とと姉ちゃん 18週107話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」18週107話のあらすじネタバレと感想です。
まずは18週106話の振り返りを少し。
谷と共に花山を説得する美子は、”自分が出した企画は最後まで責任を持て”という花山の言葉を持ち出して、もう一度戻って欲しいと懇願。
それでも難色を示す花山に、「やりたいことを全部やれる・・編集長なんていません」と、常子の出版社以上に好きにやらせてくれる環境などない事を指摘する谷。
谷の”脚色”も功を奏して編集部にやって来た花山は、新しい小麦粉料理としてホットケーキを取り上げることを聞き、「確かにいいアイディアだな」と素直に認めます。
結局何も思いつかなかった花山を見て、「二人じゃなきゃ」ホットケーキには辿りつけなかった・・と嬉しそうに呟く水田。
なかなか素直になれなかった常子でしたが、周りから説得され”あなたの暮し”の理念を決して”折らない”ため、花山に頭を下げて戻ってもらうのでした。
そして、編集長に復帰した花山は早速鞠子の記事をボツにすると、宗吉に協力を求め、さらに水田を巻き込み・・・
目次
とと姉ちゃん 18週107話のあらすじネタバレ
料理の”分解写真”だ!
宗吉の店のキッチンを借りた花山は、なぜか水田にホットケーキを作らせることに。
「あの・・やっぱり・・僕でないとダメですか・・料理はからっきし・・・」
ひたすら困惑する水田ですが、「いいから!原稿通り作業を続けなさい!」花山は聞く耳を持ちません。
「次に・・泡立てた卵の白身を、牛乳と卵黄の入ったボールに入れ・・混ぜ合わせます」
花山が原稿が読み上げ、その通りに作業を進める水田ですが・・「ああ・・そうじゃなくて・・・」隣の鞠子は渋い顔。
しかし、花山から口出しを禁じられ、黙って見ているより他ありません。
「そこに、小麦粉とふくらし粉を加えて・・硬くなるまで、かき混ぜます」続けて原稿を読み上げる花山。
いかにも不器用な水田が、ボールの中に粉をドバっと入れる様子を、常子が不安そうに見つめています。
出来上がったホットケーキを皆の前に差し出す水田ですが、黒焦げでお世辞にも美味しそうには見えません。
硬くて生焼けのホットケーキを試食した常子たちは、揃って顔をしかめています。
言われた通りに作っただけ・・皆の様子に若干ムッとしている水田。
「だからよお・・小麦粉は一度に入れちゃダメなんだって・・・」と言う宗吉ですが、水田はそんなことは聞いていません。
カチンカチンのホットケーキにケチをつける宗吉に、「だって・・硬くなるまで・・かき混ぜるって言うから」水田はむくれています。
その様子を心配そうに見つめていた鞠子でしたが、「鞠子さん・・もうわかったね」花山に尋ねられ、ようやく気付きました。
「書いてあるものの受け取り方が人によって違う」ということに。
しかし、「料理記事を読んで、百人いたら百人が同じように作れなきゃいけない」そう考える花山。
今、世の中にある雑誌では、料理の作り方はどれも文章だけで載せてあります。
「しかしそれでは限界がある・・そこで、必要となるのが・・・」花山が言いかけると、「写真ですか?」美子が途中で割り込んできました。
最初と最後の写真があれば調理の変化が見える・・鞠子が納得したように頷きますが・・・
「ふっふっふ・・惜しかったな・・写真は二枚では足りない・・何枚も使って、調理工程をその都度見せるんだ」
花山は得意気に自分のアイディアを披露しました。
「粉を混ぜる段階、フライパンに入れる段階、ひっくり返す段階、その都度見せれば読者は分かり易いじゃないか」
感心する常子を前に、「つまり、料理の”分解写真”だ!」と自信たっぷりの花山。
”分解写真”というアイディアに、革命的な記事になりそうな予感がした一同は、興奮を覚えるのでした。
料理のど素人である水田に、鞠子の書いた原稿通りにホットケーキを作らせた水田。
ちょっと回りくどいやり方にも思えますが、実施に水田の作ったカチンカチンのホットケーキを前にして、鞠子も花山の意見に同意せざるを得ません。
花山に心酔している美子と違って、どちらかと言えば少々反抗的な鞠子。
大学まで行って勉強した自負があるのでしょうが、花山もその辺りを感じ取り、言葉で伝えるだけでは鞠子は納得しない・・と考えたのでしょうか?
何にしても、自分の原稿では上手く言いたいことが伝わらない、ということを目の前で見せつけられては、納得するしかないのでした。
そして花山が披露したのが、「料理の”分解写真”」というアイディア。
革命的な記事になりそう・・と興奮気味に話す鞠子の様子から、いかにも画期的なアイディアであることが伝わってきますが、豊富に写真を載せるとなると今度は費用の問題が。
花山に戻って来てもらったとは言っても、ただそれだけで会社の経営が好転する訳ではありません。
しかし、「一切の妥協をせずに、より良い雑誌作りに」集中するよう要請したのは、他ならぬ常子です。
次号の”あなたの暮し”は会社の存亡を賭けて失敗出来ないだけに、常子としては悩ましいところかもしれませんが・・もはや前に進むしかありません。
「これが、最後の”あなたの暮し”になるかも・・・」
花山の指示の元、早速記事に使う写真の撮影が始まりました。
「よし・・タネ入れて」常子が実際にホットケーキを焼く場面を、花山が写真に収めます。
片面の焼けたホットケーキをひっくり返すと、「よし・・焼き加減を見るから・・指先で・・真ん中押さえて」さらに指示を出します。
「それにしても・・何だか凄いな・・花山っていう人」撮影の様子を見守っていた宗吉が、ポツリと呟きました。
それを聞いた美子は、「そうなんです・・・」と自分の事のように嬉しそう。
そんな美子を見て思わず笑ってしまう鞠子でしたが、水田と目が合うと・・お互い何だか気まずい空気に。
その頃照代は、小橋家にやって来ていました。
「じゃあ・・お店で撮影を?」話を聞いた君子は、迷惑を掛けているのでは・・と恐縮しています。
「いいのよ・・うちのも楽しんでやってるみたいだし・・私もお店にいると、つい考えちゃうから」
照代は、依然として洋食屋を開くことに賛成しかねている様子。
「もう一度、宗吉さんと話し合ってみてはいかがですか?」君子が促しますが・・・
散々話し合ったものの、宗吉は”洋食の店を出す”、照代は”深川でやっていた仕出し屋にしよう”と、お互い譲らずお手上げなのでした。
「カタカナで”キッチンモリタ”って店にしたいらしいんだけど・・・」どうしても納得できない照代。
亡くなったまつに申し訳ない・・そんな思いが過る照代に対し、宗吉は”今は洋食が儲かる”の一点張り。
にこやかな表情で照代の愚痴を聞く君子ですが・・・
―――数日後、写真入りの記事は出来上がり、早速試作が行われました
宗吉の店に綾たちを呼び、記事を基にそれぞれホットケーキを作ってもらいます。
女性たちには「分かり易い!」と評判で、かき混ぜた小麦粉の固さも、写真を見れば一目瞭然。
記事を見ながらお互い話し合ってホットケーキを作る様子を、多少の不安も覗かせつつ、嬉しそうに見守る常子。
片面が焼けたらひっくり返し、指で押さえて硬さを確認。
「簡単に出来るもんだねえ~」そんな声も聞こえてきます。
出来上がったホットケーキを試食してもらうと、「うん・・ふっくらして美味しいです!」と皆大喜び。
「大成功!」しっかりとした手ごたえを感じる美子。
それは常子も同様で、「これで、記事は完成ですね」そう言って花山に意見を求めます。
「これで誰が作っても美味しいホットケーキが作れるだろう」花山も納得のようです。
それでも、常子は不安を払拭することは出来ず、「これが、最後の”あなたの暮し”になるかもしれませんから」ポツリとそんな本音も。
一方、出来上がった雑誌を見た照代は、「あー・・なるほど・・これなら分かり易いわね!」宗吉の監修した記事に、思わず感心しています。
「常子たちは凄いもんを作ってると思うぞ」宗吉も本心からそう思っているようです。
そして、なかなか意見の合わない店の事について、改めて話し始めました。
「あいつら見てて、気付いたんだ・・そもそも、親から受け継いで料理作ってきたのは・・客に美味いもんを届けたかったからだ」
美味ければ、洋食・和食にこだわる必要はないのではないか・・・
「両方出そうじゃねえか」宗吉の思わぬ提案に、目をぱちくりさせる照代。
「和食・洋食何でもござれの、”キッチン・森田屋”だ」カタカナと漢字の組み合わせに、宗吉はちょっと満足そう。
「良いじゃない!」照代もどうやら気に入ったようです。
出来上がった記事を基に綾たちにホットケーキを作ってもらい、しっかりとした手ごたえを感じた編集部の面々ですが、微妙な温度差も。
やはり社長の常子にしてみれば、実際に雑誌を発売し、その売り上げを確認しないことには不安を拭うことが出来ません。
大満足の綾たちの様子から、記事の出来栄えには自信を持っているものの、会社を背負うプレッシャーから、単純には喜べないのでした。
花山のアイディアを実現するためにどれだけの費用が掛かったのか、描かれていないので分かりませんが、利益を出すためには先ず、費用を回収しなければなりません。
ホットケーキの試食で盛り上がる綾や妹たちのことを見つめながら、常子がそんな事を考えていたのかと思うと、何だかちょっと物悲しい気分になります。
一方、常子たちの仕事ぶりを見ているうちに、自分の原点を見つめ直した宗吉。
そして出した答えが、「和食・洋食何でもござれの、”キッチン・森田屋”」でやって行こう・・ということです。
まつがこだわりを持っていた、あの玉子焼きも復活するのかもしれませんね。
洋食にのめり込む宗吉を見て、ずっともやもやした気持ちを抱えていた照代も、これでまつに顔向けできる・・と安心したのではないでしょうか。
いよいよ発売日
―――そして、いよいよ発売日・・常子の不安をよそに、分解写真による調理解説は大きな話題となり・・・
「売れました・・売れてます」編集長室に飛び込んできた常子たちは、花山に向かって喜びの報告を上げます。
最新号は一万五千部を超える売り上げを記録し、この調子なら次号の製作費も捻出できる計算です。
会社がつぶれなくて済む・・と大騒ぎする鞠子に対し、「・・・そうか」知恵の輪を弄りながら素っ気なく答える花山。
「次も続けられるんです・・花山さん、嬉しくはないんですか?」イマイチ反応の薄い花山に、美子が尋ねました。
「そんな事で一喜一憂してもなあ・・ひとまず、次号の構想が無駄にならずに済みそうだから、喜んではおくか・・・」
悟りきったような態度を貫く花山を見ているうちに、常子たちは何だか可笑しくなり、思わずクスクスと。
その晩、花山家でも三枝子が茜のためにホットケーキを焼いてあげました。
「美味しい!」茜が嬉しそうに声を上げると、三枝子も一切れつまんでみます。
「お父さん!ありがとう、ホットケーキ考えてくれて」茜に感謝され、まんざらでもない花山。
ですが・・「嘘はいけません・・思いついたのはあなたじゃないでしょ!」三枝子から咎められます。
ばつが悪そうにしていた花山は、「う~ん・・常子さんによろしく言っておくよ・・茜」と誤魔化すのでした。
その頃鞠子は、美子に教えて貰ったおでん屋で、水田と待ち合わせをしていました。
「お待たせしました」遅れてやって来た水田は、ちょっと元気がありません。
「最後の・・晩餐ですね」ため息交じり呟き、席に座りました。
鞠子は、水田のふて腐れたような態度を見て、どういう意図か図りかねています。
「僕と話すことなど・・もうないでしょ・・先日、交際を迫ったことで二人の関係は壊れてしまいました」
酔ってもいないのにぶつぶつと管を巻く水田でしたが・・・
「先日のその申し出の事ですが・・正式に・・お受けしたいと思って・・・」突然立ち上がり、鞠子がそう告げました。
「ですよね・・ええ!!!・・そ・・それって・・お付き合いして頂けると言う事でしょうか?」
すっかり嫌われていたと思っていただけに、俄かに信じがたい返事を聞いて、耳を疑う水田。
「お断りした時言いましたよね・・”今は社内がこんな時ですから”って・・・」
改めて説明する鞠子ですが、水田は「それは建前で・・本音は嫌っているのだと」思っていました。
「どこまで悲観的な方なんですか・・・」鞠子もさすがに呆れたようです。
ですが、あの告白以来、鞠子は水田の事を避け喋らなくなっていました。
「それは・・だって・・意識してしまって・・私、器用じゃないんです」恥ずかしそうに俯く鞠子。
それを聞いた水田は、「では・・本当に僕と?」もう一度念を押します。
鞠子が笑顔でコクッと頷くと、水田の顔にも満面の笑みが広がり、感激のあまり今にも泣き出しそう。
「オヤジさん!おでん、山盛りで!」興奮して声を上げ、そのまま鞠子と乾杯を交わすのでした。
その頃小橋家では、常子と美子、そして君子が揃って食卓を囲んでいました。
「うんうん・・美味しい~」ホットケーキを頬張った君子が満足そうに頷きます。
その様子を見ていた美子も一切れ食べると、「もう一枚食べたい」と思わず漏らしました。
―――こうして、大きな苦難を乗り越えた”あなたの暮し”は新たな読者の獲得に成功し、主婦の強い味方として受け入れられて行きました
”あなたの暮し”最新号は大評判となり、これで会社は経営危機を脱し、ひと安心した鞠子は水田からの交際の申し込みを受けることにしたのですが・・・
あまりに悲観的すぎる水田、「最後の・・晩餐ですね」などとぶつくさ言っていましたが、何のために呼び出されたと思ったのでしょうか?
交際を断られたのなら、そもそも鞠子が二人きりで会うことなど無いと思うのですが・・”最後の晩餐”の意味がよく分かりません。
余計な期待を抱いてこれ以上傷つかないよう、自ら予防線を張っていたのかもしれませんが、それにしても悲観的過ぎますね。
鞠子はそんな水田のどこが良かったのでしょうか?
特に活躍するような場面もありませんでしたし、鞠子が好きな”ハンサム”な男でもない水田のどこに魅かれたのか、ちょっとした謎です。
一緒に働くうちに、地道な仕事ぶりを見て少しずつ・・という事なのかもしれません。
それはさて置き、常子たちの前では悟りきったような態度を崩さなかった花山ですが、自分の書いた記事が大きな話題となっていることを、喜んでいないはずはありません。
しかし、無駄にプライドが高いだけに、やたらとはしゃぐ姿を見せては舐められる、と思っているのではないでしょうか?
娘の茜にホットケーキを食べさせるあたり、しっかりとした手ごたえを感じてる証拠だという気がしますが・・・
ですが、いくら表面的に平静を装っても、結局常子たちには花山の内心はバレバレのようです。
とと姉ちゃん18週107話の感想まとめ
編集長に復帰早々、鞠子の記事にダメ出しした花山は、”百人いたら百人が同じように”作れるよう、写真を使って調理工程を見せることを提案します。
”料理の分解写真”と名付けたそのアイディアに、常子たちだけでなく宗吉も感心することしきりで、綾たちを呼んでの試作も大成功。
ホットケーキの記事を載せた”あなたの暮し”は大評判となり、おかげで鞠子も安心して水田と交際する決心がつき・・・
色々な事が前に向かって動き出した展開に、一気にドラマの雰囲気も明るくなりましたが、こんな時にこそ、どこかに落とし穴が隠されていないか、心配にもなります。
次なる波乱要因は交際を始めることになった鞠子と水田か、それともキッチン・森田屋か、或いは予想外の新展開が?
以上、とと姉ちゃん18週107話のあらすじネタバレと感想でした!