とと姉ちゃん 9週51話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 51話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」9週51話のあらすじネタバレと感想です。

まずは9週50話の振り返りを少し。

男性社員の呼びかけに応じて、大量の資料整理に志願した常子ですが、作業は一向に終わる気配が見えず、結局家に持ち帰ることに。

君子の握ってくれたおにぎりを頬張りながら、徹夜で資料整理を終え、後はタイプライターで清書するだけです。

しかし、個人的に依頼された作業は仕事と言えない、と早乙女からはタイプライターの使用を禁じられてしまいます。

何とか手書きで書類の清書を終え、締切ギリギリに男性社員の元へ書類を持って行った常子でしたが・・その反応は冷たいものでした。

”信頼しているからではなく、雑用係だと思っているから”仕事を押し付けられた・・早乙女の言葉が胸に突き刺さります。

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とと姉ちゃん 9週51話のあらすじネタバレ

家族が寄せる信頼に、常子は・・・

徹夜で整理を終え、手書きで書類を清書し終えた常子に対し、「仕事の邪魔だ!」書類だけ受け取ると、邪険に追い払う男性社員。

失意のまま家路をとぼとぼ歩く常子に、何やら上機嫌な様子の清が話しかけてきました。

軽く挨拶を交わすと、「いやあ・・・」清がため息をつくと、いつもの自慢が始まる・・咄嗟に身構える常子。

ところが、「じゃあ、急ぐんでまたね!」そう言ってさっさと立ち去って行くのでした。

森田屋の前ではいつものように宗吉と隈井が将棋を指しています。

「あ!お帰りなさいまし!」戻ってきた常子に隈井が気付きました。

「あの、今清さんにお会いしたんですが・・どうかされたんですかね?」”いつもの自慢”が無かったことが腑に落ちない常子。

隈井によると、今の清は仕事が乗りに乗っている、ということのようです。

ついこの間も大口の注文を二件取ってきた清に、滝子も全幅の信頼を寄せているとのこと。

「そうなると、わざわざ自分の小さな自慢する必要がなくなる・・って寸法です」愉快そうに語る隈井。

”全幅の信頼”・・・その言葉が常子にとっては、重くのしかかります。

「それより、どうだったんだ?」宗吉は、家に持ち帰って徹夜までした、常子の仕事がどうなったのか気になっています。

「ええ・・まあ・・」曖昧な返事で誤魔化す常子。

良かったじゃねえか・・事情を知らない宗吉は嬉しそうに言うと、店の中に向かって常子の帰宅を告げました。

君子たちや森田屋の人々が、店の奥から次々に駆け寄ってきました。

「・・どうだったんだい?」一同を代表してまつが尋ねます。

答えるのを躊躇する常子ですが、そんな様子にはお構いなしに、「心配いらなかった見てえだぜ」代わりに宗吉が答えました。

「じゃあ、間に合ったの?」改めて尋ねる鞠子に、うん・・何とか・・曖昧な返事を返す常子。

その答えを聞き、全員がホッと安堵の表情を浮かべます。

あれだけ頑張ったのだから、評判もうなぎ上りに違いない・・周囲の期待が常子に重くのしかかります。

「そりゃあ、もう!」とても本当のことなど言えない常子は、無理に明るく振る舞うしかありません。

「もう、褒められ過ぎて疲れちゃった!」わざとらしくおどけると、ちょっと休ませてもらいます・・そう言って二階へ上がります。

膝を抱え、座り込んだ常子の表情は暗く沈んでいました。

何とも言えない切ない展開・・徹夜までして必死に仕上げた仕事が、単なる”雑用”として扱われ、悔しさや情けなさに溢れている常子。

しかし、家族の前で落ち込むわけにはいかず、そして君子たちや森田屋の人々は常子を信頼しているが故に、会社で邪険に扱われていることなど想像もつかないという歯痒さ。

家に戻っても、癒されるどころか・・このままでは家族の信頼が、逆に常子を追い詰めてしまいかねません。

乗りに乗っている清を見て、常子はどう思ったのでしょうか?

滝子の考えに従い、清と結婚して青柳に入った方が良かった・・そんな弱気なことを考えたりしたのでしょうか?

このままでは常子の心が壊れてしまいかねない状況ですが・・・

再び”雑用”を押し付けられる常子

「・・・丁寧なお仕事ありがとう」常子が持ってきた原稿に目を通す諸橋道子。

一応、仕事は認めてくれましたが・・「これっぽちの原稿整理でも時間かけないと出来ないのね・・」嫌味を言うのを忘れません。

次の仕事がないか尋ねる常子ですが、「もう結構よ!」さっさと会話を打ち切ると、いいから休んでらして・・棘のある言い方で、常子を下がらせます。

羨ましいわご休息が頂けて・・猫の手も借りたいほど忙しいのに・・猫の方が役に立つんじゃない・・飛び交う女たちの嫌味。

「水谷さん!」無駄口を止めない者たちに注意する早乙女、隣の席の常子を心配そうに見つめる多田かをる。

とその時、タイプ室のドアがガチャっと開き、一人の男性社員が入ってきました。

「おい!君!」常子を指さし、つかつかと歩み寄ってきます。

先日、別の男性社員から頼まれ、手形の発行記録をまとめた常子に、自分も仕事を頼みたい・・そう言ってきたのです。

睨みつける女たち、早乙女は一人背を向け原稿をチェックしています。

「それは・・ちょっと・・あの・・・」さすがに躊躇する常子。

「どうしてだあ・・あいつの資料は作れて俺のは出来ない道理はないだろう!」無理矢理押し付けようとする男性社員。

悩む常子でしたが、頼む!時間がないんだ・・そう言って頭を下げる男性社員を前に、「やります!」再び”雑用”を引き受けてしまいました。

信じらんない・・常子が出て行ったタイプ室では、女たちがざわついています。

その様子を黙って見ていた早乙女は・・・

「明日、2時からの会議で使う資料の整理をする」机の上に、大量の資料をドサッと置いた男性社員が、早口で説明を始めました。

ここ10年の世界主要国為替相場表、輸出品の輸送経路の調査書類、文具類の貿易情報などをまとめるよう指示します

その頃、早乙女は総務部へ抗議に来ていました。

「止めさせていただけませんか」強い口調で上司の山岸に迫ります。

常子のためにタイピスト全員が迷惑を被っている・・早乙女の抗議を耳かきをしながら聞く山岸。

秩序を乱されるだけでなく、今まで自分たちが守ってきた”誇り”も台無し。

「”誇り”って・・大袈裟な」鼻で笑う山岸をみて、悔しさに唇をかむ早乙女。

「このままでは、今まで通り仕事をすることもままなりません!」さらに強い口調で抗議します。

タイピストたちの作業効率も下がり、総務部の評価も下がり、ひいては山岸課長の評価も下がる。

「それだけではありません!」うんざりした様子で抗議を聞いている山岸に、早乙女はさらに畳み掛けます。

「正式な手続きを経ず、個人的に業務を依頼するようなことが横行すれば・・」尚も抗議を続ける早乙女ですが、山岸は事態の解決を丸投げして、総務部長の佃博文にゴマすりを始めるのでした。

山岸の馬鹿にした態度を見て、さらに不満を募らせる早乙女は・・・

その頃、常子は頼まれた資料の整理に追われていました。

その様子を給仕の坂田徳之介が見守っています。

常子が、さらに苦しい立場に追い込まれつつあることなど、何も知らない武蔵は常子のハンケチを眺め、一人でニヤニヤしていました。

寝転がってハンケチを眺めていると、「星野さ~ん、故郷から赤カブ届いたわよ~」下宿のおばさんが部屋に入ってきました。

慌ててハンケチを胸ポケットに突っ込む武蔵。

「あら~お洒落して・・どこかへお出掛け?」おばさんがからかいますが・・武蔵は慌てて首を振ります。

その夜、常子は再び書類を持ち帰り、手書きで清書することにしました。

「とと姉・・手伝おうか?」見かねた鞠子が声を掛け、君子も手伝いを申し出ますが・・・「大丈夫です!」無理して明るく振る舞う常子。

「よし・・・」小さな声で気合を入れ、作業に取り掛かる常子を、心配そうな顔で君子が見つめます。

常子は何故、再び”雑用”を引き受けたのでしょうか?

結果は見えていると思うのですが・・・

早乙女たちに対する反発が全くなかったわけはないでしょうが、やはり、理由はどうあれ自分を頼ってきた人間を見捨てておけない、ということが大きいのではないでしょうか?

或いは、頑張って努力し続ければ、やがて(早乙女を含め)周りも認めてくれる・・そんな思いもどこかにあったのかもしれません。

”組織の論理”や早乙女の考えと、常子がこれまで通してきた”筋”は全く相いれないものなのでしょうか?

どこかに接点を見出さなければ、常子は益々苦しい立場に追い込まれてしまいますが・・・

頑として自分の信念を貫き通そうとする早乙女と、折り合いをつけるというのは生半可なことではありません。

課長の山岸を始め、男性社員たちから常々軽く扱われている早乙女にとって、常子が秩序を乱すことで生じる不協和音は、自分の足元を脅かしかねないものと映るのかもしれません。

やはり、常子と早乙女が折り合うのは難しそうですね。

早乙女の誇り

翌日、ようやく完成した書類を持って営業部へとやって来た常子。

ドアの前で自分の勇気付けるように無理に笑うと、部屋の中へと入っていきます。

「出来ました!」仕事を頼んだ男性社員に、清書した書類を差し出しました。

ああ・・振り向きもせず、生返事で済ます男性社員。

「為替相場の書類は取引の多い順に並べてあります・・・」整理した書類の説明を始める常子でしたが・・・

「ああ!もういいから!置いといてくれたまえ・・」煩わしそうに追い払われただけでした。

常子は悲しそうな表情で書類を机の上に置くと、「失礼しました」と一礼してその場を後にしました。

その様子を、給仕の坂田が寂しそうに見送ります。

「よろしいですね・・」常子がタイプ室に戻ってくると、早乙女が皆に何事が告げているところでした。

「小橋さん、丁度よかったわ」早乙女が常子に気付き、呼び止めます。

今日付けで発表されたタイピストの新しい規律・・そう言って一枚の紙を示しました。

そこにはタイプ室における二件の禁止事項が書かれていました。

一.手書きによる資料の作成

一.他部署からの業務依頼を個人的に受けること

そして最後に、課長の山岸の印が押されています。

「・・・あなたの行為は我々にとって大迷惑であり、何の利益も生み出さないの」道子の言葉がさらに追い打ちを掛けます。

総務課長が正式に認めた以上、文句は言えない・・勝ち誇った表情の先輩タイピストたち。

「今後、二度と勝手な真似はなさらないで」早乙女の言葉に、おとなしく頷くしかありませんでした。

立ち尽くす常子をよそに、早乙女たちは仕事に戻ります。

かをるだけが、何か言いたげに常子を見つめていましたが・・・

とその時、突然男性社員が怒鳴り込んできました。

「おい君!全然違うじゃないか!」怒りの矛先を向けられているのは、なんと早乙女です。

原稿通り打ち込むよう頼んだにも関わらず、「原稿通りじゃないじゃないか!!」と怒鳴り散らしています。

「お言葉ですが、文法が出鱈目な文章をそのままタイプした方が宜しかったですか?」立ち上がり、毅然と反論する早乙女。

文法が出鱈目なだけでなく、内容にも整合性がない。

そのまま打ち込んでも、顧客には伝わらない・・だから修正して打ち込んだ。

「それがいけなかったですか?でしたら、最初から正しい原稿で依頼してください」容赦なく間違いを指摘する早乙女。

「おい!誰に口きいてんだ!」苛立ちを露わにする男性社員。

「それから、我々も名字で呼んでいただけますか。”おい”や”君”と言うのは名前ではありません」

男性社員は名字で呼ばれるのに、女性社員は”おい”や”君”と呼ばれるのはおかしい。

一歩も引かず反論を続ける早乙女を、常子がじっと見つめています。

もういい!君には頼まん!捨て台詞を残し、男性社員はタイプ室を出て行きました。

それを見送り腰を下ろした早乙女が、チラッとだけ常子の方を見ました。

会社から帰ってきた常子でしたが、森田屋の手前まで来て不意に立ち止まり、引き返していきました。

向かった先は青柳商店でした。

そこではいつもと変わらず、滝子が職人たちに指図を出しながら、忙しく働いています。

「・・・常子!」滝子がようやく気付きました。

「あの・・相談に乗って頂けませんか?」常子の言葉に、戸惑いつつ頷く滝子ですが・・・

対応を丸投げしてきた山岸の言葉を利用して、常子を狙い撃ちにした規則を新たに作らせるという、かなり強引な手に打って出た早乙女。

常子にしてみれば、今まで自分がやってきたことに対し、とどめを刺されるに等しいこと。

ですが、早乙女はここまでやる必要があったのでしょうか?

タイプ室に怒鳴り込んできた男性社員に対する早乙女の態度を見る限り、全ての女性社員の代弁者のような振る舞いです。

最初にボタンを掛け違えることが無ければ、常子は早乙女といい関係を築けたのかもしれません。

悪いのは常子の方なのでしょうか?

早乙女がこれまで守ってきたやり方を理解せぬまま、一人で突っ走ってしまったことには、やはり問題がなかったとは言えません。

常子らしい一生懸命さ・・と擁護するのは簡単ですが、それぞれに立場や考え方の違いがあることに気付けなかったという点では、常子の失敗だったのでしょう。

そんな常子が最後に頼るのは、海千山千の滝子しかありませんが・・・

とと姉ちゃん9週51話の感想まとめ

渡された書類をただ機械的にタイプするだけでなく、自ら考え正しい文章に仕上げる・・男性社員の下請けではないという誇り。

そして”おい”や”君”ではなく、女性タイピストにもきちんと名前がある・・自分たちを見下す男性社員への反発。

早乙女の信念に触れた常子は、何を思うのでしょうか?

女手一つで二百年の老舗を守り、男たちを指図する滝子に仕事の相談に訪れたようですが・・・

君子たちや森田屋の人々には本当のことが言えず、苦悩する常子の姿がなんとも胸を締め付けられましたが、滝子はどんな道を示してくれるのでしょうか?

以上、とと姉ちゃん9週51話のあらすじネタバレと感想でした!

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