とと姉ちゃん 7週38話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 38話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」7週38話のあらすじネタバレと感想です。

まずは7週37話の振り返りを少し。

君子と滝子の和解により、ようやく訪れた穏やかな日常・・・常子は女学校の最終学年である五年生になりました。

ほとんどの女学生が卒業と同時に嫁入りするなか、小橋家の家計を支えるため職業婦人を目指す常子でしたが、求人数は僅かで給料も男性の半分以下。

将来の自分の姿が思い描けず悩む常子の前に、新しい担任教師・東堂チヨが現れます。

チヨの力強い言葉とその女性像に感銘を受けた常子は、自分が最初から”女だから”と枠を作っていたことに気付くのでした。

チヨから渡された雑誌『青鞜』に読み耽り、目の前の霧が晴れる思いの常子に対し、鞠子は何か悩みを抱えているようです。

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とと姉ちゃん 7週38話のあらすじネタバレ

鞠子の抱える悩みとは?

常子が部屋に戻ると、そこには仰向けに寝転がってボーっとしている鞠子がいました。

「まーりーちゃん・・・」常子が声を掛けると、鞠子がふっと顔を向けてきました。

最近鞠子の元気がないのを君子も気にしています。

常子も気がかりで様子を見に来たのですが、鞠子はそんな常子をみてやや迷惑そう。

「悩みがあるなら、相談乗りますよー」チョット軽い常子の言い方に、イラッとしているのか相手にしようとしない鞠子。

それでも常子は懲りずに、「私が鞠ちゃんを元気づけて進ぜよう」そう言って鞠子のそばににじり寄ると、新担任のチヨについて話し始めました。

「あー、あの変な先生?」露骨に不審そうな表情を浮かべる鞠子。

授業中に雷が鳴った時、「お静かに!」と雷に向かって一喝したという・・・

「・・・言ったらしいわよ」鞠子からチヨの噂話を聞き、さすがに常子も苦笑い。

そんな変な一面があることは否定できないものの、女性なのに堂々としていて、自分の意見もはっきり言う・・そんな部分がとっても素敵、と熱心に語る常子。

いまいち釈然としない様子の鞠子に、常子はちょっとした”イジワル”を思いついた様子。

「鞠子さん・・・では、床に座って下さい」チヨの真似をして、鞠子を元気づけようというのでしょうか。

「・・・もう座ってるよ」さっきから二人は座って話をしています。

最初から出鼻をくじかれた常子は、急遽立ち上がり「じゃあ次に・・胡坐をかいてください」と言うと、ちょっと小ばかにしたような笑いを浮かべながら、部屋の中を歩き回ります。

「・・・どうしました?かけませんか?」勝ち誇ったような表情で常子が振り向くと、「・・いや、かいたけど」胡坐をかいた鞠子が見上げていました。

「・・え・・何でかいたの?」想定通りにいかず、面食らう常子。

とと姉がかけって言ったんでしょ・・と呆れる鞠子に、常子はすっかりペースを乱され悔しがります。

常子が一体何をしたいのか全く分からない鞠子は、さすがにイラつき始めますが、常子は慌てて『青鞜』を押し付けるのでした。

「絶対元気になるから!」明らかに迷惑がる鞠子に、読んで!お願い!と半ば強引に渡します。

仕方なく読み始めた鞠子でしたが、夜遅くまで熱心に読み続け、真剣な表情でページをめくり・・・

翌朝、常子が歯を磨いていると鞠子が『青鞜』を返しに来ました。

「うーん・・騙されたと思って、一回読んでみてよ・・」食い下がろうとする常子でしたが、「もう読んだ」鞠子がさらっと答えます。

「変わった・・・読み終わった後、景色が変わった気がした」ようやく笑顔になった妹の肩を、嬉しそうに叩く常子でした。

すっかりチヨに感化された常子は、善意の押し売りで鞠子を巻き込みにかかりました。

最初、有難迷惑だな・・といった表情を浮かべていた鞠子ですが、そこは文学好きの優等生。

一晩で『青鞜』を読破し、常子同様、もしくはそれ以上に感化されたようです。

それほどまでに衝撃的な内容だったのか、優等生ゆえに硬直した考えにとらわれ過ぎていたのか、一旦チヨに感化され始めた鞠子は、一気にどこまでも突き進んでいきそうな気配さえ感じさせます。

最初、仰向けに寝転んでいた時の無表情から一転、「・・景色が変わった気がした」そう呟いた時の鞠子の表情の変化が、いかにもこれから何かが始まる、という印象を与えてくれました。

チヨが語る言霊の力

「嬉しいなあ、そんな感動してくれるなんて」すっかり舞い上がっている常子、とと姉が書いた訳じゃないでしょ・・鞠子が突っ込みますが、気にしません。

「あー、私のおかげで鞠ちゃんが元気になってよかった」常子は雑誌を貸しただけなのですが・・・「押し付けがましい」鞠子が可笑しそうに笑います。

とその時、「うおーーーー、あーーーー!」中庭の方から謎の奇声が。

二人が窓から見ると、そこには常子にとって見覚えのある後姿がありました。

「私は、また元の雲雀や人形になってしまう」誰かに言い聞かせるように、はっきりとセリフをしゃべるチヨ。

関わり合いになりたくない・・とばかりに、そばにいた女学生たちがそそくさと立ち去ります。

「・・この時私は目が覚めました。この八年というもの、私は・・・」すっかり自分に酔いしれているチヨ。

反対に、そろそろと近づいていく常子と鞠子。

「・・・ああ!そのことを考えると、私は・・私は・・」とそこまで言って、チヨは続きのセリフを忘れたのか、手に持った本を開いて何かぶつぶつ呟いています。

「と・・東堂先生・・・」異様な様子のチヨに、勇気を振り絞って常子が話しかけました。

何か御用?それまでの自己陶酔が嘘のように素に戻ったチヨに、恐る恐る『青鞜』を返す常子。

チヨは、常子が早くも読み終わったことに感心しつつ、隣にいる鞠子に気付きます。

「今のは・・イプセンの『人形の家』ではないですか?」そう尋ねる鞠子に、チヨは些か驚いた様子。

ノルウェーの劇作家、ヘンリック・イプセン。

一度戯曲を読んだことはあるものの、難しくてよく分からなかった・・そう正直に答える鞠子。

夫から人形のようにしか扱われない事に絶望した妻が、夫を捨て家を出て行く、女性の自立を謳ったお芝居です・・チヨが物語の背景を説明します。

日本では考えられない物語に驚く常子に、ヨーロッパでは女性に参政権があり、男性と同じように働く機会がある、とチヨが教えます。

さらに衝撃を受ける常子と鞠子。

チヨは『人形の家』の主人公・ノラに共感し、舞台に出演したいと思い、女優を志したこともありました・・と遠い目をしています。

ですが、ノラはもっといたいけな女でなければ駄目だ・・お前は大きすぎる!そう言われ、女優の道をあきらめたのでした。

「・・・今でも納得していませんが」チヨの言葉に苦笑いするしかない二人。

自分に『人形の家』を教えてくれた『青鞜』の意義について熱く語るチヨ。

女性が男性に肩を並べる社会を実現できるよう、女性の力のみでつくられた『青鞜』、しかし残念ながら既に青鞜社は解散し、機運がしぼんでしまった・・そう言って嘆きます。

しかし、これからの社会は常子たちのような若者が担っていく、諦めてはならないと訴え、お二人にはこれから挑戦したいことはありますか?そう尋ねてきました。

咄嗟に目をそらす鞠子、常子は家計を支えるため、男性並みに給料のいいところに努めたい、そう答えます。

常子をじっと見つめる鞠子に、あなたは?とチヨが重ねて尋ねてきました。

「私は・・・今は・・ありません」曖昧な笑顔で答える鞠子。

少し心配そうに常子が妹の表情を探っていると、チヨは言霊について話しはじめました。

「言葉には・・言霊って、魂が宿ると言われています」心が決まれば、遠慮なく口にする事から始めればいい、鞠子にそう諭します。

二人のやり取りをじっと見つめる常子の表情は、どこか不安げにも見えます。

チヨの力強い言葉に感銘を受けつつも、鞠子は不安を拭えないでいる様子。

『青鞜』を読み、「・・景色が変わった気がした」と明るい表情で語った鞠子の何だか煮え切らない態度。

妹が一歩踏み出す勇気を持てずにいる事が歯痒いのか、それとも自分の力不足が悔しいのか、鞠子を見つめる常子の表情が印象的でした。

ところで、今後の展開の中で”言霊”が一つのキーワードになるのでしょうか?

将来、女性のための実用雑誌を創刊する常子、そして鞠子はこの後、平塚らいてうに傾倒していくとのことですから、”言霊”つまり言葉に宿る魂というものが、大切になっていくような気がしますね。

鉄郎再び・・・

「力強い方ねえ・・東堂先生って」すっかり感化された様子の鞠子。

そんな鞠子の様子を見て、将来のことについて悩んでいるのでは・・と常子は考えました。

「挑戦したいこと・・何かあるんでしょう?」常子に問われ、慌てて否定する鞠子でしたが、不自然さは拭えません。

しかし常子はそれ以上追及せず、「何かあったら、何でも言ってね」とだけ告げて、歩き出しました。

また、押しつけがましい・・そう言って笑う鞠子。

その頃、森田屋では宗吉と隈井が、いつも通り将棋を指していました。

「夜逃げ!?」唐突に大声を上げた宗吉。

「一夜のうちに・・ドロンですよ」年末に回収するはずのツケを踏み倒され、安岡商店は立ち行かなくなるかも・・・同じ材木問屋として、他人ごとではないと隈井が漏らします。

青柳商店の心配をする宗吉でしたが、「うちは・・女将さんがいるから」既に滝子の指示で、安岡商店との取引の停止を決めていたのでした。

情に流され商いをしていたら共倒れになる・・隈井は冷徹な判断の下せる滝子のおかげで安泰と胸を張ります。

しかし、きな臭くなってきた世の中の動きが気になる隈井。

昭和十一年二月、雪の降る帝都東京で一部の陸軍青年将校によるクーデター未遂事件、いわゆる二・二六事件が勃発。

「確かにきな臭くは・・・」そう言いかけて、何かの臭いに気付いた宗吉。

何の臭いかといぶかっていると、勝手口から星野武蔵が入ってきました。

「おー、葉っぱの兄ちゃんじゃねえか・・」と武蔵に近づいた宗吉は、臭いの元がどうやらこの帝大生らしいことに気付きます。

実はこれをお持ちして・・と紙袋の中から酒盗を取り出すと、宗吉も隈井も大喜び。

先輩から酒盗を貰った武蔵でしたが、あいにく酒があまり飲めないため、日頃のお礼に森田屋に持ってきたのでした。

さらにリュックから土産の酒を取り出すと、宗吉はすっかり宴会気分です。

ところが、「夕べ深酒して・・カミさんにしこたま叱られたんだよ・・」隈井が乗り気ではありません。

もっとも、そんな理由で宗吉が引き下がるはずもなく、隈井の目の前で一升瓶をチラつかせ、誘ってきます。

とその時、「ごめんくださーい」森田屋の正面に、一升瓶を両手に持った男が訪ねてきました。

「ただ今帰りました・・」女学校から帰る途中の常子は、行き交う職人たちと挨拶を交わします。

青柳商店に友達と共に遊びに来ている美子は、いつも通り出されたおやつを頬張ります。

「ただ今帰りましたー」森田屋の玄関をくぐり、店の奥に声を掛ける常子。

と、今日はいつもと違って、何だか奥から賑やかな声が聞こえてきます。

不思議に思った常子が覗いてみると、そこにはすっかり出来上がった宗吉や隈井、そして叔父の鉄郎の姿が・・・

―――鉄郎が現れるところに禍あり、常子たちの身に新たな苦難が訪れそうな・・・そんな予感です

ようやく小橋家に訪れた平和な日常に暗雲が・・・鉄郎を見た常子の表情が、今後の波乱の展開を物語っているかのようでした。

果たして一体何をしに現れたのか、「その道で一番になるには、一番の人間に教えてもらうのが一番なんだ!」そう言い残して、有名な実業家に会いに行ったはずですが・・・

一体何を教えてもらったのか、そもそも有名な実業家には会えたのか、今までどこで何をやっていたのか謎のままです。

お酒を手土産に、宗吉や隈井を先に籠絡するあたり、鉄郎も実は中々の策士かもしれませんが、果たして常子をどうやって口車に乗せるのでしょうか。

チヨに感化されたことで、どうも少し気持ちが浮ついているかのような常子は、案外簡単に落とせるのかもしれませんね。

とと姉ちゃん7週38話の感想まとめ

常子に続いて鞠子も『青鞜』に読み耽り、それまでの価値観が大きく転換したようです。

そんな時に現れた叔父・鉄郎は、これまでも色々と小橋家を引っ掻き回したトラブルメーカー。

常子たちの価値観が大きく揺らいでいるこんな時に、最大の不安定要因が現れるという・・・まさに波乱の予感。

前回姿を現した時には、常子に大きなヒントを与えてすぐに居なくなりましたが、今回は本格的に常子たちを翻弄してくれるのかもしれません。

ある意味楽しみな展開、常子にとっては貴重な経験になることでしょうが、経済的な成功はちょっと望めそうにありませんね。

以上、とと姉ちゃん7週38話のあらすじネタバレと感想でした!

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