とと姉ちゃん 24週142話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 142話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」24週142話のあらすじネタバレと感想です。

まずは24週141話の振り返りを少し。

いよいよ洗濯機の”公開試験”が始まり、常子たちが”目視”で汚れの落ち具合を判断していると聞いたメーカー側からは、失笑も漏れますが・・・

消費者の視点に立った実践的な試験によって、メーカーが把握していなかった問題点が明らかとなり、次第に風向きが変わっていきます。

一方、他のメーカーばかりが目立つ展開に焦った赤羽根は、「脱水だけではなく、乾燥も出来る洗濯機を」開発していると大風呂敷を広げ、焦る村山と酒井。

メーカー同士のつばぜり合いを冷ややかに見ていた花山でしたが、「どのメーカーも満足のいく結果は出ませんでした」とバッサリ。

「なかでも酷かったのが・・アカバネの物で・・・」と自社製品を酷評された赤羽根は、「安い物を作って何が悪い?」と歪んだ志を見せつけ・・・

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とと姉ちゃん 24週142話のあらすじネタバレ

「”ささやかな幸せ”を犠牲にしたくないだけなんです」

「メーカーの方々には、志を持って作って頂きたいと思います」独自の検査結果を基に、厳しく訴える常子。

一方、「志を持ってなきゃこの仕事は務まらんよ!」一円でも安く、商品を届けることが社のモットー・・と赤羽根は傲然と反論しますが・・・

「いくら安くとも、不良品を売りつけられては堪ったもんじゃないよ!赤羽根さん」と、花山は容赦ありません。

それでも赤羽根は自分が正しいと信じ、「・・・何が悪い?」と開き直ります。

「欲しい物を、安く買いたいと願うのは、当たり前の事だろうが!」怒りを露わにし、花山に詰め寄ってきました。

「あれこれ欲しいと思うのは消費者、どれを買うか決めるのも消費者・・我々は、お望み通り商品を提供してやってるんだ!」

自分たちの責任は商品を作り上げた時点で終わっている・・独善的な理論を振りかざす赤羽根。

「安くて何が悪い?安い物にはそれなりに理由があって、それでも欲しがる人間がいる・・後は買った人間の責任だろうが!」

赤羽根は本気でそう信じているようですが、花山にはそんな理屈は通用しません。

「安かろうが、メーカーが絶対に守らねばならないのは、消費者の安全だ!あなた方はその視点が全く抜け落ちている!」

日々のやり繰りの中で積み立てた、なけなしの金を使う消費者の為、メーカーの責任を厳しく問いかけます。

「弱小出版社ごときが偉そうに・・・」赤羽根は、はらわたが煮えくり返って堪らないようです。

「今は物を買えば幸せになれる世の中なんだ・・国民は、貧しさと戦争を耐え抜いた・・カネを得て、豊かになれば、皆幸せになれる世の中なんだ!」

自分だけではない、今の世の中はそう思っている人間ばかり・・「何処が悪い」と客席に向かって悪態をついています。

「そうやって、全国民が幸せになろうと躍起になっている・・それを何故お前らが邪魔するんだ!」再び詰め寄る赤羽根。

花山がじっと赤羽根を睨み付けていると、不意に常子が口を開きました。

「お金を得て豊かになりたいと・・私も思います・・でも、そのために”ささやかな幸せ”を犠牲にしたくないだけなんです」

”ささやかな幸せ”という言葉を口にした常子を、赤羽根は不愉快そうに睨んでいます。

読者から寄せられるたくさんの投書の中に、家に冷蔵庫が来て大喜びする子供の事が書いてありました。

「その子は・・家でいつでも冷たいジュースが飲めると・・前の番から眠れなかったそうで・・・」

しかし、その冷蔵庫がもし不良品で壊れてしまったとしたら、或いはそのせいで怪我をしてしまったとしたら・・・

「高いお金を出して冷蔵庫を手に入れたのに、そのせいで”ささやかな幸せ”が奪われてしまうんです」

常子の訴えに会場が静まり返り、赤羽根も何も反論できません。

その時、「ひとつ・・赤羽根さんに確認したいことがある」花山が再び口を開きました。

傲慢で独善的と思える赤羽根の考えですが、ひょっとすると世の中に一定の割合存在する声を、たまたま代弁しているだけなのかもしれません。

”安かろう悪かろう”が当たり前の時代で、「安い物にはそれなりに理由があって、それでも欲しがる人間がいる」というのは、一面の真実かもしれません。

赤羽根は、あたかも「貧しさと戦争を耐え抜いた」国民の声を代弁していると、本気で信じているようです。

「全国民が幸せになろうと躍起になっている」のを助けているのは自分の方で、”あなたの暮し”こそが邪魔をしている・・・

しかし、最低限の安全性さえ置き去りにした赤羽根のやり方に、花山や常子が納得するはずがありません。

豊かになることと引き換えに、”ささやかな幸せ”を犠牲にしたくない・・そう訴える常子の脳裏には、父・竹蔵の教えが過ったのではないでしょうか?

幼い頃、親戚の家をたらい回しにされている時に見た、威張り散らした父親の存在を反面教師に、「威厳なんて必要ない」と決意した竹蔵。

傲岸不遜な赤羽根の姿に、かつて話に聞いた威張り散らした親戚の存在が重なったのかもしれません。

”公開試験”が終了し・・・

「赤羽根の洗濯機を調べ直していた中で発覚したんですがね・・・」花山の言葉に、国実も興味を覚えたようです。

「この液体は剥離剤です・・そしてこれは・・お宅の洗濯機の、プラグです・・注目して頂きたいのは・・中に使われている・・ネジです」

プラグを分解し、ネジを取り出す花山。

赤羽根には、花山が何を言いたいのか分からないようですが、後ろに控える村山の顔からは血の気が引いて行きます。

花山がネジを剥離剤に付けると、シュワシュワと音を立て、表面に細かな泡が。

「鉄にメッキしてあるんだ!」メーカーの担当者の間から声が上がりました。

「どうやらアカバネでは・・鉄ネジをメッキで真鍮に見せかけていたんです」花山が暴露すると、会場の全員から赤羽根に厳しい視線が向けられます。

「これは大問題ですよ・・鉄は錆び易い・・錆びた鉄では電気抵抗が高くなり、ネジやプラグの温度が上昇して、最悪発火の恐れも出てくる・・・」

当然、SJI規格違反となり、近くに衣類などがあれば燃え移る可能性も十分にあります。

「これは偽装じゃないですか!どういう事ですか赤羽根さん!」厳しく追及する国実。

「・・・私は何も知らん!村山、酒井!これはどういう事だ!」赤羽根は狼狽え、二人の部下を問い詰めますが・・・

酒井は技術部の事は何も知らず、一方の村山は「仕方ないでしょう!」突然声を荒げました。

「あの低予算で真鍮のネジなんか使える訳ないじゃないですか!」真っ向から歯向かう村山。

赤羽根の主張する予算通りに収めた結果、偽装するしかなかった・・破れかぶれになった村山が全てをぶちまけます。

「だからと言って、偽装しろとは言ってないぞ!」何も聞かされていなかった赤羽根は激怒。

が、「我々は!・・精一杯、あなたの言う通りやって来ただけです!」これまでの鬱憤を晴らすように、村山が怒鳴り返しました。

責任のなすり合いを演じる赤羽根たちに、周囲からは尚も厳しい視線が。

「ネジの偽装は、記事にさせて頂きますから」真相を知り、さすがに国実も怒りを隠せません。

チラリと花山の方を振り返り、「勝手にしろ!」そう吐き捨てると、赤羽根は足早に会場から去って行きました。

「今日の事は・・ありのまま、記事にさせて頂きます」常子たちに改めて告げる国実。

「私はねえ・・何とか戦後を終わらせようと奮闘している人たちに・・”あなたの暮し”が水を差しているように思えてたんだ・・・」

それ故に厳しく追及してきた国実でしたが、「だが、あなた達の信念も・・少しは理解できる気がします」と、考えを改めたようです。

常子も他の社員たちも、国実の言葉を聞きホッと胸を撫で下ろすのでした。

―――こうして、”公開試験”が終わると共に、最新の”あなたの暮し”第四十五号は発行されたのです

「常子がそうやって新聞読んでいるのも久しぶりね」最新号に目を通していた君子が、ふと顔を上げ話しかけました。

常子は最近忙しかっただけに、家にいるのも久しぶり。

―――大東京新聞はありのままの結果を報じ、”あなたの暮し”は世間の信用を取り戻し、売上も再び伸びて行きました

一方、アカバネ電器製造は社長の赤羽根が謝罪会見を開き、安全な電化製品を開発するため、社内の体制を見直すと発表。

常子は新聞報道を読んで、いかにも感慨深そうにしています。

そんな常子を横目に、美子は浮き浮きとした様子で出かけて行くのでした。

「何とか戦後を終わらせようと奮闘している人たちに・・”あなたの暮し”が水を差しているように思えてたんだ」と言う国実。

一方、「全国民が幸せになろうと躍起になっている・・それを何故お前らが邪魔するんだ!」と、花山に詰め寄った赤羽根。

結局、それぞれの思惑で”あなたの暮し”と対立していた国実と赤羽根ですが、ほとんど同じことを考えていたようです。

ですが、アカバネは安さを追求するあまり、社長の赤羽根自身も知らないところで偽装が行われ、最後には見苦しい責任のなすり合いに発展して万事休す。

そして国実は、”あなたの暮し”に対する偏見から、期せずしてそんな赤羽根に加担していた訳ですが・・・

赤羽根の不正が発覚し、これまでの自分の批判が的外れな物だったと知って、一体どう思ったのでしょうか?

そもそも、バッシングのきっかけになった週刊誌報道も、裏で赤羽根がテスターにカネを掴ませ嘘の証言をさせたもの。

それを見抜けなかったことは、ジャーナリストとしての資質に関わって来るのではないでしょうか?

自らが仕掛けた”公開試験”によってアカバネの正体を知り、最後には常子たちの信念に理解を示したものの、ちょっと釈然としないものも残りました。

引退を決意する宗吉

「照代・・よかったな・・・」宗吉たちも新聞で”公開試験”の結果を知り、ホッとひと安心。

紙面には、”『あなたの暮し』は丁寧な実験の積み重ねだった”との見出しも。

そこへ、買い出しを頼まれていた大昭が帰ってきました。

「タイショウ・・ちょっと・・ここ座れや」食材を奥に運ぼうとしていた大昭を、宗吉が呼び止めます。

大昭はちょっと怪訝そうな様子で、カウンター席に宗吉と向かい合って座りました。

「実はなタイショウ・・そろそろ・・この店をお前に譲ろうと思ってな」おもむろに口を開き、思わぬことを告げる宗吉。

唐突な話に驚く大昭でしたが、照代も優しく頷いています。

しかし、「え・・いや・・お言葉は嬉しいですが・・俺まだ半人前だし」流石に戸惑いを隠せません。

一方、宗吉の決意は固いようです。

「謙遜すんなって・・間違いなく、コックとしての才能はあるんだ・・いいか?自分の店を持って、自分の責任で料理をしなくちゃいけないようになると・・もう一つ腕が上がるんだ」

自分の腕をパシッと叩き、大昭の目を真っ直ぐ見据えたまま、真剣に語る宗吉。

「料理の道から・・身を退くつもりですか?」さすがに大昭も、別れの時が来たことを悟ったようです。

宗吉はフッと笑うと、「そろそろ腰も辛くなってきたしな」自嘲気味に呟きます。

しかし、引退するにしても身内の富江や長谷川に任せることも出来るはず・・大昭はいまひとつ釈然としません。

「何言ってんだ・・お前が身内じゃなかったら・・一体誰が身内だっていうんだよ」それが宗吉の思いでした。

加えて、長谷川がやっと高崎で店を任せてもらえるようになり、暮しも安定してきたことで「こっちに来て一緒に暮らそうって」前々から富江にも誘われていたとのこと。

「いい歳して東京戻ってきて、何とか悔いのない時間を過ごせたと思ってる・・もう・・思い残すこともねえしなあ・・・」

そろそろ高崎に戻っても・・そう考え、大昭に店を任せたいと思った、と言います。

「南君も一人前になって店を持てば、美子ちゃんだってきっと喜ぶでしょ!」照代に言われ、じっと考え込む大昭。

「最近なあ、しみじみ思うんだ・・なんていう巡り合わせだったんだろうってなあ・・・」宗吉は何だか感慨深げ。

「あいつらが可愛くて、仕方なくってよお・・・」常子たち三姉妹との出会いを振り返り、三人のこの先の人生に思いを致します。

「別に身内でもねえから、こんなことを心配すんのもおかしな話なんだが・・美子とお前が結婚して、少しでも繋がりを持てるということは・・俺たちに取っちゃ、幸せな事なんだ」

宗吉がそう語る隣で、照代が穏やかに頷き、大昭が真剣な表情で聞いていると・・・

突然ガラガラッと入口が開き、美子が顔を覗かせました。

驚いて思わず立ち上がった大昭でしたが、美子の顔を見てばつが悪そう。

「あれ?もう終わりですか?」客の姿もなく、コック服を着ていない大昭を見て、美子はそう感じたようです。

「待ってたのよ、そろそろ美子ちゃんが来るかと思って」照代がそう答えると、「大事なデートの時間に合わせてやったぞ」宗吉も話を合わせます。

冗談を真に受け、ちょっと嬉しそうにする美子を見て、思わず笑い出す照代。

実際には、客足が落ち着いたので休憩していただけだなのでした。

「もう・・そうですよね、まだ閉めるのには少し早いですもんね」美子は一人で頷くと、隣の大昭の顔を見上げます。

「だけど・・もう今日はそろそろお客さんも来ないんじゃないかしら?」幸せそうな美子の顔を見た照代は、気を利かせることに。

「おお・・そうだなあ・・タイショウ!・・今日はもう帰って良いぞ」照代が目配せすると、宗吉も同調します。

しばらく黙って立ち尽くしていた大昭でしたが、宗吉たちの方に向き直ると「大将・・女将さん・・ありがとうございます」真剣な眼差しで答え、頭を下げるのでした。

一方、美子は事情が分からずキョトンしたまま・・・

引退して高崎に引っ込むことを決意し、大昭に店を任せることにした宗吉ですが、いかにも唐突な感じは否めません。

「何とか悔いのない時間を過ごせたと思ってる・・もう・・思い残すこともねえしなあ」と、感慨深そうな宗吉。

体力的な問題や、長谷川がやっと店を任せてもらえるようになったこと、前々から富江に誘われていたことなどを理由に挙げていますが・・・

キッチン森田屋が開業して十年にも満たず、初めから長く続ける気はなかったのかもしれません。

恐らく人生最後の弟子になる大昭を”身内”と呼び、一人前に育てるためにあえて身を退く決断をしたのも、ずい分前から考えていたのではないでしょうか?

サッパリとした表情で決意を語った宗吉でしたが、一方で常子たちの行く末を案じる一面も。

「別に身内でもねえから」と照れ隠しのように言っていましたが、三姉妹が女学生の時代からの付き合いだけに、まるで親代わりのように思っているようです。

大昭と美子がこのまま一緒になってくれたら、少しでも繋がりを持てる・・という考えからは、やはりどこかで寂しい思いがあるのだろうなと感じさせます。

果たして大昭と美子は、宗吉たちの願い通りこのまま結婚するのでしょうか?

しかし、そうなると美子は仕事を辞めることになり、そのことを美子自身がどう思うかですが・・・

まだまだ先の話・・結婚についてそんな風に考えていた美子は、突然の急展開に戸惑ってしまうかもしれません。

一人残される常子を心配する美子が、どんな答えを出すのか・・ちょっと不安な面も。

とと姉ちゃん24週142話の感想まとめ

”公開試験”によって常子たちの正しさが証明され、”あなたの暮し”は信用を回復、赤羽根は偽装を認めて謝罪に追い込まれ、ようやく決着がついたのでした。

「”ささやかな幸せ”を犠牲にしたくないだけなんです」と赤羽根に訴える常子の姿からは、父・竹蔵の教えが一貫して支えになって来たことが窺われます。

そして、一見独裁者のようなワンマン社長・アカバネは、部下の不正を見抜けない裸の王様だったことが判明し、ちょっと哀れなような気も。

一応謝罪会見をしたことが語られていましたが、赤羽根がちとせ製作所の田中のように、心を入れ替えて安全な商品開発に取り組むことが出来るのか、まだ半信半疑のままです。

そして、「思い残すこともねえしなあ」と引退することを決断した宗吉ですが、後を担う大昭はこれを機に美子にプロポーズするのでしょうか?

以上、とと姉ちゃん24週142話のあらすじネタバレと感想でした!

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