とと姉ちゃん 4週21話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」4週21話のあらすじネタバレと感想です。
まずは4週20話の振り返りを少し。
青柳商店のすぐ裏にある仕出し屋・森田屋に住込みで働き始めた常子たち。
戦場のような忙しさの中、要領が悪い君子は何の役にも立てず、宗吉からは遠慮なく叱り飛ばされまごまごするばかり。
そんな君子の姿を見て、胸を痛める常子は滝子が久しぶりに鼻歌を口ずさんでいることに、なお不安を掻き立てられます。
ある日、常子が配達から戻ると、店先で怒鳴り散らす客の姿が。
どうやら弁当の配達に間違いがあったようです。
目次
とと姉ちゃん 4週21話のあらすじネタバレ
常子たちに怒りをぶちまける宗吉でしたが・・・
”松”と”竹”の弁当を配り間違えたことを知らさせれた常子たち。
「大事な五八さまだったのによ・・・」高い代金を払って、安い弁当を掴まされれば怒るの当然と嘆息する宗吉。
五八さまとは、「五×八 = 四十 ⇒ 始終」で始終来てくれるお得様のことです。
照代に説明され、「なるほどー」呑気に感心する常子たちにカチンときた宗吉の怒声が再び響きます。
「感心してる場合じゃねえだろ!」一体誰がしくじったのか、新入りの常子たちに疑いの目を向ける宗吉。
配達先の書いてある通りにきちんと届けた、そう訴える常子たちに「だったら何でこんなことになんだよ!どうせ新米のおまえらがよ・・・」と宗吉は怒鳴り返し、聞く耳を持とうとしません。
「あ・・・」唐突に小さな声を上げた長谷川に皆の視線がゆっくりと集まります。
沈黙に包まれる森田屋。
「『あ・・・』って何だ?」青筋を浮かべる宗吉に迫られ、一瞬誤魔化しかけますが、すぐに観念して話し始めます。
「ひょっとしたらなんですけど・・・」前置きをして話し始める長谷川。
弁当をリヤカーに運ぶ際、台にぶつかった拍子に”松”、”竹”と書かれた紙を落としてしまい、「・・・拾って乗せ直したんですけど・・・」どうやらその時入れ替わったようです。
「てんめー!!!」作り笑いで誤魔化そうとする長谷川を、怒鳴りつけ追い掛け回す宗吉。
興奮する宗吉を大女将のまつが落ち着かせます。
「やっちまったもんはしょうがないよ」さすがに大女将の貫録で、いったん落ち着きを取り戻す森田屋。
”松”と”竹”では重さが違う、「普通は配るとき、気付くもんだがね」まつの言葉に常子たちはうな垂れるしかありません。
「すみません、気付きませんで」頭を下げる君子に、「いや、素人使ってる私らが悪い」そう言って引き取るまつ。
こうなった以上は、間違って安い”竹”の弁当を配った客に、謝ってお代を返すしかありません。
「わかるかい?私らが落としちゃいけないものが二つあるんだ」常子たちに森田屋の信条を語ろうとするまつに、ウンザリしたように「味と信用だろー」と吐き捨てる宗吉。
「わかるかい?」構わず続けるまつに、答えた方が良いのか困惑する常子。
「・・・味と信用さ」決まった、という表情を見せるまつに常子たちが苦笑いしていると、「俺が今言ったじゃねえかよ!」宗吉がイライラして突っ込みます。
何で先に言っちゃうんだよ!うるせーなー!と、両者の掛け合いが続きますが、「とにかくなあ!」改めて常子たちに向かって怒鳴りつける宗吉。
「俺は誤りになんか行かねえぞ!」あくまで常子たちの誤配、自分たちで尻拭いをしろ!と吐き捨て、宗吉は奥に引っ込んでしまいました。
意を決したように「私に行かせて下さい」まつにそう言って頭を下げる君子を見て、「私にも行かせて下さい!」常子も進み出ます。
―――こうして、一軒一軒謝罪に向かった常子たちでしたが・・・お客さんからの風当たりは、それはそれは強いものでした
結局、長谷川が悪いんじゃ・・・と思いますが、一番立場の弱い常子たちに責任が回ってきました。
怒鳴り込んできた客に対しては、ひたすら頭を下げた宗吉でしたが、たまった怒りを常子たちにぶつけ、自分は謝りになどいかないという、リーダーとしてはかなり残念な対応ですね。
森田屋の大将なんだから、もう少し前に出た方が良いんじゃないだろうか、とも思うのですが。
それはさて置き、まつと宗吉の掛け合いは相変わらずクセになる面白さです。
「味と信用だろー」オチを先に言ってしまう宗助を無視して、「・・・味と信用さ」どうしてもオチを言いたかったまつ。
巻き込まれた常子の困惑の表情も含め、中々の仕上がりでしたね。
やっぱり謝りに行こう!常子が通す筋とは?
謝罪を一通り終え、ヘトヘトになって帰り道を行く君子と常子、鞠子の三人。
そこへ、「おーい!」長谷川が駆け寄ってきました。
「俺のせいで悪かったな・・・」一応反省しているらしい長谷川は、お詫びの印に買ってきたシベリアを三人に差し出します。
「美味しいーー!」貰ったばかりのシベリアを頬張る常子たち。
最初、常子はシベリアが何なのかピンと来ていない様子でしたが、いざ食べてみるとかなり気に入ったようです。
昔から宗吉に怒鳴られた日はシベリア、と決めている長谷川。
くさくさした日には甘ーいシベリアにかぶりつきたくなる、呑気に話す長谷川の横で、常子は何事か考え中。
「!、やっぱり行きましょう!」突然、声を上げる常子。
「・・・お客様に謝りに」キョトンとする一同、既に謝罪を終え店に帰るところだというのに。
今、謝ってきたのは間違えて安い”竹”の弁当を配ってしまったお客様、だけでなく”松”の弁当を誤配したお客様にも謝らなければならない、常子はそう主張します。
「どうしてだよ?」安い”竹”の値段で高級な”松”を食べられた客に謝る必要なんかない、ある意味常識論を述べる長谷川に、「そうですかねえ・・・」考え込む常子。
でも、森田屋の”竹”のお弁当がどうしても食べたくて頼んだお客様もいるかもしれない、「ほら、長谷川さんがこの店のシベリアを恋しく思うみたいに・・・」”竹”のお弁当に思い出のあるお客様もいるかも、それが常子の考えです。
「どうかねえ・・・」長谷川には理解できない論理ですが、自分の考えが正しいと信じる常子は「じゃあ、私だけでも!」そう言って立ち上がります。
「行きましょう!」常子と一緒に走り出す君子と鞠子を、半ばあきれた長谷川が追いかけます。
その頃、森田屋の店先には中の様子をうかがう隈井の姿が。
「何してんのさ!」突然まつに声を掛けられ、ひっくり返りそうになる隈井。
「ちょっと、ごたごたがあってね」君子や常子の姿が見えないことを気にする隈井に、イラつきながら答えたまつは、常子たちの帰りが遅いことを心配している様子。
何か問題が?と探りを入れようとする隈井に、「青柳の女将さんに言われてきた訳かい?」まつはお見通しです。
適当に誤魔化そうと、実は大将に用があって、ととぼける隈井でしたが、丁度そこへ宗吉が顔を出します。
「俺がなんだって?」咄嗟に隈井は、一局如何かなと思ってと将棋に誘いました。
途端に笑顔になった宗吉は、「あんた指せる人だったのかい!」喜んで隈井を店に引っ張り込むのでした。
呆れるまつ。
―――間違えて”松”の弁当を配ったお客さんのところに向かった常子たちでしたが・・・先程とは対照的に、呆れた反応ばかりでした
「あー時間無駄にした」常子の考えに反し、”竹”の弁当を楽しみにしていた客など一人もいませんでした。
ぶつぶつ文句を言う長谷川に、常子もこれでよかったのか自信を無くしそうです。
同じ誤配とは言え”松”の弁当を食べた客は、結果的に得した格好ですから、長谷川の言うことはもっとも。
常子の行動を見て思い出したのは、客が注文した木曽の檜ではなく、間違って(同じ最高級の)青森産の檜葉を使ったことを誤魔化そうとした職人を、厳しく叱責した滝子の言葉です。
「客が木曽檜といったら木曽檜しか渡しちゃいけないんだ!」二百年続く青柳商店の看板を守ろうとする気迫。
常子にも強い印象を残しているはずです。
結果的に得をした客に対しても、注文通りの品を届けられなかったことに対して、筋を通して謝る必要がある。
そういうことだったのではないでしょうか。
常子の取った行動に、滝子は・・・
「王手!」隈井と宗吉が将棋を指していると、「ただ今帰りました!」常子たちが戻ってきました。
「バカ野郎!何考えてんだ!」森田屋に響き渡る宗吉の怒鳴り声。
間違えて”松”を配った客の元にまで謝罪に行くなど、恥の上塗りでしかない。
「あのな常子、商いってのはなあ、素人が口挟めるようなもんじゃねえんだ!」益々怒りのボルテージを上げる宗吉。
「私の責任です。私が行こうと勧めたから・・・」常子をかばう君子でしたが、「親として止めるべきだったよなあ!」かえって宗吉の怒りに火を注ぐ結果に。
そこへ現れたまつが、怒鳴り散らす宗吉を制し常子に尋ねます。
「どうして”松”を配った人にも、謝りにいったんだい?」
宗吉から罵倒され、まだ震えの治まらない常子でしたが、自分が信じる心意気の大事さをゆっくりと話し始めました。
「例えこちらが損な事があっても、間違った筋は通しちゃいけない」それが長くお店を続けていくうえで大事なのではないか。
「甘いんだよ!!」再び常子を怒鳴りつける宗吉でしたが、その言葉を打ち消すように「気に入った!!!」力強くまつが言い切ります。
「あんた、分かってるじゃないか・・・」それまで見たことの無い笑顔で、嬉しそうに続けるまつ。
突然のことに、狐につままれた気分で見つめる常子。
商売で何が大事か分かっている常子が気に入ったまつは、「目先の儲けに捕らわれていたら、いずれ・・足すくわれる」むしろ分かっていないのは宗吉の方だと叱りつけます。
「いやー、いい人・・働き手にもらったもんだ!」そう言って拝むような仕草を見せたまつは、「バカたれ!」と贅肉のついた宗吉の腹をパンッと叩いて行ってしまいました。
店の奥から成り行きを見守っていた隈井も、安堵の表情を浮かべます。
もっとも、いい歳をして母親に叱りつけられた宗吉は、腹の虫がおさまりません。
八つ当たりの餌食になったのは長谷川でした。
「全てはお前のおっちょこちょいが原因だ!明日までに店中の包丁、全部研いどけ!」長谷川の襟首を引っ掴んで怒鳴りつけると、そのまま奥に引っ込んでいく宗吉。
宗吉が居なくなって、照代がようやく口を開きます。
「改めて・・よろしくね、ふふふ・・・」照代の笑顔が怖くて固まる常子たち。
「あ、ひょっとして笑顔が怖いですか?」照代にも自覚はあるのです。
目が笑っていないから怖い、とよく言われるので。
「いえ、そんな・・怖いなんて思ってないです!」慌てて否定し、改めてお願いいたします、そう言って頭を下げる常子たちでした。
常子たちの様子を知り、安心した隈井は滝子の元に戻ってことの顛末を報告します。
「へえー、そんなことを・・」洗濯物を取り込む常子をこっそり見守りながら、「常子がねえ・・・」呟く滝子。
「常子さんはやはり、中々できたお嬢さんです」隈井の言葉に頷きつつ、滝子は以前に常子の口からきいた言葉を思い出していました。
「ちゃんとしたお店なら、口先だけで誤魔化すことはないと思います」
「やっぱり、あの娘はうちに入るべき娘だねえ・・・」そう呟く滝子をじっと見つめる隈井は・・・
きっちり筋を通した常子の対応を絶賛した大女将のまつの言葉に、多くの視聴者が胸のすく思いがしたのではないでしょうか。
宗吉がどう出るのかが気になるところではありますが、照代とはどうやら打ち解けることが出来たようで、森田屋を支える女二人を味方に付けたようです。
これでようやく、森田屋の働き手として認められた、ということになるのでしょうか。
気になるのは、改めて常子への評価を高めた滝子の今後の出方。
青柳家の嫁として常子を迎えるために、色々な手を考えるのかもしれませんが、そうなると君子とさらに軋轢を生じることは避けられないでしょう。
板挟みになる隈井の苦悩は益々深まることになり、難しい選択を迫られる場面が出てくるかもしれません。
4週21話の感想まとめ
一気に株を上げた大女将・まつと、逆にイメージダウンが避けられない大将・宗吉。
宗吉がむくれて常子たちに変な八つ当たりをしないか、やや不安もありますが、まつが目を光らせている限りは大丈夫でしょう。
今回の事件が常子たちにとっては、”雨降って地固まる”という結果になればいいのですが、どうなることでしょうか。
宗吉にも汚名返上の機会が巡って来て、メンツを取り戻さないと尾を引くことになるのでは?とも思うのですが・・・
以上、とと姉ちゃん4週21話のあらすじネタバレと感想でした!