とと姉ちゃん 8週47話のネタバレと感想
NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」8週47話のあらすじネタバレと感想です。
まずは8週46話の振り返りを少し。
タイピストになるべく、就職試験に臨んだ常子でしたが、面接は大失敗に終わり、さらにあれだけ練習してきたにも関わらず、実技試験は今年から中止なったと聞かされ、暗澹たる気持ちに。
涙ながらに鞠子にも謝り、すっかり諦めていた常子でしたが、二週間後に思ってもみなかった採用通知が届き、君子や森田屋の人々ともに大喜び。
そして昭和十二年三月、常子は無事に女学校の卒業を迎え、恩師のチヨからささやかな心掛けが生む、小さな幸せの大切さを教えられ、感銘を受けるのでした。
卒業式のその日、森田屋では常子の卒業と就職、三姉妹の誕生祝の宴の準備が進んでいましたが・・・
とと姉ちゃん 8週47話のあらすじネタバレ
お祝いの宴で・・・
常子の卒業と就職、三姉妹の誕生祝を兼ねた宴が、森田屋で始まろうとしていました。
食卓の上には大小二つの尾頭付きの鯛が並べられ、他にもたくさんの料理が用意されています。
「本当に・・あたし居て平気?」遠慮がちな綾ですが、森田屋では賑やかなのは大歓迎。
常子の友達ってことは森田屋全員の友達、そう言って宗吉が笑っています。
「こんな豚みたいなのとは、友達になりたくないだろうけどね・・・」軽口を叩くまつ。
「あの・・中田綾さんですよね?」常子を挟んで反対側に座っている武蔵が、綾に話しかけます。
「ええ・・もしかして、帝大生の?」綾も武蔵と会うのは初めてです。
武蔵は常子から綾について、色々と噂を聞いていました。
お金持ちのお嬢様で、美人で頭が良くて、でも勝気で負けず嫌いで意地っ張り・・・
綾に睨まれた常子は、慌てて武蔵の発言を軌道修正します。
「・・・それだけじゃないわ、優しくて、困ったときに助けて下さる方だって・・」
何とか笑ってごまかす常子。
「ところで常子さん、ピストルの方はどうなんですか?」突然物騒なことを言い始める隈井。
ピストルじゃなくて、タイピスト・・隣で聞いてきた清が訂正します。
全然違う・・やや呆れる常子でしたが、隈井は横文字の稼業が不安で仕様がない様子です。
「安心してください、腕を磨けば女性でも社会でやっていけるって、証明して見せますから」
自信を持って言い切る常子に、隈井はつい感動して泣きだしてしまいました。
湿っぽい空気が嫌いな宗吉が、「景気づけに何かやれ!」声を上げました。
それに応え、隈井と清が滝子の三味線でかっぽれを踊り始めました。
「よい!よい!」掛け声をかけ、手拍子で盛り上がる常子たち。
武蔵と綾も楽しそうにしている中、今度は宗吉の腹踊りが始まりました。
鞠子と富江が笑い転げていると、次いでまつが南京玉簾を披露、いよいよ座が盛り上がってきました。
「さー、皆さん。いよいよ最後の御馳走がやって来ますよ」照代がそう言うと、君子がお盆に乗せたおはぎを常子の前に運んできました。
初めて顔を合わせた綾と武蔵ですが、ともに常子にとって大切な存在。
しかし、常子は綾の事をかなり色々武蔵に話していたようですね。
逆に、武蔵には綾の事をあまり教えていないのでしょうか?
武蔵に対してはあまり意識していないからこそ、色々話してしまったのかもしれません。
親友の綾とは、もっと大事な話に時間を割いていたのではないでしょうか?
すると、武蔵は所詮その程度の友人、ということになるのでしょうか・・・
感謝を伝える常子
「おはぎだあ・・・」皿に盛られたたくさんのおはぎを見て、美子が思わず声を上げます。
常子と綾の卒業と就職、そして小橋三姉妹の誕生祝いのため、君子が仕事の合間に照代と富江の協力で作ったものです。
「ありがとうございます」常子と鞠子、そして美子の三姉妹がみんなに頭を下げます。
誕生日の近い三姉妹は、まとめて祝うのが恒例。
「では・・おはぎを頂く前に・・この場をお借りして、皆さんにお伝えしたいことがあります」
姿勢を正し話し始めた常子に、一同には少なからぬ戸惑いが。
「まずは、かか」常子が君子の方に向き直ると、君子もやや緊張の面持ち。
今まで育てて下さって、ありがとうございます・・そう言って深々と頭を下げる常子。
急なことに、何だか照れくさそうにしている君子。
これからちゃんと働いて、稼いで、必ずかかに楽をしてもらいます・・その思いをきちん伝えておきたかったのでした。
「・・・ありがとう」君子が潤んだ目で、小さく頷きます
鞠子には学費をちゃんと稼ぐことを約束し、美子には家の中で君子のことを支えるよう、お願いする常子。
立派だわ常子ちゃん・・大したもんだ・・照代もまつも感動しています。
「立派なのも、大したものなのも、森田屋の皆さんの方です」青柳の家を出た頃、森田屋で受け入れてもらったことを振り返る常子。
森田屋の人々の支えがあってこそ、今までやって来ることが出来た・・・
「いつか必ず、恩返しします」常子の言葉に、まつたちは照れくさそうにしています。
「それから、綾さん!星野さん!」困ったときにいつも助けてくれた親友たちに、常子が頭を下げ感謝を伝えます。
「いやいや・・」恐縮した様子の武蔵。
一方、「楽しんだこっちがお礼を言いたいくらいよ!」困っている常子の様子を面白がっていた綾。
「そして・・お祖母様、清さん、隈井さん」常子は青柳の三人に向き直りました。
「女学校に行かせて下さって、ありがとうございました」深く頭を下げます。
学費は必ずお返しします・・きっぱり言い切る常子に、滝子は返して貰うつもりなどなかったのですが、小橋家の家長としての孫娘の決断を尊重することに。
長い間君子と仲違いが続き、三人の孫がずっといないようなものだった・・・
会えることなどないと思っていた滝子は、こうして三姉妹が現れ、皆とてもいい子に育って話が出来ることに、不思議な運命を感じているのでした。
「私はなんて幸運なんだって、つくづく思うよ・・・」しみじみ語る滝子。
「私もお祖母様の孫で、幸せです」常子が笑顔で応じます。
しかし、滝子は常子が中々甘えてくれないことに、少なからず不満を抱いているようです。
「困ったことがあったら・・意地を張らずに、いつでも甘えなさい」三途の川を渡るまで、助けてやるつもりなんだから・・滝子のその言い方に、思わず吹き出す常子でした。
「お母様・・いつも、私達家族を支えて下さって、本当にありがとうございます」改めて頭を下げる君子。
「ありがとうございます」鞠子と美子も頭を下げます。
「ありがとうございます」そして、なぜか隈井も頭を下げます。
何でお前なんだよ・・滝子が突っ込むと皆可笑しそうに笑いだしました。
「あー、皆さんにお礼が言えて・・スッキリしました」目を潤ませて、常子が大きく声を上げました
これで明日からも頑張れそう・・皆で常子に拍手を送るのでした。
常子の芯の強さを支えるのは、まさにここに集った人々である、ということが描かれていたのではないでしょうか?
常子と最も強い絆で結ばれているのはもちろん、君子と鞠子、そして美子の三人。
”とと姉ちゃん”として家族を守る、その決意が君子への感謝の言葉に表されていました。
そして、常子たちの最も苦しい時に、手を差し伸べてくれた森田屋の人々。
今ではすっかり打ち解け、本当の家族のように気の置けない間柄です。
親友の綾と武蔵の二人は、家族には出来ないような相談も出来る、常子を支える大切な柱と言えます。
経済的な援助も含め、常子たちを温かく見守る滝子は、大所高所から道を示してくれる存在ではないでしょうか?
しかし、その滝子もまた、常子たち孫娘の存在が支えになっているようです。
三途の川を渡るまで、助けてやるつもり・・・そう語った滝子の心中には、色々な思いが交錯していたのかもしれません。
これから、常子には試練が待ち受けているようですが、信頼する人々に支えられ、きっと乗り越えて行けるのではないでしょうか?
前途多難!?驚きの採用基準
「今日はありがとう、お母様のおはぎ、とっても美味しかったわ」見送りに出た常子に、綾がお礼を伝えます。
「明日から・・もう会えないのね・・・」涙ぐむ常子。
常子さんとはご縁があるから・・妙なところで出くわすんじゃないかしら・・綾はそう信じているようです。
二人が話し込んでいるところへ、武蔵も玄関から出てきました。
明日学校があるため、武蔵もこれから帰るところです。
そして綾も、常子に別れを告げます。
駅まで送っていく・・常子が申し出ますが、綾は車を待たせてありました。
「常子さん、またね」またね・・常子も綾に声を掛けます。
深く一礼すると、綾は振り向くことなくそのまま行ってしまいました。
「また会えますよ、きっと」特に根拠もない武蔵の言葉ですが、常子もそう信じています。
昭和十二年四月、常子は職業婦人として、初めての朝を迎えました。
「もういいよ、あとは自分でやるから・・」美子は自分の髪をすく常子が、初出勤に遅れないか気遣っています。
妹の身支度を整えてやると、いよいよ常子は会社へ出かけます。
「それではみなさん、行って参ります」澄まして挨拶する常子。
君子たちが見送りますが・・・「とと姉!とと姉!カバン忘れてる!」鞠子が慌てて玄関から飛び出してきました。
悪戯っぽく笑うと、鞠子からカバンを受け取り、常子は走っていってしまいました。
結局いつもの常子だね・・まつの言葉に皆大笑いする中、君子は若干の不安が過るのでした。
そして常子の就職先、鳥巣商事では・・・
「うちは外国とも取引をしていて、とにかく書き起こす書類が多いのさ・・・」面接官を務めた山岸隆一が、仕事の説明をします。
タイピストの業務は常に繁忙、即戦力として期待される常子。
「はい!頑張ります!」常子は気合が入りつい、大きな声になってしまいます。
イラついた様子の山岸。
その場の空気を取り繕う様に、改めて採用のお礼を述べる常子。
「面接の時はダメかと思って落ち込んだんですが・・・」二週間にわたってふさぎ込んでいました。
「・・・まあ・・今年は不作だったからね・・・」不作?一体何のことか・・・山岸の話についていけません。
「いつもはもう少し可愛い女の子が多いんだけどね・・・」その中でも君が”まあまあ”可愛かったから・・・それが採用理由。
実技試験もしないのだから、判断基準がない・・あまりの話に言葉を失う常子。
「ここだよ!早く入って!」話しているうちに、タイプ室に到着していました。
常子がタイプ室に入ると、そこでは先輩タイピストたちがバチバチバチバチ・・チーンと、作業の真っ最中でした。
その場の雰囲気に圧倒される常子。
「みんなー、ちょっといいかな」山岸が一声かけると、一人のタイピストがサッと手を挙げ、それを合図に全員ぴたりと手を止めました。
「この娘今日から入った・・・えーっと・・何だっけ?」山岸は常子の名前など憶えてもいません。
「小橋常子です。よろしくお願いします!」慌てて自己紹介し、頭を下げますが・・常子に冷ややかな視線を送り、全員黙ったままでした。
女学校の卒業と共に、親友の綾とも一旦お別れです。
将来再会し、常子の雑誌作りを手伝うことになるようですが、それまでは互いにそれぞれの道を歩んでいくことに。
現代と違って、女性には何かと制約の多い時代だけに、気楽に会って話すということは難しいのかもしれませんね。
ましてや名家のお嬢様である綾は、すぐに結婚する訳ですから、夫や姑に対する遠慮もあることでしょう。
綾と別れる常子の目が潤んでいたことも、今の時代とは違う背景があってのことだと思います。
さて、これから張り切ってタイピストの仕事を頑張ろう!と思っていた常子でしたが、いきなり男社会の洗礼を浴びることに。
それがこの時代・・と言えばそれまでですが、採用理由が”まあまあ”可愛かったからと聞かされては、さすがの常子も心が折れかかったのではないでしょうか?
さらに、先輩タイピストたちの統制のとれた行動と、冷ややかな視線が、排他的な空気を感じさせました。
まさに最悪な職場環境の中、常子の孤軍奮闘が始まる予感がしますね。
とと姉ちゃん8週47話の感想まとめ
期待に胸を膨らませて初出勤した常子でしたが、面接担当だった男から告げられたのは、衝撃の採用基準。
タイピストの採用基準は”顔”、今年は”不作”だった中で常子は”顔”がマシな方だった・・・
それまで抱いていた期待や自負心が、ガラガラと音を立てて崩れてゆくのが、はっきり顔に表れていましたね。
同僚となるタイピストたちも、一癖も二癖もありそうな雰囲気を漂わせ、常子を品定めするように見据えていました。
常子の行く手には、急速に暗雲が垂れ込めてきたようですが、家族の期待を一身に担う常子は、どう立ち向かうのでしょうか?
以上、とと姉ちゃん8週47話のあらすじネタバレと感想でした!