とと姉ちゃん 11週61話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 61話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」11週61話のあらすじネタバレと感想です。

まずは10週60話の振り返りを少し。

「心のどこかで・・・分かっていた気がします」プロポーズを断った常子に対し、武蔵が思わず口にした言葉。

自分の事は後回しにして、家族のために全力で走り回る常子に恋した武蔵は、自分の好きな常子ならば結婚よりも家族を選ぶはず・・・という矛盾した思いを抱えていたのでした。

武蔵との辛い別れを誰にも言えず、黙って見送るしかない常子。

そして多くの友人に見送られ、大阪へ向かう汽車の中で常子との思い出を振り返る武蔵は、河原に佇む常子の姿をしっかり目に焼き付けるのでした。

常子から気持ちを打ち明けられた君子は、傷心の娘をしっかり抱きしめ・・常子は、母の胸の中で声を上げて泣くのでした。

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とと姉ちゃん 11週61話のあらすじネタバレ

深刻化する戦争の影響

―――常子は武蔵からの結婚の申し出を断り、とと姉ちゃんとして生きていく決意をしました。

昭和十五年十月・・小橋家の三姉妹はいつも通りの朝を迎えていました。

美子は相変わらず滝子の元を訪れ、縫物の手伝いをしているようです。

「もうすぐ試験でしょう・・・」勉強が疎かにならないよう、鞠子が注意を促しますが・・・

そんなにガミガミ言わなくても・・と、さして気にしない常子。

以前なら”勉強しなさい!”と、頭ごなしに怒っていた常子の変化に、鞠子が怪訝そうな表情を見せます。

武蔵との別れを打ち明けられた君子は、そんな常子を心配そうに見つめるのでした。

「いってきます」武蔵の写真に手を合わせ囁いた常子は、立ち上がったところでふと、後ろを振り返りました。

”家族を守る”、”鞠子 美子を嫁に出す”、”家を建てる”・・三つの目標が目に入ります。

そして常子は・・決意を新たにして、仕事へ出かけて行きました。

いつも通り出勤し、タイプの仕事に打ち込む常子は原稿を打ち終わると、隣の席のかをるに話しかけました。

「終わったので・・お手伝いしましょうか?」ところが・・・

「手伝うも何も・・原稿が無いのよ」手を動かし、一件仕事をしているように見えたかをるでしたが、眠気覚ましに練習していただけでした。

戦争の影響でアメリカへの輸出が禁止になり、会社の経営状態はかなり苦しい様子。

仕事もめっきり減って、このままでは誰か首を切られるかも・・と、心配するかをる。

「・・・どう考えても真っ先に首を切られるのは・・女からだわ」出来れば信じたくない常子でしたが・・・

―――時代のせいで、それまで通りに行かなくなっているのは、常子の会社だけではありません

「5倍の値段じゃねえかよ!」食材の仕入れにやって来た宗吉は、怒りの声を上げました。

「表のは全部売れちまったんだから仕方ないだろう」ぶっきら棒に答える乾物屋の主人。

どうせ公定価格に回すのは一寸にして、最初から高く売りつける魂胆だったに違いない・・・

憤る宗吉でしたが、国の決めた価格通りにやっていたのでは、今どき商売にならない・・取りつく島もありません。

5倍の値段でも買う奴はいる、気に入らないなら他を当たれ、と開き直った主人を見て、宗吉の方が慌てます。

「そんなこと言う奴じゃなかったじゃねえかよ・・・」打って変わって下手に出る宗吉。

ただでさえ材料が入ってこない中、切羽詰まっている森田屋は、かなり弱い立場になってしまっているようです。

猫なで声で頼み込む宗吉でしたが、「うちだってな、儲けが無けりゃ家族食わせて行けねえんだよ・・」主人も苦しい立場。

「根本んとこみてえに廃業しちまうんだ」このままでは”明日は我が身”・・と、泣きそうな顔で訴えるのでした。

戦時体制下、庶民の暮らしは徐々に苦しくなっていき、他人を気遣う余裕などない・・そんなご時世のなかで、常子の周りにも次第に暗い影が。

常子にとっては、ようやく美子との溝が埋まり、家族の絆を再び確かなものにしたことが、これからの支えになるのかもしれません。

とと姉ちゃんとして生きていく決意をした常子ですが、そのために大きな犠牲を払っています。

家族のために武蔵からのプロポーズを断ったことを、常子が後悔するような展開にならなければいいのですが・・・

これから大きな時代のうねりに襲われる事になる常子は、個人的なつらい経験を乗り越え、強くなった姿を見せてくれる、と信じたいと思います。

追いつめられる森田屋

―――日中戦争が長期化し、食料や生活に必要な物資が全て軍事優先となったため、庶民は欠乏していました

政府は、経済統制のために価格等統制令を発布し、公定価格以上での物資の販売を禁止します・・・

「酒だー!酒くれ!」ヤケ酒でも煽ろうと、飲み屋に入った宗吉。

しかし、「このご時世で昼間っから酒なんか出せる訳ねえだろう」そう言って飲み屋の主人は、見慣れぬ料理の乗った皿を差し出しました。

「・・・うどん寿司だよ」米を使えず、仕方なく代わりにうどんを使った巻き寿司・・のような物。

どこまで本気なのか、主人が勧めてきましたが、とても森田屋で出せるようなものではありません。

―――しかし・・どの業界も、裏で闇価格での販売を行うものも少なくありませんでした

そして、それは木材業界でも同様だったのですが・・・

「お国に楯突こうってのかい!」声を荒げる滝子を、清が慌てて宥めようとしています。

経営の苦しい青柳商店を守るため、闇での商売を考える清。

しかし・・「御縄にでもなったら、二百年守ってきた青柳の信用はがた落ちさ!」滝子は頑なに拒みます。

対して、今度は隈井が青柳の苦しい状況を訴え始めました。

「・・・生意気申しますが、清さんは・・間違っちゃいないと思います」さすがに、滝子にもやや動揺が。

今年に入って既に3人も兵隊にとられ、混乱する青柳商店の内情を、何とか理解してもらおうとする隈井。

それでも、「青柳の看板を背負っているのは私だよ・・私に従ってもらう!」滝子の考えは変わりません。

清と隈井が諦めの表情を見せた時、滝子に来客が告げられました。

後にするよう命じる滝子でしたが、どうやら組合長が陸軍からの通達を持ってきたようなのです。

さすがに顔色が変わる滝子。

その頃、会社帰りの常子は、向かいの田丸履物店に閉店の張り紙があるのを見つけました。

戦争の影響が身近に及び始めていることを感じながら、常子が森田屋の玄関を開けると・・そこには宗吉とまつが。

「・・・待ってたぜ」何だか不気味な愛想笑いを浮かべ出迎える二人に、思わず身構える常子。

話しがあるんだ・・そう言って、二人は常子をお茶の間へ連れて行きました。

そこでは、照代を除いた全員が待っていました。

「大事な話でよ・・全員がいる前で話してえんだ・・・」宗吉が一同に向かって話しかけます。

そんな宗吉に対し、照代が朝から出払ったままこの場にも居ないことに、鞠子と美子が首を傾げますが・・・

「・・・あいつは・・いいんだ・・・」奥歯に物が挟まったような、宗吉の口ぶり。

グズグズと話を切り出せない宗吉でしたが、まつに尻を叩かれようやく意を決します。

「すまねえ!」突然、まつと共に手をついて頭を下げる宗吉。

今月の給金、しばらく待ってほしいんだ・・ひたすら平身低頭しています。

さすがに困惑する君子と常子。

「・・・しばらくって、いつまでですが?」常子が確認しますが、宗吉としてもはっきりとした見通しは無いようです。

急なことで申し訳ない・・改めてまつが詫びます。

仕入れが出来ないとろくな弁当が作れない、そうなると余計に注文も減っていく悪循環。

「情けねえ話だが・・此処の家賃も払いきれてねえ有様でよお・・・」森田屋の苦境は、予想以上のようです。

賄いは今まで通り用意する、だからせめて給金だけでも・・情けない声を出すまつ。

「分かりました」さすがに非難出来ないと思ったのか、君子が承諾しました。

「私も・・同じ気持ちです」日頃世話になっている森田屋の現状を知り、常子も助け船を出します。

ひとまずホッとする宗吉とまつでしたが・・その場には微妙な空気が漂ったままでした。

思えば、滝子と仲違いして行く当てのなかった君子たちを受け入れ、仕事を与えてくれた森田屋。

”お嬢様育ち”の君子にしろ、まつに恩義を感じる常子にしろ、宗吉とまつに頭を下げられては断ることは出来ません。

ある意味予定調和的な展開ではありますが、そんな中で微妙な表情を見せた富江と長谷川、そして鞠子と美子の四人。

鞠子と美子の二人は、もちろんこれからの生活が成り立っていくのか心配で仕方ないのだと思います。

そして、長谷川と富江は・・あまりに情けない宗吉の姿に何を思ったのでしょうか?

宗吉だけでなく、普段堂々としているまつの弱り切った姿も、かなりショックだったのではないでしょうか?

森田屋の娘として誇りを持っている富江にとっては、これほどまでの苦境にある中で何も出来ない自分にも、腹立たしくて仕方なかったのかもしれません。

そして、この場に居なかった照代ですが・・一体どこに・・・

金策にでも走り回っているか、得意先回りをしているとでも考えるのが順当ですが、宗吉の微妙な口ぶりを考えると、まさかの事態もあるのかもしれません。

大黒柱の身に事件が・・・

「本当にいいの?・・かかただ働きになっちゃうのよ」心配する美子。

しかし、君子は置いてもらえるだけでもありがたい・・首になってもおかしくないのだからと、平静を装います。

鞠子も、この先の事が気掛かりなようですが、そんな家族の心配を吹き飛ばす様に、常子が空元気で答えます。

「心配いらないわ!私が働いて・・ちゃんと稼ぐから!」常子のおどけた様子に、明るさを取り戻す小橋家。

―――常子は一家の大黒柱として、これまで以上に仕事に励みました

常子が業務を終え、タイムカードを押して帰ろうとすると、かをるが声を掛けてきました。

「あの・・これからビアホールでもどう?」かをるが飲みに誘いますが、厳しい懐事情に二の足を踏む常子。

かをるは、反抗期に差し掛かった弟たちの事で、常子に相談に乗ってほしいようです。

「ああ・・うちの妹も少し前までそうでした・・・」美子との激しいやり取りをしみじみと振り返ります。

美子の編んでくれたマフラーを見たかをるは、心底羨ましそうに、再度常子に頼み込むのでした。

「・・・ね、どうすればいいのか聞かせてくれない?憂さ晴らしもかねて・・どうしても駄目?」

そこまで言われて、さすがに常子も断りきれず、一緒に飲みに行くとこにしました。

かをるは大急ぎで、荷物を取りにタイプ室に戻ります。

と、部屋に入ったかをるは、隣からヒソヒソと話す声が聞こえるのに気付きました。

山岸君・・ちょっとお願いがあってね・・・どうやら佃部長の声のようです。

そっと隣の部屋を覗き込むかをる。

「・・・常務から姪っ子頼まれていたんだ・・・」佃部長が、コネでの採用を山岸課長に働き掛けています。

しかし、会社の経営は厳しく、人員削減が叫ばれているなか、山岸課長も難色を示します。

「そこを何とかするのが君の仕事だろう・・・」あくまで無理を押し通そうとする佃部長に、弱りきる山岸課長。

だったら・・誰か切りゃいいじゃないか・・佃部長の最後の言葉に、ギョッとしたかをるは・・・

「ずい分日も短くなりましたね・・もう薄暗い」常子は、ようやく戻って来たかをるに話しかけました。

が・・・ぼんやりとして、まるで聞こえていないかのようです。

「多田さん?」再度呼びかけると、我に返ったように笑顔を見せるかをる。

「お待たせしてごめんなさい・・行きましょうか」常子は、やや怪訝そうな表情でついていきます。

そして二人はビアホールにやって来ました。

「こんなに賑わってるなんて知りませんでした」森田屋の苦しい経営状況を考えると、常子には嘘のように感じられます。

どんなご時世でも、お酒のある場所に人が集まる・・むしろ苦しい時こそ・・かをるの持論に、常子も少し納得。

苦しい時に、お酒に逃げたくなる心理も分かるものの、常子は一杯だけのつもりでビールジョッキに口を付けました。

しかし、その様子を見ていた酔っ払いが二人に絡んできます。

「良いご身分だな・・女のくせにビールで乾杯か?」さては職業婦人様か・・と、敵意剥き出しの二人組の酔っ払い。

女だったら・・酌でもしろよ・・男たちが尚も絡んできますが、無視を決め込む常子。

ですが、調子に乗った男は、かをるにちょっかいを出してきました。

「やめてください!」常子は強い口調で、男をかをるから引き離します。

「少しばかり賃金がいいからって図に乗るんじゃねえよ!」酔っ払いたちは、かえって感情が昂ってきました。

「お洒落などする余裕がよくあるもんだなあ」そう言うと、男は常子のバックやマフラーを床に投げ捨て、踏みつけました。

「やめてください!」男を払いのけ、美子のマフラーをしっかりと抱きしめる常子。

「汚ねえマフラーがそんなに大事か!」男の暴言に、常子は反射的に平手打ちを食らわせてしまいました。

騒然とするビアホール。

「何すんだてめえ!」公衆の面前で恥をかかされ、激怒した男が常子を投げ飛ばします。

男からマフラーを取り戻そうと、常子が掴みかかりますが、男の仲間に羽交い絞めにされ、身動きが取れません。

騒動の中、かをるは一人で逃げ出してしまいました。

尚も必死でマフラーを取り戻そうとする常子は・・・

敵意と嫉妬心を剥き出しにした酔っ払いたちに絡まれ、大変なことになってしまった常子。

美子が編んでくれた大事なマフラーを侮辱され、カッとなった常子ですが、さすがに先に手を出してしまったというのは、かなりまずい状況です。

男たちに絡まれる常子を置いて、一人で逃げ出したかをるの頭を過ったのは、恐らく佃部長の最後の言葉ではないでしょうか?

「だったら・・誰か切りゃいいじゃないか」真っ先に首切りの対象にされるのは、自分たち女性社員と分かっているかをる。

兄弟の面倒を見なければならないかをるは、思わず保身に走ってしまったと言えますが、一人取り残された常子は一体どうなってしまうのか・・・

かをるに背負っているものがあるように、常子にも支えるべき家族の存在がある訳で、自分を見捨ててかをるが逃げ出したことを知った時、常子はどう思うのでしょうか?

小橋家の大黒柱に訪れた大ピンチ、絶望的な状況の中で常子に一体何が出来るのでしょうか?

とと姉ちゃん11週61話の感想まとめ

武蔵からのプロポーズを断り、辛い別れを経験した常子の身に、さらなる追い打ちが待つ今週の『とと姉ちゃん』。

いよいよ戦争の影が色濃くなり、大きな試練に晒されることになる常子は、どうやって時代の波に立ち向かっていくのでしょうか?

青柳商店には陸軍からの圧力が、森田屋には食糧不足が直撃し、これまで常子を支えてきた人々にも危機が訪れるようなのですが・・・

大きな危機の中で真価が問われることになる家族の絆、自分の事だけでも手一杯の常子に一体何が出来るのでしょうか?

自ら失業の危機に見舞われる常子が、滝子や森田屋のために出来ることはあるのでしょうか?

以上、とと姉ちゃん11週61話のあらすじネタバレと感想でした!

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