とと姉ちゃん 21週124話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 124話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」21週124話のあらすじネタバレと感想です。

まずは21週123話の振り返りを少し。

ようやくトースターの”商品試験”の原稿を書き上げた花山ですが、辛辣な言葉が並びいくつかのメーカーを名指しで、誇りと責任を問う厳しい内容。

その内容を見て若干躊躇もみられる常子でしたが、迷いのない花山の姿に覚悟を決め、原稿はすぐに印刷に回されるのでした。

一方、常子が武蔵との約束通り木曜に家を訪ねると、待ちかねた青葉と大樹が飛び出してきて、本当に嬉しそう。

常子は煮物の人参が食べられない青葉のため、ジャガイモと一緒に潰してコロッケに作り直し、子供たちや武蔵からも感謝されます。

武蔵と亡き妻の子供たちへの思いにも触れた常子でしたが、そんな折、美子が恋人の南大昭から「結婚を考えてる」と告白され・・・

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とと姉ちゃん 21週124話のあらすじネタバレ

美子の不満とは?

「実はね・・きょう大昭さんから言われちゃったの・・”結婚考えてる”って」神妙な面持ちで報告する美子。

それを聞いた常子は一人で舞い上がって大喜び。

「・・・ゆくゆくはしようって話よ・・・大昭さんが一人前のコックさんになったらって・・・」

常子の盛り上がりようが予想以上だったのか、美子は慌てて落ち着かせようとします。

しかし、いずれにせよおめでたい話には違いなく、常子の顔はにやけっぱなし。

ですが。「でも・・色々考えちゃって・・とと姉ちゃんの事」と、美子が意外な事を言い出しました。

美子としては、結婚に対する迷い以上に、常子の事が心配なようですが・・・

今一つ話が見えず、キョトンとする常子。

一方美子は、「近い将来・・私も家を出るのかと思うと・・心苦しいというか・・・」胸の内を明かすものの、常子に対してなかなか気持ちが伝わりません。

普通だったら常子が結婚して家を出るのが先、加えて、自分が家を出れば君子の事を常子に任せることにもなり、美子は不安に思っているのでした。

「そんな風に思わないで・・よっちゃんが、好きな人との結婚を望むなら・・私はそうして欲しいし、かかだってきっとそう言うと思うわ」

常子には、美子の懸念がいかにも的外れに映ったようで、思わず力が抜けた様子。

対して美子には、常子にも何時かいい人が現れて幸せになって欲しい・・との願いが。

「んっふっふ・・いいのよ・・私の事は」笑って済まそうとする常子でしたが・・・

「どうして、そうやって頼ってくれないの・・とと姉ちゃんは・・いつも本音をぶつけてくれてない気がする・・・」

皆に心配を掛けないよう、自分の気持ちを隠している常子の事が、美子はずっと不満だったようです。

「・・・とと姉ちゃん今どう思っているの?星野さんの事は?結婚は本当にしないつもり?」

畳み掛けるように疑問をぶつけてくる美子に戸惑いつつ、常子は一つずつ答えて行きます。

武蔵はあくまで昔の友達、同窓会で久方ぶりに再会して話が盛り上がっているのと同じ・・笑いながら答える常子。

が、「茶化さないで!」突然美子が声を荒げ、さすがに常子も真剣な表情にならざるを得ません。

「よっちゃんね・・・さっき、私に幸せになって欲しいって言ってくれたけど・・私もう十分に幸せよ」

鞠子は水田と結婚し、それを見届けることが出来た・・そして美子も大昭との仲が進展しつつある。

それだけでなく、常子にとっては会社と社員が子供のような物・・その成長を見ていられることが、本当に幸せなのでした。

そんな常子の答えを聞いても、美子は相変わらず不満そうな表情を浮かべたまま。

「まあ・・いい方がいれば・・恋はしてみたいなあ・・っていう気持ちもあるわよ」美子の不満をかわすように、ちょっとだけ話を合わせる常子。

「でも、星野さんは・・奥様の事を愛してらっしゃるし、今は大樹君と青葉ちゃんのことが一番なの」

”いい方がいれば”という言葉に食いつく美子を、やんわりと諭します。

子供たちのことが可愛くて力になりたいだけ・・穏やかな表情で語りかける常子。

「・・・分かった」美子が一応納得して見せると、二人ともようやく緊張の糸が解け、ふっと表情が緩みます。

「・・・あれね・・弱音吐くのが苦手なのね、心配かけまいとしちゃって!」常子の自己分析に、美子も思わず頷きました。

もっとぶつけて欲しい・・弱音を吐いて欲しい・・美子は本心からそう思っているのでした。

「分かった!やってみます・・・」真顔で常子が宣言した後、顔を見合わせ思わず笑みがこぼれる二人。

美子が抱いていた不満、それは結局、歳の離れた美子の事を、常子がずっと子ども扱いしてきたことが原因なのではないでしょうか。

本人はもう十分に大人になったつもりでも、常子から見ればいつまでも小さい頃のまま、どうしても本音をぶつける相手としてみることが出来ないのかもしれません。

しかし、仕事の面でもこれまでずっと常子を支えてきた美子にしてみれば、やはり不満に思うところ。

「茶化さないで!」と、何とも寂しげな表情で自分に真剣に向き合うよう、常子に訴える様子がちょっと心に沁みました。

ですが、そうやって爆発してしまうあたりが、まだまだ子供だな・・と感じられ、常子が本音をぶつけて行かないのも分かる気がします。

そう考えると、美子に語った武蔵と子供たちへの思いもどこまでが本音なのか、分からなくなります。

突然声を荒げた美子に戸惑いつつ、穏やかな表情でちょっとだけ美子に話を合わせるあたり、やはり本音を隠しているのでは・・という気も。

一応、納得した様子を見せた美子ですが、これから先、安心して大昭との交際を続けていく事が出来るのでしょうか?

どこかで自分の知らない常子の気持ちを知った時、大昭との関係にもひびが入ることがないとは言えません。

怒鳴り込んできた男に・・・

―――”あなたの暮し”最新号が発売されるやいなや、トースター試験の記事は大反響を巻き起こしました

「また届きましたよー」浮き浮きした様子の寿美子が、読者からの投書を入れた箱を机の上に置きました。

雑誌を参考にトースターを買った人からの投書には、電気屋に同様の人々が大勢いた事が記されています。

―――編集部には、多くの問い合わせや感謝の手紙、電話が寄せられました

追加注文の電話も次々と入り、すぐに増刷をかけるなど大忙しの編集部。

「凄い勢いですね・・売り上げ記録、更新できるんじゃないですか?」寿美子の言葉に、美子の気持ちも高ぶります。

「ついに、”主婦の時間”を抜くかもしれませんよ!」水田が報告すると、”商品試験”の反響の大きさに、常子も改めて驚くのでした。

「現在”商品試験”で進行中なのが・・電球と、安全カミソリですね」花山に報告する水田。

電球の試験がそろそろ終盤に差し掛かり、花山は今度は電気アイロンの試験を始めることを提案します。

「現在、一般家庭への普及率は50%だそうだ・・これからもっと広まっていく事を考えると、購入基準を明確に示して欲しいと思っている読者は多いと思う」

花山が常子と水田に今後の方針を語っていると、突然、「”あなたの暮し”ってのはここか!」部屋の外から男の声が聞こえてきました。

「責任者は誰だ!お前らどういうつもりだよ!」ただならぬ様子で、男が怒鳴り散らしています。

「何の恨みがあってこんなことをするんだよ!」常子たちが慌てて編集室へ戻ると、扇田たちに取り囲まれ息巻く男の姿が。

「責任者は私ですが!」男に向かって堂々と名乗る花山。

社長として前に出ようとする常子を抑え、花山が男に向き合います。

男の正体は、ちとせ製作所の社長・田中利一でした。

「・・・あんたらがこの雑誌で、散々貶した、粗悪なトースターとやらを作ってる会社だよ!」

”あなたの暮し”に書かれた記事のおかげで、売り上げがガタ落ちになったと主張し、「責任取れよ!責任を!」そう言って床に雑誌を叩きつけました。

慌てて”あなたの暮し”を拾い上げる常子。

「うちみたいな小さな会社に、あんな記事書くなんて・・ずい分卑劣な真似をしてくれんじゃないか・・好き勝手に、出鱈目書きやがってよ!」

恨み節をぶつける田中ですが、記事の内容には絶対の自信を持つ花山は些かも動じません。

「”出鱈目”とは聞き捨てならんな・・我々は公平公正な立場で試験し、それを偽りなく発表している」

冷静に反論する花山ですが、田中は”公平公正”という言葉が引っ掛かったようです。

多額の開発費用を掛けられる大手メーカーと並べられては、”公正”とは言えないという田中。

「うちはなあ・・大手みたいな開発費用は掛けられねえけども・・その分、誠心誠意やって安い値段の商品で勝負してんだ」

安い部品でコストを落とすしかないのが実情でした。

「予算がいくらだか知らんが、低予算だから粗悪品でも仕方ないという道理がどこにある!」

花山にしてみれば、田中の言い分に道理はありません。

商品が店頭に並べば、大手メーカーの商品も中小メーカーの商品も横並びで同じように売られることに。

「消費者を舐めるのもいい加減にしろ!」厳しく叱責する花山。

「我々は発表した内容に関して、責任を持つ”覚悟”がある!・・文句を言う前に、あなたこそ自分の作ったものに責任を持ったらどうなんだ!」

容赦のない花山の言い方に、とうとう我慢の限界に達した田中が掴みかかってきました。

慌てて止めに入る編集部員たちですが、さすがに田中も幾分落ち着きを取り戻したようです。

「電化製品の素人に何がわかる・・偉そうに・・本屋がほざくな!」まだ息が荒いまま、凄んでみせる田中。

そして、「お前ら・・憶えとけよ!」捨て台詞を残し、編集部員たちをかき分け出て行ってしまいました。

「ほら終ったぞ!それぞれ仕事に戻りなさい!」気まずい空気が漂う中、花山が皆に促します。

今後の事を心配する常子でしたが、花山はどうせ口先だけ・・と相手にする気はありません。

しかし、このままでは何をするか分からないと思った常子は、一人でちとせ製作所へと向かうのでした。

花山が書き上げた原稿を見て、「素晴らしいです」と絶賛する一方、本当にこのまま載せていいのか念を押した常子。

実はこのような事態になることを、ひそかに心配していたのかもしれません。

メーカー名を公表したうえでここまで酷評すれば、当然メーカー側と軋轢が生じることになるのは目に見えています。

石鹸の試験の時に横やりを入れてきたのは、大手メーカーと関係の深い検査機関でしたが、メーカーと直接ぶつかることになれば、感情的な対立も激しくなります。

花山の容赦ない性格から深刻な事態になることを懸念して、常子としては出来ればもう少し穏当な記事に出来ないか・・そんな気持ちもあったかもしれません。

もっとも、そんなことを言っても花山が聞き入れる訳もなく、原稿の出来栄えにもケチのつけようがなかったことから、そのまま印刷に回すことに。

もう少し言葉使いを考えられなかったのか・・常子にはそんな後悔の念があるのかもしれません。

社長として矢面に立とうとしたのも、そんな気持ちからではないでしょうか?

それにしても辛辣を極める花山の批判ですが、間違いなく正しい事を言っていると思う一方、考えが偏りすぎでは・・という気もします。

田中の言い分はそこまで間違っているのでしょうか?

消費者が求める物は、商品の価格帯によっても異なるはずで、大手メーカーの商品と中小メーカーの商品とでは店頭での扱いも違うはず。

そう考えると、花山にももう少し柔軟な発想が必要なのでは・・という気がします。

何も言えなかった常子

重い足取りでちとせ製作所へとやって来た常子。

すると、「全部!?そんな殺生な!・・ちょ・・ちょっと待って下さいよ・・・」事務所の中から、田中の悲痛な声が。

常子が事務所の中を覗いてみると、電話に向かって必死に懇願する田中の姿がありました。

”あなたの暮し”の記事を受け、方々から返品の連絡が入り弱り切っている様子。

「・・・今おたくに見捨てられたら、うちはもう・・畳むしかなくなっちまいますよ・・どうかお願いします!戦前からの古い付き合いじゃ・・・」

受話器に向かって必死に頭を下げる田中でしたが、電話は一方的に切られてしまいました。

「あなた・・・」茫然となる田中に、妻と思われる女性が心配そうに声を掛けます。

「心配すんな・・直接・・頭下げて頼み込めば・・分かってもらえんだろ」もはや取引先の情けにすがるしかありません。

どうしてこんなことに・・暗澹たる気持ちで嘆く、田中の妻。

その光景を前に常子は、少しずつ後ずさりすると・・田中たちに背を向けて、何も言わず立ち去るしかありませんでした。

会社に戻ってきた常子を待っていたのは、元カフェーの女給・梢こと新沼康恵でした。

「久しぶりに手伝いに来たよ・・聞いたよ・・今日大変だったんだって?・・そんな言い掛かりに、負けんじゃないよ!」

威勢のいい康恵の励ましに、少しだけ元気を取り戻す常子。

康恵は安全カミソリの試験を手伝っているようですが、国産品はすぐに刃が欠け、使い物にならないようです。

常子は、ちとせ製作所のトースターの試験結果を、真剣な表情で改めて確認します。

その様子を黙って見つめる花山ですが、どこか心配そうにも。

その日の夕方、仕事を終えて次々と帰っていく社員たちを見送る一方、常子は時間が気になる様子。

「そっか・・今日木曜日か・・・」武蔵との約束の日であることに、美子も気付きました。

ところが、ちとせ製作所の件を引きずる常子は、心が晴れずどこか浮かない顔。

「何て顔してるの・・せっかく青葉ちゃんたちに会うのに」心配そうに注意する美子。

「うん・・気を付けます・・じゃあ・・お先にね」元気のない返事をする常子ですが、何とか気持ちを切り替えることにしたようです。

常子が浮かない顔のまま、トボトボと歩いて武蔵の家の前までやって来ると、ちょうどお手伝いの与那嶺なみが帰るところでした。

「あ~・・あなた・・・」常子に気付いた与那嶺が小走りに駆け寄ってきます。

自己紹介しようとした常子でしたが、どうやらちゃんと覚えていてくれたようです。

「すみません・・私が遅くまでいられないせいで、ご迷惑掛けて」恐縮する与那嶺。

しかし、あくまで常子が好きでやっている事。

「そう仰って頂けると気が楽です・・大樹君も青葉ちゃんも、小橋さんがいらっしゃるの楽しみに待ってますよ」

早く行ってあげて・・そう常子に促し、与那嶺は帰っていきました。

常子は玄関の前に立つと、軽く深呼吸をしてから笑顔を作り、ブザーを鳴らします。

すると、玄関のドアがガチャっと開き、「おばちゃまだあ!」常子の顔を見るやいなや、青葉が飛びついてきました。

「こんばんは!」行儀よく挨拶する兄の大樹も、常子が来てくれたことが嬉しそう。

「ねえ、またおばちゃま描いたの」画用紙に描いた常子の絵を見せる青葉。

絵の説明をする青葉と、それを茶化す大樹と楽しそうに戯れる常子なのでした。

ちとせ製作所の一件で気が重い常子を、青葉と大樹の兄妹が救ってくれた・・といったところでしょうか。

会社が繁忙期に入り、子育てとの両立に悩む武蔵を助けようと一肌脱いだ常子でしたが、逆に自分が助けられることに。

”情けは人の為ならず”といったところかもしれません。

それにしても、予想以上に深刻なちとせ製作所の現状を目の当たりにし、常子は相当なショックを受けた様子。

実際、直接会って何を話すつもりだったのか分かりませんが、この一件は常子の仕事に対する考え方に大きな影響を与えるのではないでしょうか?

今までは単純に、発行部数が増えて行くのを喜んでいられたはずですが、影響力を増した”あなたの暮し”が一方で誰かの生活を壊してしまう現実にぶつかった訳です。

「どうしてこんなことに・・・」田中の妻の嘆きを前に、とても顔を出すことが出来なかった常子は、大きな挫折を味わったのでした。

これから一体どうなるのか・・青葉たちに一時癒されたとしても、すぐに現実に向き合わなければなりません。

花山は果たして常子の苦悩に共感してくれるでしょうか?

ちとせ製作所の試験結果を改めて見返す常子を見つめる目が、どこか心配しているように見えましたが、果たして・・・

とと姉ちゃん21週124話の感想まとめ

大昭から「結婚を考えている」と告白されたことを打ち明けた美子でしたが、一方で常子が一人取り残されてしまうことに、心苦しい思いも。

「いいのよ・・私の事は」と、笑って済まそうとする常子でしたが、本音をぶつけてくれない・・との不満を持つ美子はかえってむくれてしまうのでした。

今のままで十分幸せ・・そう実感する常子でしたが、美子の指摘もあり、少しは弱音を吐くようしなければ、と変な決意もする羽目に。

一方、トースターの批評記事は思わぬ反響を呼び、記事のせいで売り上げがガタ落ちした、とメーカーの社長が怒鳴り込んで来る騒動に発展してしまいました。

花山は断固とした信念で突っぱねるものの、零細なメーカーの実態を目の当たりにした常子は、相当な罪悪感を抱いたようですが・・・

以上、とと姉ちゃん21週124話のあらすじネタバレと感想でした!

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