とと姉ちゃん 3週13話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」3週13話のあらすじネタバレと感想です。
まずは2週12話の振り返りを少し。
鉄郎から君子がお金のため、妾になろうとしていると聞かされ、動揺する常子たち。
「お金さえ稼げれば・・・」と鉄郎が以前、食用鳩(雉鳩)の話をしていた事を思い出し、鳩を捕まえ売ろうとしますが、三姉妹は焼き鳥屋の主人の話をよく聞かずに飛び出し、一銭の値打もない土鳩ばかり捕まえ大失敗。
意気消沈し、家に帰ると君子は不在、余所行きの着物もありません。
まさか既に妾に?慌てた三姉妹は町中探し回り、ようやく君子を見つけますが、妾の話は美子の勘違いでした。
一安心した常子でしたが、君子の口からはさらに思いがけない言葉が・・・
とと姉ちゃん 3週13話のあらすじネタバレ
語られる君子の過去
竹蔵が亡くなり四年、貯金を切り崩しながら何とか生活していた小橋家でしたが、援助を打ち切られ、君子の稼ぎだけではままならなくなっていました。
「十八年程前なんだけど、色々あって、かかはお祖母様と仲違いをして、家を飛び出したの」
ずっと音信不通になっていた母・滝子を頼ることを決め、娘たちに打ち明ける君子。
「その時、もう二度と会わないと心に誓った・・・だからあなた達に・・・」
祖父母は既に亡くなっている、と聞かされていた三姉妹は驚きを隠せません。
父、つまり常子たちの祖父が亡くなった後、東京・深川にある老舗の材木店を女手一つで切り盛りし、君子を育てた祖母の話を聞き、「わあ、かかと一緒だ!」無邪気に喜ぶ美子。
「そうなんだけど、お祖母様は厳しい人で・・・」ついには結婚相手まで強引に決められそうになった君子でしたが、既に竹蔵に思いを寄せており、受け入れることは出来ません。
二百年も続く老舗を守り続ける、という生き方だけが全てだった母・滝子に反発した君子でしたが、「・・・だったら、出て行きな!」
追い出されるように、竹蔵と共に浜松へとやって来た君子はもう母には会わないつもりでした。
しかし竹蔵の死後、経済的な苦境に耐えかね、悩んだ末に深川の母に手紙を送り、助けを求めることに。
「荷物まとめて、こっちにおいで」その返事は君子にとって意外なものでした。
「・・・ということは、私たちは東京に行くと言うことですか?」やや困惑する三姉妹に、「あなた達が賛成してくれるなら、だけど・・・」君子も強くは言えません。
君子の口から語られた母親との確執の原因は、思いを寄せる相手との結婚を反対されたため、というものでした。
身も蓋もない言い方をすれば、「ありがちな設定」ということになりますが、下手に捻った設定を考えるより無難にまとめた方が良いのかもしれません。
気になるのは、君子の回想シーンで「出て行きな!」と強い口調で言い放った部分と、電話の向こうで「こっちにおいで」と優しく話しかける部分の落差ですね。
十八年の歳月が頑なだった母・滝子の気持ちを軟化させたのか、それとも別の意図が隠されているのか。
深川へやって来た娘・君子たちを優しく迎え入れるのか、或いは態度を一変させるのか。
滝子を演じるのは元宝塚の男役トップスター、大地真央さんです。
下町・深川の老舗材木店のきっぷのいい女将をどう演じるのか楽しみですね。
三姉妹の決意
夜、部屋で川の字になって横になる三姉妹でしたが、昼間のかかの話をまだ受け止めきれず、なかなか寝付けません。
「どうしたもんじゃろのう」考えがまとまらない常子は、鞠ちゃんどう思う?と美子を挟んで反対側にいる鞠子に話しかけます。
「これまでも、ととが居なくてもどうにかやってこれたんだし・・・」これからだって皆で力を合わせれば、と答える鞠子。
生活するだけなら何とかなる、しかし、学校へは通えなくなる、常子が悩んでいたのはそのことでした。
「私たちを女学校へ通わせるのが、ととの願いだったんだって」色々なことを学んで身に着けてほしい、それがととの願いだと妹たちに話す常子。
竹蔵の願いを知っても鞠子は、ずっと仲違いしてきた祖母と母がうまくやっていけるのか、心配でなりません。
「大丈夫よ。かかのお母様だもの」常子の言葉にも、鞠子はまだ気持ちが揺れているようです。
「ねえ、東京には美味しいものある?」まるで気まずい空気を破るように、美子が常子に尋ねます。
そりゃ都会だからね、と答える常子に「じゃあ行く!」「私、ハヤシライスが食べたい!」サンドイッチもクリームパイも、と無邪気に食べ物の話をする美子に、思わず笑ってしまう二人の姉でした。
「東京で、お祖母様のお世話になりたいと思っています」翌日、君子の前に三人揃って話し合いの結果を伝えると、安心したように笑顔になる君子。
「かかを育てた方だから、どうしてもお会いしてみたいなって・・・」本当は不安もありますが、と前置きをして話す常子に対し、「私はハヤシライス!」美子はニッと笑って場を和ませるのでした。
ひたすら東京で食べたい物の話ばかりしていた美子でしたが、ひょっとしたら不安を払拭できない鞠子を元気づけようとしていたのかもしれませんね。
早とちりして君子が妾になろうとしていると勘違いしたり、ちょっと抜けた所も見られる美子ですが、基本的には姉を慕う素直な妹です。
歳の離れた美子には、常子と鞠子の話は少し難しかったのかもしれませんが、何とか二人の話に加わろうと懸命に考えたのではないでしょうか。
そう思うと、無邪気な三姉妹の会話も違った見方が出来るかもしれません。
とととの思い出
諸々の手続きを終え、引っ越しの日を迎えた小橋家では、全員が忙しく働いています。
「あー、鞠ちゃん!その食器!布に包んで運んでね!」作業を仕切って走り回る常子。
そんな中、昔ととと皆で海に行ったときに、集めた貝殻が出てきました。
「誰が一番大きい貝殻集めるか、競争したのよね」鞠子の言葉に笑って頷く君子でしたが、美子は全然覚えていません。
「あ、でも、この一番大きい貝殻見つけたの、よっちゃんなんだよ」常子の言葉に、興味をそそられた美子。
竹蔵が自分のことをすごく褒めていた、と聞かされ「そうだったの?」と美子は自分が拾った貝殻を手に取り、見つめます。
その貝殻を美子の耳に当ててやる常子。
「おーい!波の音が聞こえるぞー!」おどける姉に嬉しくなる美子。
その様子を見て、鞠子も君子も、そして常子も皆で貝殻を耳に当て、とととの思い出に浸ります。
引越し業者をほったらかしで・・・
「・・・まだかいや」引越し業者の声に慌てて作業に戻る常子たち。
「富士山!富士山!富士山!」掛け声をかけ、急ピッチで作業を進めます。
大迫専務から貰った贋作の絵、小橋家の家訓の額、桜の樹の下で撮った家族写真等、大切な思い出の品を大切に梱包していくと、ようやく全て終了しました。
空っぽになった家の中で、柱に付けられた傷をそっとなでる常子。
姉妹の成長を記録した大切な思い出です。
畳の上に座っている常子はととが居た頃の食卓の風景を思い出しています。
―――東京で始まる新しい生活と、まだ見ぬ祖母との対面に、不安と期待が入り混じった思いを抱え、常子は竹蔵と過ごした浜松の家に別れを告げたのです
傷跡の残る柱を丁寧に拭きながら、常子はそっと呟きます。
「ありがとうございました」と。
ととが生きていた頃、家族で訪れた海で集めた貝殻、贋作の絵、家訓の額、家族写真等の思い出の品々。
しかし、一番たくさんの思い出が詰まっているのは、これから後にするこの家でした。
全ての荷物を運び出し、空っぽになった家の中、何もない畳の上で竹蔵と食卓を囲んだ記憶が鮮明に呼び覚まされる。
常子たちにとって一番大切な思い出は、家訓にもある「朝食は家族皆でとること」だったのかもしれません。
最後に常子が背比べの傷跡が残る柱を拭きながら、家へのお礼の言葉を呟くシーンはとても印象的でしたね。
3週13話の感想まとめ
ついにとととの思い出が詰まった家を出て、東京・深川へ移ることになった小橋家。
第一週、第二週で登場したエピソードを象徴する品々が次々と梱包され、浜松編の終了を表していたようでした。
とと姉ちゃんが始まってまだ三週目だというのに、なんだか思い出が随分たくさんあるように感じましたね。
ところで、母・君子と祖母・滝子との間のわだかまりは、既に解消しているのでしょうか?
祖母と初対面する常子たちには何が待ち受けているのか、波乱の予感も・・・
以上、とと姉ちゃん3週13話のあらすじネタバレと感想でした!