とと姉ちゃん 15週87話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 87話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」15週87話のあらすじネタバレと感想です。

まずは15週86話の振り返りを少し。

息子と花山が戦友だったという関元は、常子に戦争中の話や息子が戦死したことなど語って聞かせる中で、「八月十五日、全てに気付いた」花山がそう言ったことを教えてくれました。

一方で、売れ残った雑誌を闇市で売る鞠子と美子は、場所代のトラブルからチンピラに絡まれますが、水田の取り成しで何とか事なきを得ます。

常子は、花山の事を相談するため再び五反田に会い、「あの人にこの業界に残ってほしい」という思いを打ち明けられ、花山を編集長に迎えることを諦めたくない・・と思うのでした。

そして再度コーヒー屋を訪れた常子は、関元に事情を聴いたことを話し、”二度とペンを握らない”理由を花山に尋ねます。

対して花山は・・「理由を聞いたら帰ると約束しろ。ならば教えてやる」しつこく食い下がる常子に、ついに観念したようです。

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とと姉ちゃん 15週87話のあらすじネタバレ

人を救う力

”八月十五日、全てに気付いた”花山の言葉を関元から聞いた常子は、「教えてください・・何故ペンを握らないのか」と、しつこく食い下がり、ようやく花山が理由を話してくれることに。

「コーヒーは好きか?」唐突な質問に常子が戸惑っていると、「よく飲むのかと聞いている」花山が再度尋ねてきました。

いや、あまり・・常子が遠慮がちに答えると、「私は母親が好きでね・・それで私も好きになった」カップを用意しながら話を続けます。

「座りなさい」カウンターの上を片付け、花山が促しました。

「うちは貧しい家でね、母親が女手一つで・・私たち兄弟を育ててくれたんだ」ポツリポツリと、生い立ちを語り始める花山。

生きていくのがやっとで、花山の母は毎日とても苦しそうな顔をしていました。

「ただ、私が十歳のある日・・母の顔が突然変わってね」話しながら、カップにコーヒーを注いでいます。

「元始、女性は太陽であった・・真正の人であった」顔を上げ、常子に視線を向ける花山。

平塚らいてう・・常子は思わず顔がほころびます。

花山の母は平塚らいてうの『青鞜』を読み、ようやく明るくなったのでした。

「言葉には・・人を救う不思議な力があるんだと、子供心に感じてね」そう言いながら、花山が常子にコーヒーを差し出します。

「私もそんな風に・・ペンで力のある言葉を生み出し、人を救ったり・・人の役に立つ仕事をしたいと」

そう考え、言葉や絵の仕事に就くようになったのでした。

やがて戦争が始まり、召集された花山でしたが戦地で結核を患い、やむなく帰国することに。

戦うことがお国のため、人々のためになると信じていた花山は、役に立てなかった自分を責めます。

そんな時に、内務省で宣伝の仕事の誘いを受け、「これは運命だと思った」のでした。

「・・・それで、人のお役に立とうと?」恐る恐る尋ねる常子。

「お国が勝てば、全ての国民が幸せになれる」そう考えた花山は、戦地で戦う友のため、そして国のために尽くそうと、「ペン
を取り、言葉を選んだ。ポスターも描いた」

何の疑いもなく一億一心の旗を振り、戦争に勝つことだけを考え、仕事をしてきたのでした。

「だが・・去年の八月十五日・・その時初めて気付いたんだ」

小さい頃から、何よりも正しく優先して守るべき大事な物があると言われていたことが、実は間違っていたのではないか・・・

「そして、それまで・・言葉には人を救う力がある物だと思ってばかりいて・・言葉の力の持つ怖さの方に無自覚のまま、それに関わってきてしまったのではないかとね」

”怖さ”という言い方に、常子は引っ掛かりました。

『青鞜』を読んだ母親の変化を目の当たりしたことで、”言葉には人を救う不思議な力がある”と感じた花山に、常子は強く惹かれたのではないでしょうか?

やはり、自分が作りたい雑誌をより良いものにする為には、花山の力が必要だとの思いを強くしたはずです。

花山の口から平塚らいてうの言葉を聞いたことで、常子の脳裏には惨めな暮しの中で『青鞜』を唯一の心の拠り所にする、親友の綾の姿が浮かんできたのかもしれません。

綾も楽しみにしてくれている雑誌が、このままではダメになってしまうかもしれない・・そんな危機的な状況。

”言葉には人を救う不思議な力がある”という花山の言葉が、常子の胸に突き刺さったのは間違いないと思います。

ですが、花山は”言葉の力の持つ怖さ”に無自覚なまま、戦意高揚の宣伝に関わってきたことを深く後悔していました。

終戦を機に、価値観が大きく変わったのは常子も同じかもしれませんが、責任ある立場にあった花山は、大きな十字架を背負っているようです。

果たして常子は、その十字架を降ろしてあげる手助けが出来るのでしょうか?

言葉の持つ力の怖さ

花山は大きなため息をつくと、「焼夷弾は分かるよな?」常子に尋ねます。

戦時中散々見ましたから・・常子の答えを聞くと、「どんな物だと教わった?」花山が重ねて聞いてきました。

「家々を・・燃やすために作られたから・・落ちてきたら、すぐに消すようにと」常子の答えに、頷く花山。

爆弾は怖いが、焼夷弾は恐るるに足らず・・戦時中にはその言葉が印刷され、回覧板で回され、皆がそれを目にしていました。

「・・・新聞や雑誌の記事にもなった・・だがそれは・・誤った言葉だった」焼夷弾も恐ろしい爆弾に変わりなかったのです。

しかし、真実を伝えれば、誰も火を消そうとせず逃げてしまう・・火災が益々広がることになる。

それを恐れた国は敢えて間違った言葉を教え、それを信じた多くの人々が焼夷弾の火を消そうと、必死で立ち向かったのでした。

「焼夷弾は怖くないと信じ込んだ子供たちが!老人が!女たちが!・・バカ正直に・・バケツで水を運んだ!」

そして・・気が付いた時には逃げ道が無くなり、大勢が犠牲に。

「最初から逃げていれば・・無駄に死なずに済んだのに・・・」花山は必至で涙を堪えています。

「私も、もし戦時中に・・”焼夷弾は怖くないと書け”と言われていたら書いていただろう!」

そうなれば、その言葉を信じた無辜の命を、どれだけ奪っていたか分からない・・その怖さに無自覚だったのでした。

常子は、花山の迫力に気圧され何も言えません。

「言葉の力は恐ろしい・・子供の頃から、人の役に立ちたくて、人を救いたくてペンを握ってきたはずだったのに・・・」

”怖さ”を分からないまま、戦時中に言葉に関わってきてしまったことを、心底後悔しているのでした。

「そして終戦になって・・信じてきたことの全てが間違っていたことに気付かされた時、もうペンは握らないと決めた」

じっと自分の事を見つめる常子に対し、「これが全てだ・・さあもう帰ってくれ」話しが終わったと告げる花山。

黙って花山を見つめていた常子でしたが、「・・・分かりました・・今日は帰ります」ようやく口を開くと、それだけ答えます。

ですが、「”今日は”じゃない、二度と・・来るな」花山が強く拒みました。

それでも常子は、「やっぱり諦められません」尚も食い下がります。

「花山さん・・私は・・どうしても、女の人の役に立つ雑誌が作りたいんです」

たくさんの女性が戦後の日本で、物も無くお金も無く仕事も無い・・そんな先行きが見えない酷い状況の中、必死にもがきながら生きています。

「そんな皆さんの毎日の苦しい暮らしに・・少しでも・・灯りをともせるような雑誌を作りたいんです!」

常子の必死の訴えに、黙ってじっと聞き入る花山。

「コーヒーありがとうございました・・また来ます」そう言って出て行く常子の背中に向かって、「来んでいい!」怒鳴りつける花山でしたが・・・

”言葉の力の持つ怖さ”に無自覚なまま、一歩間違えれば自分が多くの無辜の命を奪っていたかもしれない・・・

その恐ろしさから二度とペンを握らないと決めた花山に、圧倒される常子でしたが、それでも常子にも譲ることの出来ない信念があります。

「どうしても女の人の役に立つ雑誌が作りたい」その強い気持ちは、果たして花山に届くのでしょうか?

終戦を境に価値観がひっくり返り、自分の信じてきたこと全てが間違いだった・・と、立ち直れない程のショックを受けた花山。

ですが、「人の役に立ちたくて、人を救いたくてペンを握ってきた」との思いは、決して間違いではなかったはずです。

常子だけでなく、才能を惜しむ五反田や妻の三枝子も、花山が再びペンを握る日を待ち望んでいることを、本人は自覚しているのでしょうか?

言葉の力の持つ怖さ、そしてその影響力の大きさをよく知る花山だからこそ、これからの時代に出来ることがあるはずですが・・・

あくまでも頑なに常子を拒む花山に、一体どうすれば理解してもらえるのか?猪突猛進を繰り返すばかりでは限界かもしれません。

小橋家を訪ねる花山

店の中から常子を見送った花山は、疲れたようにカウンターに手をつくと、やがてカップを片付け始めました。

ふと床を見ると、見慣れぬがま口が落ちています。

恐らく常子の物だろうと思った花山は、出て行ったばかりの常子を追って店の外に出ますが、既にその姿はありませんでした。

大きくため息をついた花山ががま口を開いてみると、そこに住所が書かれています。

一方で、君子は近所の工藤せつに愚痴をこぼしていました。

「雨漏りが?」ちょっと驚いたような声を上げる工藤。

「ええ・・凄いんです・・・」常子には自分が何とかすると言ったものの、弱り果てていました。

「だったらちょうどいいわ・・今うち大工さんが来てるの・・・うちのが終わったら君子さんとこ寄るよう言っとくわ」

ありがたい話ですが、君子は大工に支払うお金のことが気になります。

君子が返事に困っていると、「お代なら大丈夫よ・・うちの親戚筋だから気にしないで」工藤が事情を察してくれました。

今の世の中、持ちつ持たれつよ・・そう言って気遣ってくれる工藤に、君子は素直に甘えることに。

工藤を見送り、君子が玄関を開けて家の中に入っていくと、入れ替わるように小橋家の前に花山が現れました。

がま口に書いてあった住所を頼りに、訪ねてきたようです。

「ごめんくださーい!」玄関先に立ち、声を掛ける花山。

来客に気付いた君子が出てくると、「あの・・こちらは小橋さんのお宅ですか?」そう尋ねます。

すると君子が、「あら・・ずい分お早いんですね!」待っていた、と言わんばかりの態度。

キョトンとしている花山に、「お待ちしておりました・・よろしくお願いします」と、丁寧に頭を下げるのでした。

「待っていた・・私をですか?」花山には意味が分かりません。

不可解に思う花山でしたが、「ささ・・どうぞ、こちらへ・・・」君子に案内されるまま、家の中へと上がります。

「これなんです」茶の間に入った君子が話しかけますが、花山には何のことかさっぱり。

「天井です!」君子に言われ、花山が天井を見上げると、いくつもの酷い雨漏りの跡が。

「ずい分ガタが来ているようだが・・・」依然として話の見えない花山は、困惑するばかりです。

しかし、そんなことにはお構いなしの君子は、「さすが・・分かるんですね!」すっかり大工と思い込んでいます。

雨漏り後は見れば分かること、家のあちこちが痛んでいることも一目瞭然。

「そうなんですよ・・女しかいないもので、どうしても手入れが行き届かなくて・・・」

弱り果てた様子で事情を説明する君子に、花山はどう返事をしていいのか分かりません。

そうこうするうち、夕飯の支度があることを思い出した君子は、後の事を花山に任せて茶の間から出て行こうとしますが・・・

「いや、ちょっと待って下さい・・・お願いとは一体・・・」状況が全く呑み込めない花山。

君子に問い質そうとしたところ、今度は美子が帰ってきました。

「ただ今帰りましたー!」元気な声で呼びかけながら、茶の間に入ってきます。

どうやら、雨漏りの修理の手伝いのため、雑誌の販売を鞠子に任せて戻って来たようです。

「あら、いいのに・・・」と答える君子に、「だって・・雨漏りの修理は?」一体どうするのか・・気になる美子。

「それがね・・大工さんに来て頂けたの!」実に嬉しそうに花山を見つめます。

二人に背を向けたまま会話を聞いていた花山でしたが、君子が言っている大工がどうやら自分らしいことに気付き、驚いて振り返りました。

「そうなんですか・・よろしくお願いします」何も知らない美子は、手伝いを申し出ますが・・・

「そうじゃない!あの・・何か勘違いをなさっているようですが、私は雨漏りの修理になど・・・」

そこまで言いかけて、天井を見上げた花山は、几帳面な性格が災いし我慢ならなくなったようです。

「こんなにしやがって・・・」苛立ちが頂点に達した花山は、突然「あああ!!!」と大声を上げ、頭を掻き毟っていましたが、辛うじて落ち着きを取り戻します。

恐る恐る話しかける美子に、「道具はどこだね」怒りを押し殺しつつ尋ねる花山。

「金づちやらの大工道具だよ・・・」何故道具を持っていないのか・・不思議に思う美子でしたが、「いいから持ってきなさい!」花山の迫力に押され、道具を取りに走ります。

呆気にとられる君子に、「このちゃぶ台どかします」花山はそう言って手伝うよう促しました。

「せーの!はい!・・せーの!はい!」花山の合図と共にちゃぶ台を真っ直ぐ持ち上げ、垂直に立てて茶の間の外へ。

そんな事になっているとは全く知らない常子は、まっすぐ家に向かって歩いていました。

常子と花山の厳しいやり取りが続いた直後だけに、君子の能天気さを見て何ともほっこりさせられます。

これまで常子は、自己中心的な花山に散々振り回されてきましたが、その花山もどこまでもマイペースな君子の前に形無し。

ひょっとすると、花山を説得するカギを握るのは君子なのかもしれません。

自分の思いが強すぎて前のめりになり過ぎている常子より、人生経験豊富な君子がそれとなく話を聞くことで、花山の気持ちにも何か変化があるかもしれません。

自分が信じてきたことが全て間違いだった・・と苦悩する花山と、あくまで猪突猛進して自分の雑誌作りのため、花山を編集長に迎えたい常子の間には、大きな溝が出来たように見えます。

その溝を埋めるためには、誰か仲立ちをする人物が必要なのではないでしょうか?

常子に花山から助言を貰うよう促した五反田か、もしくは妻の三枝子がその役割を果たすのかもしれませんが、君子ならば常子の思いを十分に伝えることが出来るはずです。

「やってみたいなら、やりなさい!」そう言って常子の背中を押した君子だけに、何か手伝うことが出来ないか・・機会を窺っているのではないでしょうか?

とと姉ちゃん15週87話の感想まとめ

毎日苦しい顔をしていた花山の母を救ったのが『青鞜』であったと知り、常子は何を感じたのでしょうか?

鞠子に文学を学ぶことを決意させ、綾にとっては惨めな暮らしの中で唯一の心の拠り所となり、勿論常子自身にも大きな影響を与えた『青鞜』。

平塚らいてうの言葉にこれほど多くの女性が励まされている、という事を改めて知った常子は、是非花山を編集長に迎え、女性のための雑誌を作りたいと思ったはずです。

しかし、言葉の持つ力の恐ろしさに無自覚なまま、ペンを握っていた自分を許せない花山は、頑なに常子を拒むのでした。

果たして常子は、花山を説得することが出来るのか・・何も知らず、能天気に雨漏りの修理を依頼した君子ですが、花山を怒らせるだけで終わってしまうのでしょうか?

以上、とと姉ちゃん15週87話のあらすじネタバレと感想でした!

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