とと姉ちゃん 21週123話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」21週123話のあらすじネタバレと感想です。
まずは21週122話の振り返りを少し。
武蔵の家を訪ねた常子は、風邪を引いてぐったりした大樹の姿を目の当たりにし、仕事で忙しい武蔵に代わって面倒を見ることを申し出ます。
恐縮して一旦は断る武蔵でしたが、会社が繁忙期に入るふた月、毎週木曜の全体会議の日に限り、常子に子供たちのことを任せることに。
一方で、二人が以前交際していたのではないか・・鞠子からそんな話を聞いていた美子は、「今からでも二人が上手くいけば」と素朴な気持ちを口にします。
しかし、常子と武蔵が別れた経緯を知る君子は、二人の話になると複雑な表情を見せ、当の常子は当たり障りのない話で、子供たちの面倒を見ることは言わないまま。
そして会社では、二カ月に及んだトースターの試験が終了し、思った以上に厳しい結果が出たことから、さしもの花山も原稿の執筆に苦戦しているようですが・・・
とと姉ちゃん 21週123話のあらすじネタバレ
ようやく原稿が仕上がり・・・
―――花山さんは・・毎号毎号、一行一行全身全霊を懸けて雑誌を作ってるじゃないですが・・・
―――それと同じように、メーカーの方が思いを込めて作った製品を批判しなくてはいけないのは・・相当な覚悟が必要ですよ
夜遅く、花山が原稿を執筆するのを待つ常子は、昼間の美子の言葉を思い返していました。
そして、真っ暗な部屋の中で、一人じっと待ち続けます。
翌日、武蔵の勤める光和医薬品社では・・・
「今日こそ遅刻かと思ったよ・・・」ギリギリで出社してきた武蔵に、上司がチクリ。
武蔵の抱える事情を知る上司は、「誰か良い人いないのか？」などと軽口も。
適当に受け流す武蔵ですが、「子供のこと想うなら、早く身を固めた方がいいぞ」と言われると、少しだけ真顔になりました。
「その気があるなら言ってくれ・・伝手がない訳じゃないからな」上司からの申し出に、気の無い返事を返す武蔵。
机の上のカレンダーを見ると、十日の木曜日、常子との約束の日ですが・・・
その頃常子は、花山が書き上げたトースターの”商品試験”についての原稿に、じっくりと目を通していました。
”何も進歩しない”、”情けない”、”手抜き”などの辛辣な言葉が並び、メーカーの責任と誇りを問う厳しい内容。
「花山さん・・素晴らしいです」編集長室を訪ねた常子は、記事の出来栄えを絶賛しました。
しかし、いくつかのメーカーを名指しで、これまで以上に辛辣に批判する内容に、このまま掲載するのか念のため確認します。
「それでこそ”商品試験”の意味がある・・そのまま出してくれ」常子の懸念に、事もなげに答える花山。
その様子を見て、常子も覚悟を決めたようです。
「松永君！花山さんから素晴らしい原稿を頂いたわ・・すぐに印刷所に回して」と、すぐに指示を出します。
何とか締切に間に合ったことに、編集部の中にもホッとした空気が漂いました。
―――試験結果と厳しい批評を記した花山の原稿は、すぐに印刷に回されました
”本当におすすめできるトースターはありません”とはっきりと書かれ、トースターが煙を吹く写真も。
辛辣な言葉が並び、いくつかのメーカーを名指しで批判する最新号が店頭に並んだ時、良くも悪くも大きな反響を呼ぶことは間違いありません。
常子は、あなたの暮し出版の社長として、若干躊躇するところもあったようですが、今更後に引くという選択肢はなかったのではないでしょうか？
資金面の不安や試験の判定基準をどこに置くか等、花山が問題点を指摘したうえで「本当にやるべきかどうか」問い掛けた時、やると決めたのは常子自身です。
花山が覚悟を持って書いた原稿を、受け入れない訳にはいきません。
夜遅く、原稿を待つ間じっと考え続けて、既に結論は出ていたのかもしれませんが、最後にもう一度話がしたかった・・という気がします。
常子には、この記事が大きな波乱を呼ぶという予感があるのではないでしょうか？
コロッケを作る常子
ようやくトースターの記事が仕上がり、ひと段落した編集部員たちは、誘い合ってビアホールに繰り出すことに。
「常子さんはどうします？」寿美子が誘いを掛けますが、「あ・・今日はちょっと失礼します」と遠慮します。
一方、美子は恋人の南大昭と食事の約束があるらしく、遅くなるとのこと。
「あ・・そうなの・・私もちょっと用事があるの」そう言ってさっさと帰っていく常子を、きょとんとして見送る美子。
会社を出た常子は、約束通り武蔵の家へと向かいます。
玄関のブザーを鳴らすと、「おばちゃまー！」ドアをガチャっと勢いよく開け、青葉と大樹が飛び出してきました。
二人の勢いに驚く常子でしたが、青葉は常子が本当に来てくれるか心配だった様子。
「来てくれてよかった」安心したように抱き着く青葉を、優しく撫でる常子。
青葉は常子に遊んでほしくて仕方ないようで、「早く早く！」と家の中に引っ張っていきます。
「ごめんね、遅くなっちゃって・・もう少し早く来られればいいんだけど・・次もこのくらいの時間になっちゃうかも」
遅れたことを詫びる常子ですが、「僕たちは大丈夫！」と大樹がちょっと強がってみせると、青葉も大きく頷きます。
しかし、念のため「もし、何かあったらここに・・連絡して」と、二人に自分の連絡先を教えることに。
「これおばちゃまの会社の番号」代表して兄の大樹に、自分の名刺を渡す常子。
そして常子は、二人が晩御飯をちゃんと食べたか確かめますが、「僕はちゃんと食べたけど・・青葉が・・・」と大樹は言葉を濁します。
大樹の視線の先には、ほとんど手を付けていない晩御飯の残りが。
「にんじんあまり好きじゃない・・・」うな垂れる青葉を見た常子は、「ちょっと・・お台所貸してもらってもいい？」と何か思いついたようです。
会議で遅くなった武蔵が帰ってくると、家の中からは子供たちの楽しそうな声が。
武蔵はホッとしたように笑顔になります。
その頃家の中では、常子が作り直した晩御飯を子供たちが食べているところでした。
「ふっふっふ・・青葉ちゃん、三つ目食べられる？」自分の作ったコロッケをパクパク食べる青葉を見て、嬉しそうに笑う常子。
そこへ、静かに廊下から三人の様子を見ていた武蔵が、「ただいま！」と声を掛けました。
子供たちが食べているコロッケを見て、武蔵はちょっと不思議に思った様子。
「あ・・すみません・・あの、青葉ちゃんが煮物の人参が食べられないと言うので、ジャガイモと一緒に潰してコロッケに作り替えたんです」
勝手に台所を使ったことを詫びる常子でしたが、かえって武蔵の方が恐縮してしまいます。
「おばちゃまのコロッケすごく美味しいんだよ」満足そうな青葉を見て、武蔵もホッと安心したようです。
子供たちにコロッケを作ってくれた常子を見ているうちに、武蔵は昔の事を思い出しました。
「あの時の常子さんと・・同じですね・・昔、僕に味噌汁を作ってくれた時も・・そんな風に嬉しそうなお顔をしていたので」
新種の植物の発見が幻に終わり、気落ちしていた自分を常子が気遣ってくれたことを思い出した武蔵。
一方の常子は、昔の話に照れ臭そうに笑うばかりでした。
子供たちの食事が終わると、四人で後片付け。
「ちゃんと拭いてきた！」テーブルを拭いたふきんを、得意そうに常子に渡す青葉でしたが、「青葉・・拭いたのお兄ちゃんだろ？」武蔵はお見通しです。
「でも、持ってきたのは青葉だもん！」むくれる青葉に、「そうだよね、持ってきてくれてありがとう」常子が笑いながらお礼を言うと、青葉も満足したようです。
ちょっと呆れる武蔵でしたが、「大樹君も青葉ちゃんも、本当に良い子ですね」常子は心底そう思いました。
きちんと手伝いもするし、お行儀も良い・・そんな常子の評価に、ありがたいと思う武蔵。
「それだけじゃありませんよ・・心も優しい子で・・・」料理を残したことを、青葉はずっと気にしていたようです。
作ってくれたお手伝いさんに、明日こそは絶対に謝る・・そんな風に言っていたことを武蔵に話して聞かせます。
「そういう事って・・星野さんや奥様が、ひとつひとつ・・優しく教えられたんでしょうね」兄妹と一緒に過ごす間、常子はそんな事を考えていたのでした。
「僕は何も・・でも妻は・・人の気持ちを大事にするということを・・とても大切にする人でしたね」
武蔵は、常子から聞いた青葉の態度から、亡き妻の事を思い出したようです。
そんな話をしながら、常子と武蔵は布団を敷く大樹と青葉を優しく見つめていました。
まだ常子と出会ったばかりの頃、新種の植物の発見を夢見て深川を探し回っていた武蔵。
”ゲラニウム・カロリニアヌム”という植物を国内で初めて確認した、と大喜びで森田屋でお祝いの準備までしてもらいながら、既に別の人間が発見していたと判明。
ショックのあまり倒れてしまった武蔵に、常子が作ってあげたのが武蔵の故郷・飛騨高山にちなんだ赤味噌の味噌汁でした。
武蔵は、失意のどん底にいた自分に、常子が食事の大切さを説いて立ち直らせてくれた事を、美味しそうにコロッケを食べる子供たちを見て、思い出したのでした。
一方常子は、素直で心の優しい青葉や大樹の姿を見て、武蔵と亡き妻の事を色々と考えたようです。
二人が子供たちをどんな風に育ててきたのか、思いを巡らせる中で常子はどんな気持ちになったのでしょうか？
もし子供たちの母親が自分だったら・・そんな想像が頭を過ることがあったかもしれません。
しかし、それで一時幸せな気分を味わったとしても、後に残るのは虚しさだけ・・という気がします。
やはり、武蔵と子供たちとの関係は、一歩退いたものであるべき・・そんな風に考えたとしたら、ちょっと悲しい気がします。
もっとも、今の常子にとっては子供たちと時間を過ごすだけで十分幸せそうですが・・・
あくまでふた月だけの期間限定の関係ですが、この先さらに仲が深まるということがあるのでしょうか？
美子の気持ちに迷い？
大昭との食事を終えた美子は、家まで送ってもらう事に。
並んで歩きながら楽しそうに話す二人でしたが、やがて家の前にたどり着くと、大昭は美子にお土産の入った紙袋を渡します。
美子がお礼を言ってそのまま別れようとすると、「・・・美子」不意に大昭が声を掛けました。
「美子、あのな・・俺・・・」大昭の言葉を、やや不安そうな面持ちでじっと待つ美子。
その後、玄関を開けて家に入った美子ですが、ぼんやりとして心ここに非ず、といった様子。
茶の間に入ると、台所にいる君子の姿が目に入りますが、声を掛けるでもなく黙って座布団の上に腰を下ろします。
「あら！帰ってたの？・・何も言わないから気付かなかった」何気なく振り向いた君子はびっくり。
「ただ今帰りました・・・」ようやく返事をした美子ですが、やっぱり様子が変です。
さすがに気になった君子が尋ねますが、適当に言葉を濁します。
逆に、常子がまだ帰っていないことが気になるようですが・・・
少し考え込んだ美子でしたが、意を決したように姿勢を正して君子に向き直りました。
しかし、「かか・・あの・・・」と何か言いかけた時、ちょうど常子が帰宅して言いそびれてしまいます。
「あっ・・よっちゃん今帰ったところ？」そう尋ねる常子に、「どこ行ってたの？」疑問をぶつける美子。
若干躊躇した常子でしたが、正直に武蔵の家を訪ねていたことを打ち明けました。
「星野さんの会社が・・来月まで繁忙期みたいで、定時に上がれない日があるそうなんです・・それで・・夜、子供たちだけにしておくのは心配で」
ふた月だけ、週に一度お手伝いに・・という常子の話を聞き、美子はちょっと驚いたようです。
「あ・・でも大丈夫・・仕事はきちんと済ませてからにするから・・みんなに迷惑掛けないようにするわ」
若干気が引ける常子でしたが、事情を知った美子も君子も理解を示し、常子もひと安心。
その後、布団を敷いて寝る支度をする常子は、自然と鼻歌が出て上機嫌な様子。
隣で自分の布団を敷いている美子でしたが、ふと、常子が目標を書いた短冊に目が留まります。
「今日はどうだったの？・・星野さんのお宅に行って・・・」何気なく様子を訪ねる美子。
常子は、武蔵が戻るまで子供たちと夕食を作った事を、楽しそうに話して聞かせます。
「コロッケの作り方教えてくれた宗吉さんに感謝しないと」子供たちが”美味しい”と食べてくれたことが、よほど嬉しかったようです。
「どうかした？」常子は、美子の様子が何だか少しおかしいことに気付きました。
少し考え込むようなそぶりを見せた美子でしたが、常子に向き直り、姿勢を正すとおもむろに話始めました。
「実はね・・きょう大昭さんから言われちゃったの・・結婚を考えてるって」
「あらららら・・あっはっはっは・・・」突然の嬉しい知らせに、思わず笑い出す常子なのでした。
美子の口からいきなり”結婚”の二文字が飛び出し、一人で盛り上がっている常子ですが、美子の気持ちは一体どうなのか・・まだちょっと見えてきません。
喜んでいないはずはない・・と思う半面、ひょっとしたら仕事を辞めることに未練があるのでは・・という気もします。
結婚後も女性が働き続けることが一般的ではない時代だけに、鞠子のように家庭に入るのが本当に自分にとって幸せなのか、迷いがあっても仕方ありません。
加えて、花山に心酔している美子だけに、まだまだ多くを学びたいとの思いがあるのではないでしょうか？
付き合っている間はそんな事を考えもしなかったのかもしれませんが、大昭から「結婚を考えてる」と言われ、急に現実に引き戻されて戸惑いがあるのかと思います。
だとすると、美子は一体どちらを選ぶのか、何とも言い難い問題です。
”美子を嫁に出す”という常子の書いた目標をじっと見つめていた美子は、今大いに迷っているのかもしれません。
とと姉ちゃん21週123話の感想まとめ
花山の書きあげた原稿は、想像以上に辛辣な内容だったようで、このまま掲載していいのか社長として若干の迷いも見せる常子。
しかし、常子も覚悟を決めたのか、メーカー名を公表した批判記事をそのまま雑誌に載せますが・・後々トラブルの原因になりはしないか、若干心配になります。
一方、武蔵との約束通り木曜に家を訪ねた常子は、宗吉から教わったコロッケのおかげで益々青葉と仲良くなれたようで、実に幸せそうに見えます。
そして、美子が恋人の南大昭から「結婚を考えてる」と告白され、物語は急展開の予感がしてきましたが・・・
果たして、三姉妹はこのまま次々とゴールインしていくのか、それとも思いも寄らぬどんでん返しが待っているのか、期待と不安が交錯します。
以上、とと姉ちゃん21週123話のあらすじネタバレと感想でした！
