や森田屋の人々、そして二人の友人と祖母の滝子に改めて感謝の気持ちを伝え、「これで明日からも頑張れそう・・」と思うのでした。
そして、昭和十二年四月・・常子は職業婦人として、初めての朝を迎えました。
やる気に満ち溢れた初出勤だったのですが・・面接官を務めた山岸から、思いもよらぬ採用理由を告げられ・・・
とと姉ちゃん 8週48話のあらすじネタバレ
緊張の初出勤
採用のお礼を述べる常子に対し、課長の山岸が明かした採用理由は、「”まあまあ”可愛かったから」というものでした。
ショックを受けた常子でしたが、何とか気持ちを切り換え、タイプ室へと入ります。
「小橋常子です。よろしくお願いします」常子は先輩タイピストたちに頭を下げ挨拶しますが・・部屋の中は静まり返り、常子には冷ややかな視線が注がれています。
微妙な空気が漂う中、山岸はタイピストたちのリーダー・早乙女朱美に後を任せ、さっさと出て行ってしまいました。
「これがあなたのタイムカード」出勤時の手続きについて説明を始める早乙女。
早乙女に促され、常子はタイムカードをタイムレコーダーに差し込んでみます。
ガチャっと小さな音が響き、タイムカードに出勤時間が印刷されて出てきました。
帰る時もう一度カードを差し込み、退勤の記録を付ける
カードは必ず元の位置に戻すこと。
早乙女の説明を聞き、職業婦人としての第一歩を踏み出した常子は、小さな感動を覚えました。
さらに、業務内容の説明に移る早乙女。
タイピストは英文と和文に分かれており、常子は和文タイピストです。
タイプ室の一番後ろ、先輩タイピスト・多田かをるの隣が常子の席。
「今日から入った新人さん。あなたと同じ和文なので仲良くしてあげて」早乙女が多田に、常子のことを紹介します。
「多田かをるです・・よろしく・・・」軽く頭を下げるかをる。
分からないことがあったら何でも聞いて頂戴・・説明を終え、自分の席に戻ろうとする早乙女に、常子が声を掛けます。
「あ、朱美さん!・・私は何をすれば?」早速仕事に取り掛かりたい常子ですが・・・
「タイプする原稿は、私が確認してから皆さんに割り振ってます」ひとまず待機を命じる早乙女。
それから・・と言うとやや険しい表情になり、「下の名前ではなく、名字で呼んでください」きっぱり言って、席に戻っていきました。
「凄いですね、明美さん」テキパキと周りに指示を出す早乙女を見て、常子が隣の席のかをるに話しかけました。
「”明美さん”じゃなくて”早乙女さん”です・・・」遠慮がちに訂正するかをる。
一体なぜ、早乙女は名字で呼ばせるのか・・かをるに疑問をぶつける常子でしたが、何やら言い難そうです。
その時、「多田さん!」早乙女から和文のタイプを命じられ、かをるはそそくさと原稿を受け取ると、常子には目もくれず仕事に取り掛かるのでした。
かをるの隣の席で、和文タイプライターに掛けられた布をそっと持ち上げ、びっしり並んだ活字を確認する常子。
職業婦人を目の当たりにした常子は感激し、負けずに頑張ろうと奮い立つのですが・・・その日、夕方まで待っても仕事が回ってくることはありませんでした。
独特の緊張感に包まれた職場に、何とか馴染もうとする常子ですが、硬い表情を崩さずなれ合うことを拒むかのような早乙女朱美。
言葉使いだけは丁寧で、「分からないことがあったら何でも聞いて頂戴」などと、表面上はあくまで友好的に振る舞うのですが・・・
凛としていると言えば聞こえはいいですが、他を寄せ付けない独特のオーラを纏い、タイピストたちを完全に掌握する・・常子にとって中々の強敵の登場です。
そんな中で、隣の席の多田かをるが一体どんな役回りなのかが気になります。
いかにも気が弱そうで、頼りなさげですが、その分他のタイピストたちとは立ち位置が違う様に見受けられます。
こっそり陰で常子を支えてくれるのか、それともかえって足を引っ張る存在なのか、今のところまだ判断がつきかねるのですが・・・
仕事を回してもらえない・・早乙女の真意は?
「多田さん!これ明日までにお願いできる?」早乙女が、新たな原稿をかをるに手渡します。
明日まで・・渋る様子のかをるに、「無理なら仕方ないけど」冷たく言い放つ早乙女。
「・・・いえ、大丈夫です」明らかに自信が無さそうなかをるに、原稿を渡し去って行く早乙女を黙って見つめていた常子は、意を決したかのように立ち上がりました。
つかつかと早乙女の席の前まで歩いていくと、「すみません、早乙女さん」思い切って声を掛けます。
いかにも唐突な常子の行動に、先輩タイピストたちの手が止まり、タイプ室の中が静まり返りました。
「何かしら?」早乙女が平然とした様子で答えます。
「私・・まだ何もしていないのですが」おずおずと切り出す常子、「だから?」間髪入れず聞き返す早乙女。
隣のかをるを見る限り、和文の原稿はかなりあるようです。
「・・お仕事、回していただけませんか?」私にも少し・・と仕事を求める常子でしたが・・「そのうち回します」早乙女からぴしゃりと待機を命じられてしまいました。
―――結局この日、常子は何の仕事もさせてもらえませんでした
「新米なんてそんなもんじゃねえか?」常子から会社での様子を聞き、宗吉が諭すように答えました。
下手に動いてヘマをされると周りが混乱する・・何か言われるまでジッとしていていいのでは・・富江も照代も、それほど深刻な事とは思っていないようです。
私も入ったばかりの頃、皆さまにご迷惑を・・自分の経験から、森田屋の面々に同調する君子。
話を聞く限り、常子の会社も忙しそう・・そのうち嫌でも仕事が回ってくる・・まつが慰めるように言い聞かせます。
せっかく雇っておいて飼い殺しにはしないだろう・・常子も納得しかけますが・・
「どうかな?」突然長谷川が口を挟んできました。
森田屋に来る以前、料亭の板場で働いていたという長谷川。
新米の頃”何もするな!”と言われ、実際に何もせずにいたところ、すぐに首になった・・・
過去の失敗談を笑って話す長谷川に、再び不安に襲われる常子。
「・・・脅してどうすんだ」宗吉が長谷川の頭を引っ叩きます。
”使えない”長谷川と違って常子は”出来る子”、そう簡単に首になどならない・・皆に励まされ、「・・・明日になれば、うん!」自分に言い聞かせる常子でしたが・・・
翌日も、やはり一向に仕事が回って来ませんでした。
そして、そのまた翌日も・・原稿が回ってくるのは、隣の席のかをるのみ。
初出勤から3日・・8時40分過ぎに”出勤”、5時を少し回った時間に”退勤”の記録が印字されたタイムカード。
虚しそうに見つめ、帰っていく常子は・・・
一向に常子に仕事を回さない早乙女の真意は、果たしてどこにあるのか・・単なるイジワルなのか、それとも・・・
やる気のある常子に対し、仕事を全くさせないというのは、何か明確な考えがあっての事なのでしょう。
気になるのは長谷川の経験談・・仕事が来ない状況に、ただ漫然と構えていたのでは、本当に首になってしまうかもしれません。
かなり極端なやり方に思えますが、ひょっとすると早乙女は、常子の事を試しているのではないでしょうか?
森田屋の面々は常子を信頼していますが、それは早乙女には通用しない話です。
一体どうするのが正解なのか・・しかし、少なくとジッと辛抱し続けるというのは、あまり常子らしくない選択肢ですね。
かと言って、付け入る隙を全く見せない早乙女に、一体どうやって立ち向かっていけばいいのでしょうか?
常子、動く!?そして・・・
「そうですか・・・」職場での様子を聞き、考え込むように呟く武蔵。
このまま帰っても、家族の前で笑える自信がない常子は、武蔵を誘ってぜんざいを食べに来ていました。
「・・・植物採集で疲労困憊のため、糖分を補給したいと思っていたところだったんです」
突然誘ってしまったことを詫びる常子に、武蔵なりに気を使います。
このまま何もさせてもらえないと、首になるかも・・常子が不安を訴える様子を、武蔵がじっと聞いていましたが・・・
「常子さんらしくもない・・」箸を置き、常子を真っ直ぐ見つめる武蔵。
「どうしたもんじゃろのう・・の時は、思い悩んだりせず、動いてみる」今まで常子はそうしてきたはず。
自分のことをそんな風に?思わず吹き出す常子。
「・・・僕の観察によるとそうです」しかし、”観察”という言い方が不適切・・武蔵は慌てて訂正します。
可笑しそうに笑った常子は、「確かに、仰るとおりだわ」弱気になっていた自分を反省したようです。
武蔵には、家族に話せないようなことを自然と話せる・・「星野さんといると不思議です」常子は、少し元気を取り戻しました。
ふと見ると、武蔵の右手に擦り傷が。
「お手をこちらに」サッとハンケチを取り出す常子。
汚れてしまうからと遠慮する武蔵ですが、自分で端切れを使って縫った物ですから・・そう言って武蔵の手を取り、傷口を覆う様に巻いてあげるのでした。
改めてぜんざいを食べた始めた二人ですが、武蔵は少し照れくさそうにしていました。
翌日、常子は仕事を回して貰えるよう、もう一度早乙女に頼んでみます。
「分からない人ね・・」仕事はそのうち回すと伝えたはず・・「私のやり方に不満があるんですか?」苛立つ早乙女。
「あなた、新人なんだから早乙女さんのやり方に従うべきよ」諸橋道子が横から口を挟みます。
ざわつき始めるタイプ室、「仕事に戻って」早乙女の一言で、再びタイプの音が響き始めました。
全く相手にされない常子は、仕方なく課長の山岸に相談することにしたのですが・・・
「・・・タイピストに関しては早乙女君に一任しているから」上手くやってよ・・それだけで済まされてしまいました。
何か出来ることはないか・・仕事を求めて社内を駆け回る常子。
忙しそうにする男性社員の後をついて回り、事務室の中へ入っていきます。
再び事務室のドアが開くと、そこから早乙女が顔を覗かせました。
ふと視線を移すと、そこには常子が・・・
男性社員たちがバタバタと忙しく働く中、机の上の乱雑な書類が気になった常子は、整理しようとするのですが・・・
「しゃしゃり出て来るんじゃないよ!」猛烈な勢いで怒られてしまいました。
そこへ、「小橋さん、ついてらっしゃい」早乙女が声を掛けます。
「それじゃ小橋さん、この原稿・・4時までにお願いできる?」タイプ室に戻ると、初めて常子に原稿が渡されました。
突然のことに常子が戸惑っていると、「出来ますか、出来ませんか?」少し、苛立ったような口調の早乙女。
「はい、出来ます」嬉しそうに頷き原稿を受け取ると、早速自分の席に戻り、タイプライターに掛けられた布をサッと取り払いました。
原稿を見台に置き、タイプライターに用紙をセットすると、思わず笑みがこぼれます。
そして、バチン・・バチン・・と一文字ずつ確認しながら、初めての作業に取り掛かりました。
その様子を、じっと見つめる早乙女は・・・
武蔵に相談したことで、もう一度早乙女に挑戦する常子ですが、あっさり跳ね返されてしまいます。
しかし、諦めず仕事を求めて社内を駆け回る常子を見て、果たして早乙女はどう思ったのでしょうか?
なかなか表情が読めない早乙女ですが、原稿を渡したということは、常子の熱意を認めたということなのでしょうか?
それとも、勝手に社内をうろつく常子にメンツを潰された・・そんな風に感じて、無茶な仕事を割り振ったのでしょうか?
何にせよ、ここで結果を出さなければ、常子は逆に窮地に陥ってしまうかもしれません。
武蔵のアドバイス通りに思い悩むことをやめて、動き出した常子はタイプ室の空気を変えることが出来るのか・・・
それにしても、常子から相談されても他人事のように、”我、関せず”という態度の山岸。
本人の性格が無責任なのか、それとも早乙女が恐れられている故なのか・・・
いずれにせよ、常子は早乙女との直接対決を、避けて通ることは出来ないのかもしれませんね。
とと姉ちゃん8週48話の感想まとめ
採用理由は”まあまあ”可愛かったから・・いきなり課長の山岸からそんな話を聞かされ、心が折れそうになる常子。
さらにはタイピストのリーダー・早乙女朱美からは、一向に仕事を回してもらえず、暗雲が漂います。
真野恵里菜さん演じる早乙女朱美のきりっとした表情、強い意志を感じさせる視線、なかなか手ごわい相手のようですね。
常子にとって完全なアウェー状態のなか、独特の雰囲気を醸し出す多田かをるは敵か?味方か?
同じ和文タイピストの先輩として、早乙女と同様・・もしくはそれ以上に、今後の展開のカギを握る存在になるのかもしれません。
以上、とと姉ちゃん8週48話のあらすじネタバレと感想でした!