とと姉ちゃん 19週114話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 114話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」19週114話のあらすじネタバレと感想です。

まずは19週113話の振り返りを少し。

鞠子の結婚式を翌日にに控え、張り切りすぎてついおかずを作りすぎた君子でしたが、「私にとって、かかの料理は何よりの御馳走です」と、鞠子は嬉しそう。

家族四人最後となる夕食はあっという間に過ぎ、鞠子は改めて三人それぞれにこれまでの感謝の気持ちを伝えるのでした。

いつも家族を陰ながら支える君子に憬れていたこと、いつも明るく励まし背中を押してくれた常子に助けられたこと。

そして、いつも自分の気持ちがはっきりしている美子の事が羨ましかったこと等を打ち明け、最後に竹蔵にも結婚を報告するのでした。

翌日、花嫁衣装に身を包んだ鞠子は近所の知り合いに見送られ、披露宴会場では宗吉の取り留めのない挨拶も終わり、いよいよ披露宴が始まります。

⇒19週113話のあらすじを詳しく読む方はこちら

とと姉ちゃん 19週114話のあらすじネタバレ

宴もたけなわ・・・

「正平君、鞠子さん、おめでとう・・乾杯!」宗吉の挨拶も無事終了し、いよいよ披露宴が始まりました。

ところが、しばらくすると宗吉が心配そうに常子に駆け寄り声を掛けます。

「常子・・いいか・・今日は頼んだぞ・・・」宗吉は、ずっと父親代わりとして鞠子のことを見守って来た常子に、挨拶を頼んでいたのでした。

「任せてください・・一夜漬けですけど、ちゃんと暗記してきましたから!」常子は、原稿を読みながらでは自分の言葉で話してる気がしない、というのです。

それでこそ常子だ・・感心する宗吉ですが、一方の常子は緊張のためか、幾分声が震えていました。

「お父様も、いかがですか?」國彦に酒を勧める君子。

しかし、國彦は既に酔っぱらっていい気分・・といった様子で、君子も無理強いはしません。

その邦彦ですが・・おめでたい席にも関わらず、何やら申し訳なさそうにしています。

「水田家・・見て貰ったら分かると思うけんど・・ずら~っと、猿顔じゃんね・・・」

二人に子供が出来たらいつか猿顔に・・冗談なのかそれとも本気なのか、どちらともつかない國彦の言葉に、面食らう君子たち。

「お父さん・・お困りじゃんけ!」ひとりで笑い転げるむめ。

「父さん!恥ずかしいから、やめとけよ!」水田の兄・正一が君子に謝りますが、本当に明るい水田家の一同を見て、君子はむしろ安心した様子。

「・・・鞠子を、水田家の一員に加えて頂けて・・本当に、ありがとうございます」心からそう思うのでした。

その頃水田は、「何だか・・夢みたいです・・こんな大勢の方に、祝ってもらえるなんて・・・」と、感慨に浸っていました。

対して鞠子は、「・・・今日の正平さん、式の時も今も、とても堂々として頼もしいです」水田が緊張しないか心配していた分、安心したようです。

しかし、「よかった・・そう見えたのなら、幸いです」と意外なことを言い出す水田。

「実は・・ずっと変な汗をかいてます・・手なんか、ほら・・・」そう言って、汗でぬれた手のひらを鞠子に見せます。

可笑しそうに笑った鞠子は、水田の手のひらと額の汗を拭ってあげるのでした。

一方常子は・・最後の挨拶に備え、自分の記憶に間違いがないか、原稿を読み返していました。

その時、「え~、宴もたけなわではございますが・・・」宗吉が声を上げ、皆の視線が集まります。

「このあたりで、新郎新婦の上司に当たります・・あなたの暮し出版・編集長、花山伊佐次様より、お祝いのお言葉を賜りたく思います」

宗吉に促され、花山がおもむろに立ち上がりました。

いよいよ始まった鞠子と水田の披露宴、実は挨拶をすることになっていた常子は、緊張で声が震え一体どうなることか・・・

一方、水田の父・國彦は一族の”猿顔”について自嘲気味に語り、君子たちを困惑させる場面も。

そして主役である水田は、表面上の落ち着きとは裏腹に、実は緊張で変な汗が止まらないという状況。

若干の問題を孕みつつ、一応順調に盛り上がっているように見える披露宴ですが、実は薄氷の上に立っているようなものなのかもしれません。

実は緊張でガチガチになっている息子をよそに、バカ話で勝手に盛り上がっている國彦・むめの二人ですが、親族一同からも呆れられ今後の事が若干心配になります。

今は水田の事をしっかり支えている鞠子ですが、新婚の間だけなのでは・・という気も。

何時までも甘えていると、そのうち鞠子のキツイ雷が落ちるかもしれません。

それはさて置き、一番心配なのはやはり、大役を仰せつかっている常子の緊張ぶりですが・・・

焦る常子

一同の拍手がやむと、花山は二人に向けて話を始めました。

「この度は、水田君・・鞠子さん・・ご結婚おめでとうございます」花山に声を掛けられ、二人が小さくお辞儀をします。

「えー・・取り分け、話すこともありませんが、でも、まあ・・折角なので少しだけ」と前置きをしたうえで、話始める花山。

「ひとつの内閣を変えるよりも、ひとつの家の味噌汁の作り方を変えることの方がよっぽど難しい!」

家族は社会の縮図・・言うなれば家族は国であり、環境も異なれば文化も違う。

「つまり、結婚は・・二つの国を、一つにするようなものです・・それをまとめるには、毎日の食事・・味噌汁が、大きな役割を担っています」

堂々と話を続ける花山ですが、それを聞いた常子の表情に、なぜか困惑の色が浮かんできました。

「きっと鞠子さんの暮しは、正平君が好む味噌汁の味を知ることから始まるでしょう・・・」

そのためには水田家にどんな習慣があり、何を大事にしてきたのか、それを理解し寄り添うことが大切。

花山の話に、鞠子が真剣な表情で聞き入っています。

「そしてそれは正平君も同じこと・・互いに育ってきた環境を尊重し、理解し合わなければ、二人にとって美味しい味噌汁を完成させることは出来ません」

尚も挨拶を続ける花山を、呆然と見つめる常子。

「二人の旅路は始まったばかりですが、これから長~い時間をかけて、最高の味噌汁を作り出してくれるものと信じております!」

力強く断言した花山は、鞠子と水田に目を向け、さらに言葉を続けます。

「それが完成するときには・・思いやりに満ちた、幸せな家庭が出来上がっていることでしょう」

最後に、「おめでとう・・お幸せに」そう挨拶を締めくくると、一同から大きな拍手が巻き起こりました。

「素敵なお話だったわね・・・」花山の挨拶を聞いて、感動した様子の君子ですが、ふと常子を見ると・・何やら様子が・・・

「言われました・・私が言おうとしてた言葉・・・」茫然自失の常子が、ポツリと呟きました。

それを聞き、「え!?」と思わず聞き返す君子と美子。

常子もまた、味噌汁に絡めて二人の人生を語ろうと思っていたところ、花山に先に言われてしまったのでした。

「似てる・・ほぼほぼ同じ・・・」震える手で原稿を目の前にかざし、改めて読み返してみても、絶望感に追い打ちを掛けるのみ。

三人揃ってオロオロしていると、「では・・続きまして、小橋家を代表して、新婦の姉・・小橋常子よりご挨拶させて頂きます」宗吉が順番を告げました。

「え?・・え!・・え!?・・同じこと話さない方がいいですよね?」狼狽する常子。

「・・・思ったことを、そのまま伝えればいいの!」どうにか落ち着かせようとする美子。

「そんな事・・急に言われても・・・」思わず泣き出しそうになる常子ですが、何も知らない宗吉に促され、仕方なく前に進みます。

途中で目が合った花山を忌々しそうに睨みつつ・・・

よりにもよってこんな時に、ピッタリと考えが一致してしまった常子と花山。

事前に話すことは分かっているのだから、内容が被らないよう調整しておけばいいのに・・と思わないでもありませんが。

鞠子と水田も同じ職場にいるだけに、話し辛かったのかもしれません。

その辺りは宗吉の差配の問題か?という気もしますが、媒酌人というのはそこまでの立場でも無そうなので、一体誰が全体を取り仕切っているのか、ちょっと疑問です。

いずれにしても、自分が話す直前に先に同じことを言われてしまうという、いかにもありがちなトラブルに見舞われた常子。

君子と美子と一緒になって取り乱す様子が、不謹慎ながら何とも言えない笑いを誘います。

事実上ぶっつけ本番で挨拶することになり、さぞかし花山を恨めしく思った事でしょう。

別に花山は何も悪くないのですが、いかにも忌々しそうに花山を睨み付ける常子の表情が、ちょっと理不尽に感じられます。

こんなことで恨みを買う花山も、いい迷惑かも知れません。

「私の大事な妹を、幸せにしてやってください」

「ええ・・ご紹介に預かりました・・鞠子の姉の、小橋常子と申します」一礼して話し始めた常子ですが、目は泳ぎ声は震え、不安な気持ちでいっぱいです。

「ええ・・小橋常子と申します」緊張のあまり同じことを繰り返す常子に、「さっきも聞いたぞー」とヤジが飛びました。

心配そうに見守る君子と美子、鞠子と水田もハラハラしながら見守っています。

一同から失笑が漏れる中、思わず自己嫌悪に陥る常子。

「ごめんなさい私・・いつもそうなんです・・どこか間が悪いというか・・失敗も多くて・・でも、そんな時・・いつも私を助けてくれたのが、鞠子でした」

常子はそう言うと、鞠子との思い出をひとつずつ語り始めました。

「小さい頃、雨の日に転んで・・泥だらけで部屋に入れなかった時、手拭を持ってきてくれたり・・女学校時代に、ひと学年上の私の教室に忘れ物を届けに来てくれるのは、ほとんど毎日の事でしたし・・・」

当時を思い出し、思わず一人で苦笑する常子。

「練り歯磨を作ろうとした時に・・メモにあった、文字の見落としに気付いてくれたのも鞠子でした」

しどろもどろになりながらも一生懸命話す常子を、鞠子が温かく見守ります。

「つまり・・私の隣にはいつも鞠子が居たんです」常子は、話しているうちに少しずつ緊張が解けてきたようです。

どこか抜けていたり、時にやり過ぎることもある常子を、助けてくれていた鞠子。

冷静で頭が良く、しっかり者の鞠子が必ず隣に居てくれたからこそ、常子はここまで来ることが出来たのです。

「私は・・父代わりとして、ずっと家族を支えてきたつもりでいましたが・・本当はそうじゃありません」

いつも支えて貰っていたのは自分の方だと、鞠子が嫁ぐことになり、初めて気付くことが出来たのでした。

常子は、涙がこぼれそうになるのを必死で堪えながら、鞠子と水田の方に向き直りました。

「水田さん・・きっと水田さんは、これから誰よりも幸せになることでしょう・・

常子の話を聞きながら、我慢できず涙が零れ落ちる鞠子。

「鞠子をお嫁さんに貰って良かったなあと・・心から思えることが、数え切れないほどあるはずです・・親馬鹿だと・・笑って頂いても結構です」

しかし、水田は真剣な表情のまま、常子の話に聴き入っています。

「でもうちの鞠子は・・それほど素敵な女性です・・だからお願いです・・鞠子を、私の大事な妹を、幸せにしてやってください・・お願いします」

常子はそう言って、水田に向かって深々と頭を下げるのでした。

黙って聞いていた水田でしたが、やがておもむろに立ち上がり、常子に向かって決意を告げます。

「常子さん・・お約束します・・僕は鞠子さんを、一生かけて・・幸せにします」

水田の決意を確認した常子は、最後に堪えていた涙をはらりと零し、「ありがとうございます」満面の笑みで再び頭を下げました。

パチパチパチ・・と花山が手を叩き始めると、徐々に一同にも拍手が広がっていきます。

君子や美子の目にも涙が溢れ、宗吉や照代も感無量といった様子、そして水田家の一同も温かな拍手を送っています。

そして・・立ち上がった鞠子がゆっくりと常子に近づき、しっかり抱きしめると、「ありがとう」そっと呟くのでした。

その夜、常子は目標を書いた三枚の短冊を見つめていました。

その中の”鞠子 美子を嫁に出す”と書かれた一枚を手に取り、嬉しそうに笑みを浮かべています。

―――この日、鞠子は小橋家から嫁いで行きました

事前に用意していた原稿が使えなくなり、期せずしてぶっつけ本番で挨拶に臨んだ常子でしたが、結果的に大事なことに気付けた・・という事ではないでしょうか?

ひとつひとつ、子どもの頃の思い出を振り返るうち、自分がどれほど鞠子に助けてもらっていたか、改めて確かめることになった常子。

怪我の功名かもしれませんが、この機会を作ってくれた宗吉や、先に味噌汁に絡めて二人の人生を語った花山に、感謝しなくてはなりません。

話しているうちに徐々に感情が昂り、必死に涙を堪えながら水田に鞠子の事を託した訳ですが、用意した原稿を暗記して喋っていただけでは、こうはならなかったはず。

しどろもどろになりながらの挨拶でしたが、ぶっつけ本番で臨んだことで、逆に猪突猛進の常子らしさが表れたのではないでしょうか。

亡き父・竹蔵に代わって家族を守る・・と心に決めた常子が掲げた三つの目標のうち、”鞠子 美子を嫁に出す”の半分がようやく実現できたことに。

まだ三つの目標のうちの半分にすぎませんが、常子の表情は達成感に満ちているように感じられました。

とと姉ちゃん19週114話の感想まとめ

小橋家の家長として、”鞠子を嫁に出す”・・という大きな仕事を終えた常子の胸中には、きっと様々な思いが去来していることでしょう。

”家族を守る”ためにこれまで奮戦してきた常子ですが、それは結局、君子や妹たちの幸せを実現するための”手段”に過ぎなかったのかもしれません。

鞠子が水田のもとに嫁いで行き、ようやく”目標”をひとつ達成できた・・そんな充実感に包まれているように見えました。

そして次週からは、あなたの暮し出版がさらに大きく飛躍するため、巷に出回る粗悪品に”商品試験”で立ち向かうことになるのですが・・・

さらに、十五年前に別れた星野との再会もあり、益々目が離せない展開になりそうな予感がしますね。

以上、とと姉ちゃん19週114話のあらすじネタバレと感想でした!

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