とと姉ちゃん 25週147話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 147話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」25週147話のあらすじネタバレと感想です。

まずは25週146話の振り返りを少し。

医者に癌と診断された君子は自宅で療養を続けていましたが、そんな中でも孫の健康を気遣ったり昔の事を話して聞かせたり、色々と世話を焼くのを楽しんでいる様子。

一方常子は、君子の余命がもう長くない・・と暗に示した医者の言葉が頭から離れず、不安を払拭するように無理に笑顔を作って接していました。

そんな折、何気なく鼻歌を口ずさむ君子を見て、「昔から・・かかが鼻歌を歌う時は、悲しげな時が多かったので」と、かすかな不安を覚える常子。

笑って否定する君子でしたが、「あと何回・・みんなで・・ご飯を食べられるのかしら・・・」いかにも寂しそうに呟き・・・

ある日、いつもより早めに帰宅した常子は、「かかのお見舞いに来て下さったの」と言って花山を連れてきました。

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とと姉ちゃん 25週147話のあらすじネタバレ

花山に感謝を伝える君子

「お加減はいかがですか?」布団の上に体を起こした君子に、花山が尋ねました。

「今日は少し気分が良くて・・常子・・少し・・二人にしてもらえるかしら・・・」君子は、花山と何か話があるようです。

常子はその気持ちを察し、素直に席を外します。

「わざわざ・・お越し頂き・・ありがとうございます・・ずーっとねえ・・花山さんに、お礼を申し上げたいと思っていたの」

君子の言葉に、黙って頭を下げる花山。

「娘たちを・・立派に育てて頂き・・感謝しております」心からそう思う君子でしたが、花山には少し戸惑いも。

「感謝なんてとんでもない・・私は・・私は、常子さんにとって本当にこれで良かったのかと、考えてしまう時があるんです」

”雑誌を作るなら人生を賭けます”そう宣言し、全てを擲って”あなたの暮し”に打ち込んだ常子。

「ですが・・常子さんにはもっと別の人生があったのではなかろうかと・・・」花山はそんな風に考えていました。

君子にも思うところがあるのではないか・・「ただ仕事だけにまい進させてしまって、申し訳ありません」深く頭を下げる花山でしたが・・・

「いいえ・・常子は・・幸せなのだと思います」君子は少し慌てたように、そう答えました。

自分で選んだ道でもあり、何よりそんな風に思って見守ってくれる花山がいるのです。

幼い頃から、”とと姉ちゃん”としてずっと無理をして生きてきた常子の人生を、改めて振り返る君子。

人に頼るのが下手な常子は、何でも一人で抱え込んでいました。

改めて常子に苦労を掛けて来たことに、君子は罪悪感も憶えているようですが、やがて常子の人生に大きな転機が。

「花山さんに出会って・・叱られて・・ようやく、常子は心から・・誰かに頼って・・生きることが出来たんだと思います」

これまで抱えていた思いを花山に伝え、君子はホッとした様子。

「長居して・・お体に負担を掛けてはいけませんね・・この辺で失礼します」話を聞き終えた花山は、君子の体調を気遣い席を立とうとします。

「花山さん・・これからも・・娘たちを・・よろしく・・お願い致します」君子は最後にそう訴えると、深く頭を下げるのでした。

花山は一瞬だけ笑顔を見せ、君子に一礼すると部屋を出て行きました。

全てを伝えることが出来た君子は、安らぎに満ちた表情を浮かべるのでした。

君子の見舞いを終え、家を出る花山を常子たち三姉妹が見送ります。

「今日はわざわざ・・すみませんでした」常子がお礼を言うと、三姉妹そろって花山に頭を下げました。

「花山さんにお会い出来、母もとても喜んでいると思います」鞠子の言葉に常子も美子も頷いていますが、「こちらこそだよ」花山も同じ気持ちでした。

「素晴らしいお母さんだねえ」花山は感情を抑えるようにそれだけ言い残し、去って行きました。

武蔵との交際に迷いも見える常子に、「あの時の誓いに縛られることは無いんじゃないか?」と、後悔の無い人生を送るよう諭した花山。

しかし、武蔵が名古屋へ転勤することになり、常子と別れることになってしまった訳ですが、花山はそのことをずっと気に掛けていたのでしょうか?

自分が常子を仕事だけにまい進させてしまったことが、二人が別れる遠因になったと思っているのかもしれません。

十五年前、常子と武蔵が別れた経緯を知る君子も、再び出会った二人が上手くいってくれれば・・と思っていたはず。

そのことに関しては複雑な思いがあるのかもしれませんが、それよりも花山への感謝の気持ちが大きいようです。

父・竹蔵が亡くなってから、”とと姉ちゃん”として一家を支えてきた常子の苦労に、君子はずっと胸を痛めてきたことと思います。

そんな常子をきちんと叱って導いてくれる花山の存在が、常子にとってどれほど大きいか、間近で見ていてヒシヒシと感じ取っていたのかもしれません。

だからこそ、娘たちを託すのは花山しかいない・・そう思ったのではないでしょうか?

君子の宝箱

君子が部屋で仏壇に手を合わせていると、花山を見送った常子たちがやって来ました。

「どうしたの三人揃って・・・」少し不思議そうな顔をする君子。

「ちょっと、かかと話したくなっちゃって・・・」美子が照れ臭そうに答えました。

君子が仏壇の前に座っているのを見て、「ととへ・・ご挨拶ですか?」鞠子がそれとなく尋ねます。

「ええ・・ちょっとね・・さあ・・何を・・話そうかしら・・・」少し言葉を濁し、独り言のように呟く君子でしたが・・・

特に話す内容を決めていなかった三人は、顔を見合わせ思わず笑いが込み上げてきました。

「あ・・よっちゃんが電話で言い間違えた話は?」鞠子が不意に思いついたようです。

一瞬、思い出せずキョトンとする常子と美子に、「ほら、会社で電話受けて、”少々お待ち下され”って言ったらしいじゃない?」と、可笑しそうに話す鞠子。

「ちょっと・・どうして言うのよ・・・」美子はちょっとご立腹の様子。

「ごめんね・・何だかもう、愛らしいなあと思っちゃって・・・」笑いながら謝る常子。

そんな娘たちの様子を、君子は微笑みながら眺めています。

「あなたたちが居てくれたから・・幸せだったわ・・・」三姉妹がひとしきり笑った後、君子が口を開きました。

そんな君子に不安を覚えたのか、「かか・・どうされたんです?」と鞠子は困惑気味。

しかし、君子はその問いには答えず、少し間を置いて再び話始めました。

「美子・・・美子はいつも・・私たちを和ませて・・笑わせてくれてる・・あなたが笑うと・・私たちみんな幸せな気持ちで・・いっぱいになるのよ」

いつも伸びやかで、笑っていてほしい・・君子の思いを知り、「はい」と頷く美子。

「鞠子・・・鞠子はねえ・・いつもさり気なく・・心配りしてくれる・・だから、みーんな甘えてしまうの・・おかげで、私は安心していられる」

次女として、”とと姉ちゃん”を支えてきた鞠子の事を振り返る君子に、鞠子は笑顔で頷いて見せます。

「常子・・・あなたは・・いっつも一生懸命で・・みんなの幸せの為に、走り続けて・・どんな時でも、あたしを支えてくれた・・本当に・・ありがとう」

一家の大黒柱として、常に先頭に立ってきたことに感謝の気持ちを伝えると、常子は穏やかな笑顔で答えるのでした。

話を終えた君子はおもむろに立ち上がり、美子に支えられながら押入れを開け、中から一抱えほどの大きさのある行李を引っ張り出し、常子たちに渡します。

「それ・・私の・・宝箱なの」不思議そうな顔をする常子たちに、君子がちょっと可笑しそうに教えてあげました。

そして、笑顔の君子に促され、常子がふたを開けると・・・

「うわあ・・これ・・・」中に入っていたのは、薄いピンクの布で作られた桜の花びらでした。

常子が幼い頃、病状が徐々に悪化していく竹蔵と一緒にお花見がしたい・・そんな思いでみんなで作った花びら。

宝箱の中身はそれだけではありません。

「懐かしい・・・」鞠子が手に取ったのは、結果的に失敗に終わった”KT歯磨”。

アルミ製のチューブに詰めた歯磨きが化学反応を起こして次々と破裂し始め、森田屋がパニックに陥ったことを思い出し、懐かしそうな常子。

「一つひとつが・・愛おしくてねえ・・つい、取っておきたくなるの・・小さな幸せって言うのかしら・・その積み重ねで・・今の幸せがあるのね」

穏やかな表情で語る君子を見て、「ととも・・昔、仰っていましたね」常子は父・竹蔵の事を思い出したました。

「みんな・・本当に・・ありがとう・・あなたたちは、私の・・自慢の・・娘よ・・・」

しんみりとした雰囲気に包まれた中、君子は常子たちに繰り返し感謝の気持ちを伝えるのでした。

思わず目が潤んでしまう三人でしたが、「ああ・・明日の昼・・久しぶりに・・常子の・・親子丼が食べたいわ」君子がそう言うと、再び笑顔が溢れます。

「はい、ご用意しますね」常子が笑って頷くと、安心したように竹蔵の遺影に向き直る君子。

常子たちはその背中をじっと見守っていました。

―――君子が亡くなったのは、十日後の事でした

いつも皆を和ませ、笑わせてくれる美子・・いつもさり気ない心配りを忘れない鞠子・・そして、いつも一生懸命みんなの幸せの為に走り続けた常子。

これから先も、三姉妹が力を合わせて人生を歩んでいってくれるよう、改めてそれぞれの役割について気付かせたのではないでしょうか?

鞠子と美子はそれぞれの家庭を持ち、常子は社長として社員の面倒も見なければならず、お互いに目の届かない部分のあったのかもしれません。

杞憂に過ぎないのかもしれませんが、君子としては最後にどうしても行っておきたかったのだと思います。

そして、君子の宝箱の中に入っていた思い出の品の数々を見ていると、君子が常子たちに託す思いの強さがよく分かります。

薄いピンクの布で作られた桜の花びらも、常子が事業に目覚めるきっかけになった”KT歯磨”も、忘れることの出来ない大切な物ばかり。

竹蔵が大切にしていた”小さな幸せ”を象徴するような品々を見て、常子たちは君子の思いをしっかりと受け止めたようです。

最後の時を迎えた君子は、娘たちがこれからも”小さな幸せ”を積み重ね、幸せな人生を歩んでくれると信じて、安らかな気持ちになったのではないでしょうか?

武蔵の遺影に向き直り、自分が感じた事を報告し、それでようやく役目を終えた・・という事なのかもしれません。

君子の背中をじっと見守る常子たちの視線は、どこか寂しそうな半面、充実した想いに溢れているようにも見えました。

とと姉ちゃん25週147話の感想まとめ

見舞いに尋ねてきた花山に、これまでの感謝のを伝える君子でしたが、一方の花山にはずっと心に引っ掛かっていることがありました。

「ただ仕事だけにまい進させてしまって・・・」と君子に頭を下げますが、常子は花山に出会ったことで心から頼りにすることが出来た・・君子にはそんな思いが。

そして君子は娘たちにも気持ちを伝え、思い残すこともなくなり、穏やかに最期を迎えたのでした。

「小さな幸せって言うのかしら・・その積み重ねで・・今の幸せがあるのね」最後に万感の思いを込めて、常子たちにそう伝えた君子。

妹たちと共にその思いを受け止めた常子は、”小さな幸せ”について改めて思いを巡らせているのかもしれません。

以上、とと姉ちゃん25週147話のあらすじネタバレと感想でした!

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