とと姉ちゃん 17週97話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 97話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」17週97話のあらすじネタバレと感想です。

まずは16週96話の振り返りを少し。

和服で洋服を作る直線裁ちはブームとなり、”あなたの暮らし”の売上も順調に伸びて行く中、「お金と話題のため」に講座を開くことにした常子は水田に臨時の手伝いを頼みます。。

そんな水田が気になって仕方のない鞠子は、「水田さんに・・恋をしてるってことなんじゃない?」君子から思わぬ指摘を受け、ドギマギして慌てて否定するのですが・・・

そして直線裁ち講座当日、準備が完了し午前の部の講座が始まる時間となったものの、受講希望者が誰一人として姿を見せません。

すると、不審と不安に襲われる常子たちの目の前に洋裁学校の校長・小山内が現れ、常子たちを散々嘲り笑った後、勝ち誇ったように立ち去って行くのでした。

小山内が大量の葉書を一度に出して席を抑えた・・と推察する花山、社長として今後の糧にするよう常子を諭すものの・・・

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とと姉ちゃん 17週97話のあらすじネタバレ

チヨからの手紙

―――花山は誰でも手軽に洋服を作ることが出来る、直線裁ちを提案しました

―――常子と花山が目指した毎日の暮らしを豊かにする雑誌が、ついに完成したのです

紆余曲折はあったものの、”あなたの暮らし”は世の中に受け入れられていきました。

昭和二十二年初夏、創刊号は直線裁ちのヒットで三万部を超える売り上げを達成。

販売部数の増加に伴って経理の経験を買われた水田が正式に入社、さらにもう一人庶務担当として岡緑が加わりました。

「社長!日程表です・・ご確認ください」愛想よく常子に書類を差し出す緑。

ですが、「もうー緑さん・・また、社長って・・・」常子は”社長”と呼ばれるのは好きではないらしく、緑は慌てて「ごめんなさい・・常子”さん”」と訂正します。

笑って頷く常子に、緑は一安心の様子。

そんな緑ですが、花山の事は苦手らしく「進行表の件でご確認を・・・」してもらいたいものの、部屋に入って良いかどうか、常子に確認します。

仕方なく常子が緑と一緒に花山の部屋に入りますが、「やっぱり・・・」花山は相変わらず一人で知恵の輪に興じていました。

「何だその呆れ顔は、これは説明したように・・・」黙って目の前に立つ常子に、ちょっとイラッとした様子の花山。

対して常子は、「はいはい、頭の中を整理されてるんですよね」軽く皮肉ってみせました。

「ならとやかく言うな」ぶっきら棒に答える花山、「言ってませんよ」今度は常子の方がイラついています。

「言いたそうな顔だったんで先手を打ったんだ・・・」してやったり、とばかりに花山がクスクスと笑いだすと、常子は呆れて何も言えなくなるのでした。

進行表を置いて立ち去ろうとする常子と緑でしたが、突然花山に呼び止められます。

「あなたどんな家に住んでいる?」真っ直ぐ自分を見据える花山の問い掛けに、ビクつく緑。

普通の家・・と答える緑に、大袈裟に残念がる花山は突然部屋を飛び出すと、今度は水田に同じ質問を。

「え・・あ・・今もバラックです」水田が戸惑いつつ答えると、花山は今度は食い付いてきました。

何か困っていることはないか・・勢い込んで尋ねる花山に、「最近・・壁の隙間から猫が入ってくるようになっちゃって」追い出そうか迷ってる、と答えますが・・・

「そんなものがネタになるか!!!」突然激昂し、水田を叱りつける花山。

花山が求めているのは、広く世間に通用する住宅の悩みなのでした。

次号の特集を”住まい”にしようとしていると察した常子に、「・・・取り上げるべきだ、間違いなく!」花山が断言します。

終戦直後、国内の住宅事情はひっ迫し、誰もが住まいへの不満を抱えていました。

―――空襲によって多くの家屋が焼失し、資材不足から十二坪以上の住宅の新築・増築が禁止となり、狭い空間での生活を余儀なくされたのです

花山の提案した”住まい”の問題を、常子が考えていると・・「ああ!?」不意に美子が声を上げました。

何かアイディアが浮かんだと思った花山でしたが、「あ、いえ・・知り合いからの手紙が」来ているのを見つけただけでした。

ガッカリする花山でしたが、それが女学校時代の恩師・東堂チヨからの手紙と知り、常子は驚いて美子のもとに駆け寄ります。

「懐かしいね・・・」鞠子も美子が手に持っている手紙を覗き込み、三姉妹は昔の思い出に一時浸るのでした。

前回、小山内たちの陰湿な妨害で商売の厳しさを思い知らされた常子ですが、どうやら立ち直って前向きに進んでいるようでひと安心。

花山との間にも変なしこりを残すことなく、お互い冗談を言い合える関係を築けたようで、順調そうに見えます。

とは言えど、花山はやはりどこまでも自分のペースで突き進み、新人の緑や水田にとっては苦手な相手のようですが。

ところで、ちょっと気になったのは常子が自分の事を「常子”さん”」と呼ばせている事。

最初に就職した会社では、先輩タイピストの早乙女朱美から”名字”で呼ぶよう言われ、居心地の悪さを感じていただけに、常子は自分の会社をそんな風にしたくないのでしょうか。

元々母と妹たちと一緒に作った会社だけに、そのままの家族的な社風を守っていきたい・・と思っているのかもしれません。

それとも、”社長”と名乗って肩ひじ張って周囲と渡り合うことに、どこかで抵抗を感じているのでしょうか?

周りから”社長”と呼ばれているうちに、自分でも知らないうちに舞い上がり、足を掬われないよう考えて「常子”さん”」と呼んでもらうことにしたのかもしれません。

チヨを訪ねる常子

四日後・・仕事で外出した常子は、ちょうど近くまで来たことから、チヨの家を訪ねることにしました。

しかし、手紙の住所を頼りにたどり着いた家には”桐野”という表札が。

不審に思った常子が、近くを通った女性に声を掛けると・・・

「東堂先生!?」振り返ったその女性は、まさに久々に会う恩師の東堂チヨでした。

「会いに来てくださるなんて!」驚くと同時に、感激するチヨ。

喜んで自宅に上がるよう促すチヨですが、「ただ・・とても狭いので、覚悟してください」ちょっと深刻そう。

十二坪以下の狭い住宅しか建てられないことは、むろん常子も承知しています。

しかし、「こちらのお宅はそうなのだけど・・うちは・・こっちなの」”桐野”という表札の家の隣に立つ、小さな建物を遠慮がちに示すチヨ。

夫の親戚を頼り、その家の物置に住まわせてもらっている、というのです。

当惑する常子でしたが、チヨに促されるままお邪魔することに。

チヨが住む物置の中には、無造作に木の箱がテーブル代わりに置かれ、本は床に平積みのまま、壁の隙間には新聞紙が詰められています。

布団も部屋の片隅に置かれたまま、風が吹くと窓がガタガタと揺れ、常子を不安な気持ちにさせました。

「驚いたでしょ・・六畳しかないの・・お台所もないから、いちいち借りに行かなくてはならなくて」

白湯を運んできたチヨが、常子に事情を説明します。

「失礼しましたね・・いきなりお手紙を送りつけて」不躾を詫びるチヨ。

直線裁ちの事が気になり、何気なく”あなたの暮らし”を手に取ったチヨは、洋服のモデルになっている三姉妹を見て、「思わず筆を」取ったのでした。

「素晴らしい雑誌だわ・・とても、私の暮らしに役に立っています」興奮気味に語るチヨを見て、常子も嬉しそうです。

これは女性の友であり、同士です・・そんな言葉も飛び出し、かえって常子の方が感極まってしまいます。

女学生時代にチヨから教わった、”挑戦することの大切さ”を胸に奮闘する常子。

「何事も・・女性だからといって恐れずに・・挑戦することが大切です」その言葉があったからこそ、自分で出版社を起こそうと決意できた・・・

感慨深そうに耳を傾けるチヨに、常子は繰り返し感謝の言葉を送ります。

「女性だからといって、自分の中に境界線を引いて・・諦めてしまうことを否定し、背中を押して下さったからこそ・・今の私があります」

じっと聞いていたチヨでしたが、「私は・・小さな穴を開けたに過ぎません」と頭を振りました。

その穴に種を埋め、水をやり日の光を注ぎ育て上げたのは、常子の周囲の人々や常子自身・・そう語るチヨ。

そんなチヨは今でも教師を続けていました。

「五十になってもなお・・教職者には定年がありませんからね・・このまま、体の許す限りは続けたいと思っています」

決意を口にするチヨに、「あと十年は・・・」と応じる常子ですが、「いえ、五十年です!」チヨはきっぱりと言い切るのでした。

「こんなに楽しい時間は久しぶりだわ・・・」笑い転げるチヨと常子。

いつもはうちの人と二人きりだから・・ポツリと呟いたチヨに、常子は書道家をしているという夫の事を訪ねますが・・チヨは途中で言い淀んでしまいます。

「常子さんに来て頂くなら、愛着のあった駒込にお家に来て頂きたかったわ・・・」

たまに点てていたお茶の道具や、季節ごとの掛け軸など、高価ではないけれども好きな小物が色々あった・・・

懐かしそうに思い出を語るチヨでしたが、「・・・でも何もかも焼けてしまって」そう言って不意に寂しそうな表情になります。

まさかこんな暮らしになるなんて・・チヨの呟きを聞いた常子は・・・

常子は、現在のチヨの住まいのあまりに何の飾り気も無い様子に、少なからずショックを受けたようです。

「そのささやかな心掛けが、小さな幸せを生む」とかつて常子たちに教えたチヨですが、戦災で家もお気に入りの小物もすべて失い、そんな余裕もないのでしょうか。

綾の惨めな生活を目の当たりにしたときもそうでしたが、改めて戦争が自分の親しい人々の生活を破壊した現実を見て、やりきれない思いを抱いたのかもしれません。

身体の許す限り、まだまだ五十年も教職を続ける・・と強がって見せるチヨですが、焼けてしまった昔の家を懐かしむ様子は、物悲しさが漂います。

そんなチヨにとって、教え子である常子たち三姉妹の活躍が大きな支えになっているようで、”あなたの暮らし”の事を「これは女性の友であり、同士です」と絶賛。

むしろ常子の方が感動して、勇気を貰ったようでした。

常子は自分を導いてくれた恩師の窮状を知り、何とか力になりたいと思ったはずですが、一体何が出来るのでしょうか?

花山が次号の目玉企画に・・と考える”住まい”の問題ではありますが、花山も未だ決定的なアイディアにたどり着いていません。

果たしてどこに突破口があるのか、常子がどんなアイディアをひねり出すのか、楽しみにしておきたいですね。

新企画のヒントとは?

会社に戻った常子は、一人でじっと考え込んでいました。

すると、編集長室のドアが開き、休みだと思っていた花山が顔を覗かせました。

「良い構図が浮かんだ・・一気に表紙を描いてしまおうと思ってね」そう言って、完成した絵を差し出します。

その絵を見た常子は、「良いですね」と思わず笑顔に。

知恵の輪ではなく、お仕事なさっている花山さんは素敵です・・とからかう常子ですが、「知恵の輪も仕事だ」と譲らない花山。

常子は、チヨの住まいに立ち寄ったことを話し、花山に相談してみることにしました。

六畳の物置に二人で暮らしている・・との話に驚く花山に、チヨが以前とは何か違うように感じたことを打ち明けます。

誰もが生活に追われる中、次号もそういった人々に役立つものにしたい、と考える花山ですが・・・

花山も常子も未だ考えあぐねているようです。

その夜常子は、昼間チヨを訪ねたことを家族に報告しました。

「いいなあ東堂先生のお宅・・私も行きたかった」無邪気に羨む美子、鞠子も抜け駆けしたことをチクリと批判します。

君子もチヨのことが気掛かりな様子ですが、常子は「お変わりなく・・・」とだけ答え、家族に無用な心配を掛けたくない様子。

「旦那様は?どんな方だった?」気になる鞠子は、さらに尋ねます。

チヨの夫には仕事のため不在で会えなかったものの、「でも次はお会いできるかな・・・」常子は意味ありげに呟きました。

「次の日曜日にね、お招きいただいたの・・よかったら、鞠子さんも美子さんも是非って・・空いてる?」

最初驚いていた二人でしたが、すぐに「行きますとも!」嬉しそうに答えるのでした。

その頃、チヨの家には夫・泰文が帰って来ました。

「今日風が強かったですね・・お寒くありませんでした?」チヨが話しかけますが、泰文は「ああ」と短く答えるのみで会話が弾みません。

肩に掛けたバッグを受け取ろうするチヨですが、「もういい」素っ気ない態度のままです。

チヨはそんな夫を心配そうに見つめていますが・・・

―――このチヨとの再会が、あなたの暮らしの新企画へとつながって行くことになるのです

チヨの招きに応じて、次の日曜日に遊びに行くことを楽しみにする三姉妹ですが、チヨの夫・泰文のふさぎ込んだ様子が気になります。

どうやらチヨの心配事の中で大きな部分を占めるのは、住まいの問題よりも夫のことではないか・・そんな気がします。

そんな中で、一体どんな新企画へと話がつながっていくのでしょうか?

余裕を失っているチヨのため、三姉妹が”ささやかな”工夫で”小さな幸せ”を演出してみせる・・のかもしれませんが、上手くいくかは分かりません。

チヨはともかく、夫の泰文の気持ちを動かすことが三姉妹に出来るのでしょうか?

花山も次号の目玉企画を色々と考えているようですが、ひたすら知恵の輪を弄るか周囲を怒鳴りつけるか、今のところそれだけのような気も。

何か取っ掛かりがあれば一気にエンジンが掛かるタイプだけに、三姉妹が上手く花山にヒントを与えられればいいのですが・・・

とと姉ちゃん17週97話の感想まとめ

衣服の問題に続いて今度は住宅不足に目を向ける花山ですが、なかなか良い企画が思いつかず、八つ当たりされる水田もいい迷惑。

そんな折、三姉妹の恩師・東堂チヨから手紙が届き、常子は懐かしさのあまり会いに行くのですが・・昔とはどこか変わってしまったチヨに戸惑うのでした。

”ささやかな心掛けが、小さな幸せを生む”と常子たちに教えていたチヨですが、夫婦二人で暮らす物置はあまりに簡素で何の飾り気もありません。

常子はそんなチヨのため、自分に何か出来ることはないか・・次号の特集で何か取り組めないか・・色々と考えを巡らせているようです。

水田も正式採用となり、さらに新たな事務員も雇い入れ、あなたの暮らし出版の体制は整いつつありますが、社長の常子の次の一手とは?

以上、とと姉ちゃん17週97話のあらすじネタバレと感想でした!

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