とと姉ちゃん 20週119話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」20週119話のあらすじネタバレと感想です。
まずは20週118話の振り返りを少し。
メーカー名は公表せず、”商品試験”の結果のみを掲載した最新号を発売するという不本意な結果に、苦い気持ちを味わう花山。
それは常子たちも同様で、読者に事実をありのまま伝えるため、花山は全て自前で”商品試験”を実施することを提案します。
しかし、そのためには検査器具を一から揃えたり、広い場所を確保したり膨大な費用が掛かることになり、水田が難色を示すのですが・・・
”商品試験”には自分たちの追い求めていた全てがある・・そう訴える花山に、当初の志を思い出した常子が決断し、それを見た水田も覚悟を固めるのでした。
一方、再会した武蔵をキッチン森田屋に案内した常子は、宗吉たちと談笑する武蔵の変わらぬ人柄に振れ、懐かしさを覚えます。
とと姉ちゃん 20週119話のあらすじネタバレ
いよいよ実験室を!
宗吉たちとの再会を喜ぶ武蔵ですが、「お父さん・・この人だあれ?」娘の青葉はちょっと困惑気味。
「お父さんの、大事なお友達だよ」子供たちに優しく答えた武蔵は、宗吉たちにも青葉と大樹を紹介します。
―――十五年たっても変わらない星野の人柄に、懐かしさを覚える常子でした
キッチン森田屋での食事を終えた常子は、武蔵と子供たちを送っていきます。
別れ際、武蔵が青葉の洋服の件で訪ねてきた事を思い出し、慌てて店のメモを取り出す常子。
「ああ・・いけない、本末転倒になるところでした」照れ臭そうに答える武蔵に、「幾つか書いておきましたので」とメモを渡します。
「以前そこで姪の洋服を購入したことがあるんです」メモには三軒の洋服店の名前と住所が。
「これからも、何かお力になれることがありましたら、何でも仰って下さいね」常子は、武蔵と子供たちが気に掛かる様子。
一方、「僕も何か・・常子さんのお力になれることがあれば・・・」そう言うと、武蔵は自分の名刺を取り出しました。
『株式会社 光和医薬品社 総務課係長 星野武蔵』とあります。
医薬品だけでなく、洗剤などの日用品も取り扱っており、常子の仕事の役に立てることもあるかも・・そう考えたようです。
「また今度遊びに来てね!」無邪気にねだる大樹と、武蔵におんぶされぐっする眠る青葉に、常子が別れを告げると、三人は家の中へ入って行きました。
―――昭和三十年十一月・・常子たちはビルの一階に、”商品試験”を行うための実験室を設けました。
「危ないから大人しくしてなさい!」社員総出で作業を進める中、鞠子の娘・たまきが元気に走り回っています。
花山の指示の元、水田を始め社員たちは荷物を抱えて一階と二階を行ったり来たり。
「お父さん!」水田にじゃれつくたまきを追いかけてきた鞠子が、水田の汗を拭いてあげます。
相変わらず仲がいい事・・美子と常子が微笑ましく見ていると、「お顔拭いてもらって、赤ちゃんみたい!」たまきが一言。
「お父さんは赤ちゃんじゃないぞー」おどけた調子で水田が追い掛け回すと、「とと姉おばちゃん助けてー」と常子に駆け寄るたまき。
ととなのか、姉なのか、おばちゃんなのか分からない・・美子は可笑しくてたまりません。
良い子にしてたら後でおやつ買ってあげるから・・と、たまきを大人しくさせようとする常子ですが、たまきはどうやら虫歯で歯が痛い様子。
水田がたまきを抱きかかえて連れて行こうとしますが、たまきは顕微鏡や天秤に興味津々。
「好奇心旺盛なじゃじゃ馬だな・・どっかの誰かにそっくりだ!」花山の一言に、方々から失笑が漏れます。
「何か言いました?」軽くイラつく常子でしたが、「誰か私の事を呼んだかな?」花山はさっさとその場を逃げ出すのでした。
全て自前で”商品試験を”行うため、いよいよ実験室を設けることになり、全員大忙しのなかで自由奔放な常子の姪・たまき。
社員総出で混雑するなかで走り回っている姿が、ちょっと危ないと思う反面、常子の会社の家庭的な雰囲気を表しているようにも思えます。
こんな風に、これからもちょくちょくたまきが遊びに来たりするのでしょうか?
実験に使う顕微鏡や天秤に興味津々のようですから、そんなこともあるかもしれませんが、実験器具の中には危険な物は無いのか、ちょっと気掛かりです。
常子にそっくりな”好奇心旺盛なじゃじゃ馬”が、今後どんな風に物語に絡んでくるのか、色々と想像が膨らみます。
そして、歳の近い青葉と大樹も常子によく懐いているようですが、こちらは武蔵との関係次第かもしれません。
もし、常子と武蔵の関係が微妙になれば、常子と兄妹の間にも溝が出来る・・ということも?
「たった四人から始まったのに・・・」
「たった四人から始まったのに・・大きくなっちゃって・・・」慌ただしい社内の様子に、感慨深げな鞠子。
こんなに大きな会社の社長では益々男の人が近付きにくくなる・・美子を相手に軽口を叩いています。
「それは言える・・星野さんもそういう方じゃないしなー」何気なく口にした美子の一言に、再会したことを知らない鞠子はやや困惑気味。
「あ!そうなのよ・・あの星野さんがね、いま東京にお住まいなの!」改めて鞠子に報告する美子。
常子がひょっこり再会したこと、結婚したものの妻に病気だ先立たれたこと、独身で二人の子育て中であることなど。
「とと姉ちゃんも再会できて嬉しそうだったわよ」美子のそんな言葉を聞き流しながら、鞠子は常子の事をじっと見つめていました。
やがて日が暮れて、作業がようやくひと段落したタイミングを見計らい、常子は全員を集め労をねぎらいます。
「えー・・本当に皆さんのおかげです・・ご苦労様でした!」充実感に包まれる一同。
ここでこれからたくさんの試験が行われる・・そのことに思いを馳せ、社員たちもやる気に溢れているようです。
「じゃあ・・新企画の門出を祝って、皆で乾杯でもしませんか?」扇田の提案に、皆盛り上がりますが・・・
「その前に聞いて欲しい事がある」不意に花山が声を上げました。
「我々は何にも邪魔されない、完全な試験スペースを手に入れた・・ここで”商品試験”を行い、その結果を誌面で発表する」
先日のようにメーカー名を発表できない・・ということが二度とあってはならない、と反省を込めて語る花山。
あなたの暮し出版始まって以来の一大計画の幕開けに、改めて気合の入る一同。
「私はいずれ・・電化製品を扱っていく必要があると考えている」洗濯機や冷蔵庫、掃除機といった家庭電化時代が間もなくやって来る・・花山はそう確信していました。
「これから間違いなくこの三つは進化を遂げ・・安価で、ごく普通の家庭でも手が届くようになる」
これらにどんな性能があり、どこのメーカーの製品が優れ、どこのメーカの製品が買うべき価値の無い物か、実際に買い揃えて試験にかけ答えを示す。
「これは・・人々の暮らしを守るための戦いであり・・我々の使命なんだ!」花山の熱弁に、皆も興奮を抑えきれません。
しかし、「お言葉ですが!」不意に水田が発言を求めました。
「いきなり・・洗濯機や冷蔵庫を取り上げるのは、危険なのではないでしょうか?」費用の面を心配する水田。
読者の反応を見てからの方が危険が少ない・・との主張に、少し考え込んだ花山は、常子の方をチラッと見ます。
花山と目が合った常子でしたが、「水田さんの仰ることも、もっともです」落ち着いてそう答えました。
「・・・分かった」花山もそれ以上無理は言いません。
一方水田は、手軽な日用品から始めることを提案し、それを聞いた常子はある物に思い当りました。
費用の負担を心配し、洗濯機や冷蔵庫を取り上げるのは危険・・そう主張する水田に、あっさりと妥協した花山。
常子が社長として水田の判断を支持するのは当然としても、常子と目が合った花山はその瞬間に何を考えていたのでしょうか?
広告の件で揉めていた頃の花山だったら、その場で激昂して水田を怒鳴りつけていたかもしれません。
しかし、さすがの花山も、検査機関との軋轢や色々とあって現実的な判断に傾いたという気がします。
それに、ビルの一階を安く借りるため、水田が水面下で色々と動いていたようですし、その功績を認めた部分もあるのではないでしょうか?
一番重要なのは、これからも”あなたの暮し”が続いていく事。
いくら大義名分を掲げても、いくら質の高い記事を書いても、発表する雑誌が無くなっては元も子もありません。
落ち着いた態度で水田の意見に同調する常子に、「・・・分かった」と短く答えてすんなり引き下がったのも、花山なりの大局的な判断だったのではないでしょうか。
大評判となる最新号
「色々と検討してきましたが・・今回の”商品試験”で取り上げるのは・・これにします!」黒板をパンッと叩く常子。
そこには大きく”歯ブラシ商品試験”と書かれています。
毎日の生活に寄り添う物だけに、きっと読者にも喜んでもらえるはず・・そう考えたようです。
「歯ブラシを買う時に、どれを選べばいいのか・・何らかの指標になるものがあれば、大いに助かるはずだ」
花山からも認められ、精一杯いい記事にすることを誓い合う一同。
―――本格的な商品試験の第一弾として、歯ブラシを取り上げることにしました
四つのメーカーの歯ブラシで、柄と毛先の形や毛の密集度を調べ、使いやすさを比較します。
本木が写真撮影を担当、島倉や扇田たちは毛を一本ずつ並べ、虫眼鏡で確認しながら慎重に本数を数えます。
「常子さん・・ラフネの歯ブラシの毛の本数は・・全部で千八百二十三本・・一束あたりの平均は四十から六十七です」
島倉の報告を受け、ずい分バラつきがあることに少なからず驚く常子。
―――力のかけ方や磨く回数などを細かく決めて、ブラシの耐久性を調べます。
花山の指導の元、練習を繰り返す美子たち。
常子たちは、毎朝の歯磨を決められたやり方で実施し、日々の生活の中で”商品試験”が続けられます。
―――常子たちは、およそ三カ月かけて、延べ三百本の歯ブラシを実際に使い、毛の傷み具合を比較しました
「よっちゃん、どう?」顕微鏡を覗き込む美子に、気になった常子が尋ねました。
「うーん・・麗風堂のは特に痛みが激しいみたい・・・」覗き込んだ姿勢のまま答える美子。
一方、水田からは使用後の歯ブラシの顕微鏡写真が。
「どうやら・・ナイロンと豚毛の歯ブラシとでは、耐久性に差があるようです!」水田の報告を聞き、軽い興奮を覚える花山。
常子と共に、顕微鏡写真をじっくりと見つめています。
―――商品試験と同じく、次号の目玉企画である台所の特集も大詰めを迎え・・・
星野を始め、様々な家庭の台所の事例が集まりました。
記事の割り付けを確認し、満足そうに微笑みを浮かべる常子。
―――こうして、台所の特集と”商品試験”という、”あなたの暮し”の代名詞となる看板記事が生まれました
メーカ名を公表し、豊富な写真やデータで歯ブラシの性能を比較した記事を見て、花山もご満悦。
―――”あなたの暮し”最新号は評判となり、売り切れる書店が続出しました
編集部は大忙しで、社員は総出で定期購読者への発送作業に追われています。
―――商品試験を続けて行けるだけの売上も確保し、常子たちは手ごたえを感じていました
「このまま増刷分も売れれば、日用品以外の”商品試験”も、出来るかもしれませんね!」
水田からの報告を受け、常子は安堵の表情を浮かべるのでした。
メーカー名を公表した歯ブラシの”商品試験”の記事が評判を呼び、売り切れ続出となる”あなたの暮し”最新号。
手間と暇と費用を掛けての”商品試験”はある意味で、一か八かの賭けだったのではないでしょうか?
最後に「このまま増刷分も売れれば・・・」と常子に報告する水田の後姿から、そんな風に感じました。
それにしても歯ブラシの試験をする様子は、とても出版社の光景とは思えませんね。
読者に提供すべき知識を、自らの手で調べ上げる・・これが”あなたの暮し”の追い求めた姿ということのようです。
満足気に最新号のページを捲る花山の姿を見ると、”ついに理想を実現した”という達成感が伝わってきます。
”あなたの暮し”はこれで一つの完成を迎えた、と言えるのでしょうか?
そして、次はいよいよ電化製品の試験に移るのかもしれませんが、歯ブラシとは比較にならない程費用が掛かるはず。
一足飛びにそこまで進むのは、ちょっと危険な気もしますが・・・
とと姉ちゃん20週119話の感想まとめ
いよいよビルの一階に自前の試験室を設置することになり、社員総出で大忙しのあなたの暮し出版ですが、ここからが本当の戦いの幕開け。
常子の提案で、新企画の第一弾として歯ブラシを取り上げることになり、メーカー名を公表した最新号は大きな反響を呼ぶのでした。
今後も試験を続けることが出来るだけの資金も確保でき、水田もひと安心の様子でしたが、ちょっと気になるのは再び名前が出てきた麗風堂のこと。
見方によっては意趣返しと取られないか、若干心配にもなりますが、今後トラブルの原因になる・・なんてことは無いのでしょうか?
花山は自分たちの使命として、人々の暮らしを守る戦いに気合が入るものの、やはりメーカー名を公表することで、どこかで軋轢が生じるかもしれません。
以上、とと姉ちゃん20週119話のあらすじネタバレと感想でした!