とと姉ちゃん 10週59話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 59話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」10週59話のあらすじネタバレと感想です。

まずは10週58話の振り返りを少し。

「僕と大阪に行ってください!ともに植物に囲まれて暮らしましょう」と、武蔵からプロポーズされた常子ですが、家族の事が気に掛かり、すぐに返事をすることが出来ません。

かつて父・竹蔵から託された家族を守るという約束と、武蔵からのプロポーズとの板挟みに苦しむ常子は、体調を崩し寝込んでしまいました。

自分が大阪に行けば、小橋家は経済的に困窮することに・・「あんたは結婚なんかしちゃいけなかった・・・」悪夢にうなされる常子。

そんな常子の元に、心配した早乙女がお見舞いにやって来ました。

家族を守る・・妹たちを嫁に出す・・そんな目標を掲げ、これまで常子が頑張ってきたことを知った早乙女は・・・

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とと姉ちゃん 10週59話のあらすじネタバレ

御駄賃の使い道

美子と再び衝突したことで、自分と妹たちの間に微妙な気持ちのズレが生じていることを知った常子。

さらには、武蔵からのプロポーズの返事にも悩み、常子はついつい考え込んでしまうことが増えているようです。。

「ずっと考えていたんです・・・」君子に対し、自分の気持ちを整理するように淡々と話し始めました。

体調を崩していたここ数日、久しぶりに家の中にいて、色々なことが分かってきたという常子。

鞠子も美子も、常子が思っている以上にずっとしっかりしています。

「あなたも・・もう少しだけ、自分の事を優先してもいい時期かもしれないわね・・・」

妹たちの成長に気付いた君子が、常子を諭します。

そうですね・・と穏やかな笑顔で返事をする常子でしたが、その脳裏には竹蔵の言葉が過っていました。

「約束してくれないかい・・ととの代わりを務めると」悩む常子の出す結論は・・・

美子は、部屋で先日来の編み物を続けていました。

ふと、顔を上げると視線の先には常子が目標を書いた短冊が・・それを見て、フッと表情が緩む美子。

体調が回復した常子は、職場に復帰していましたが、色々な考えがまとまらず仕事が手につきません。

「御病気が治ったのにまた考え事では困りますね」ぼんやりしている常子に、早乙女が注意を促します。

「手を休めてばかりいてはいけませんよ」妹さんをを嫁に出すまで、走り続けるのでしょう・・早乙女の励ましに、少し切なそうな表情を見せる常子。

考えあぐねた常子は、滝子の元に相談に訪れました。

「そうかい・・今でも美子は洋裁店の手伝いをやってるんだね・・・」滝子が、感心したように頷きます。

鞠子は文学同好会の活動で充実した日々を過ごしており、最近は化粧もするように。

あの鞠子が・・常子に話を聞き、滝子も驚きの声を上げます。

「鞠ちゃんもよっちゃんも、私の知らないところで・・どんどん成長していってるんです」

寂しそうに呟く常子でしたが、滝子は可笑しそうにフフフッと笑うと、花柄の小さな菓子缶を取り出しました。

ふたを開けると、中にはたくさんの小銭が。

「美子が・・うちや洋裁店の手伝いをしてるのは何でか分かるかい?」改めて滝子が訪ねます。

縫物が好きだから・・常子にはそれ以上の理由が思い浮かびません。

「・・・でもそれだけじゃない。美子のお目当てはこれだ」そう言って滝子は、缶に入った小銭を指し示しました。

それは、美子が今まで貯めた”御駄賃”・・しかし何故、滝子が持っているのか?いぶかる常子。

御駄賃を貰った美子は、学費の返済に充ててほしい・・と、必ず滝子の元に持ってくるのでした。

「少しでも、常子の負担を軽くしたいって・・・」美子なりに、役に立ちたいと考えている・・という滝子。

初めは驚いた常子でしたが、美子が内緒でやっていたことを知り、なんだか嬉しくなりました。

「私は・・てっきりおやつを買う為かと・・・」自分の勘違いに、思わず笑ってしまいます。

美子は、御駄賃を一銭も使っていませんでした。

「あの食いしん坊の美子が・・・」信じられないだろう?滝子からそう言われ、常子は思わず涙がこぼれそうになります。

しかし、妹たちが一人前のような顔をして、活き活きとやりたいことをやれるのは、常子がいるから・・滝子がきっぱりと断言しました。

「鞠子も美子も・・まだまだ子供なんだよ」滝子の言葉に、嬉しそうにはにかむ常子。

常子は、自分や妹たちをしっかり見ていてくれる滝子に、きっと感謝していたのだと思います。

鞠子や美子がやりたいことをやれるのは、常子がいるからこそ・・と滝子は太鼓判を押してくれましたが、常子にしてみれば、何も知らなかった自分の未熟さを、思い知らされたのではないでしょうか?

美子が稼いだ御駄賃など、微々たるものかもしれませんが、ずっと一緒に暮らしていながら、妹の成長に気付けなかった常子。

結局、仕事に追われ、家の中への目配りが疎かになっていたのかもしれません。

仕方のない事ではありますが、常子にしてみれば、改めて自分の力の限界に気付いた瞬間だったのではないでしょうか?

そして、常子はもっと自分の事を優先して考えるよう、君子に諭されるのですが、益々難しい判断を迫られることになったのかもしれません。

仕事の忙しさにかまけ、妹たちの面倒をしっかり見てやることが出来なかった。

”家族を守る”という父・竹蔵との約束をしっかり守れていなかった・・・

常子がもし、そんな風に感じていたら、ちょっと切ない気がしますね。

手編みのマフラー

常子が森田屋に帰ってきた時、美子は二階で勉強中でした。

部屋の襖をスッと開いた常子は、振り向いた美子と目が合いました。

しばしの沈黙の後、無言のまま机に向き直る美子。

常子も黙ったまま部屋に入ると、美子のすぐ後ろに静かに座りました。

「・・・よっちゃん」少しためらった後、常子が声を掛けると、やや間があって美子がゆっくりと振り返ります。

「・・・ごめんね」常子の口から思ってもみなかった言葉を聞き、美子が改めて向き直りました。

美子が、御駄賃を学費の返済に充てていることを、滝子から知らされた常子。

「そうとは知らず、酷いこと言って・・ごめんなさい」そう言って深々と頭を下げます。

そして美子も、覚悟を決めたように「あたしも色々ごめんなさい」と、常子に謝りました。

二人はほぼ同時に顔を上げ、何とも微妙な表情で見つめ合います。

気恥ずかしかったのか、すぐに目を伏せた美子でしたが、思いついたように立ち上がると、ちょこちょこと押入れの前に。

そして中から一つの包を取り出し、「はい!」と常子に渡しました。

常子が包を開くと、美子がずっと編んでいたマフラーが入っていました。

「・・・だってとと姉ちゃん、自分のお洋服なんてずっと買ってないでしょ?」

せめてマフラーくらいは新しいものを・・そう思った美子。

常子は早速マフラーを首に巻くと、嬉しそうに顔をうずめ、「ありがとう」そう言ってマフラーを抱きしめました。

そんな常子に、またお出掛け行こう・・照れくさそうに美子が話しかけます。

「だめ?」恐る恐る尋ねる美子に対し、「私はいつだってみんなと出掛けたいと思ってるんだから」嬉しそうに答える常子。

いつもはやだなあ・・少しだけぐずる美子でしたが、すぐに気を取り直し常子におねだりし始めました。

「ねえ!今度上野動物園に行こうよ!」ロバとラクダが人気なんだって・・でも銀座のホットドッグも・・ナポリタンも・・と、すっかり元の美子に戻ったようです。

その夜・・皆が寝静まった部屋の中で、常子は三つの目標を書いた短冊を、じっと見つめていました。

そして振り返り、小さな寝息を立てる美子の寝顔に視線を移し・・・

常子と気持ちよく仲直りを果たし、すっかり元の食いしん坊の美子に戻って、これまでの分を取り戻す様に、目一杯常子におねだりする・・・

ちょっと拍子抜けするぐらい、あっさりと二人の溝は埋まってしまいました。

勿論、滝子に本当の事を教えてもらい、常子が素直に反省した姿を見て、やっと分かってもらえた・・と、美子が納得したからこそですが・・・

しかし、実際にはそれ以前に、常子が自分のために新品の櫛を買ってきてくれた事で、改めていつも気遣ってもらっていたことを、美子も思い起こしたのだと思います。

ずっと仲直りがしたくて、マフラーを渡すタイミングを見計らっていたのではないでしょうか?

それにしても、改めて思うのは一度怒りに火が付いた時の、美子の物凄い剣幕。

強烈な怒りの感情は、家族への深い愛情の裏返し・・なのでしょうか?

美子の感情の起伏の激しさは、また別の機会に大きな波乱を生むのかもしれません。

常子の答え

武蔵が荷物を箱に詰め、引っ越しの準備に追われていると、下宿のおばさんが来客を告げました。

「星野さ~ん・・・常子さんいらしたわよ!」慌てて立ち上がって、常子を迎え入れる武蔵。

ごゆっくり・・常子に頭を下げたおばさんですが・・・

よっぽど二人の仲が気になるのか、なかなか出て行こうとしません。

三人で見合って、奇妙な間が生じ・・さすがに気まずくなったのか、愛想笑いを浮かべながらようやく出て行きました。

一瞬、静まり返った室内・・武蔵が慌てて常子に座布団を差し出します。

「荷物が多いもので・・整理してまして」散らかっている室内の様子に、恐縮する武蔵。

浜松から上京してきた時の事を思い出します・・と常子が、昔の引っ越しの思い出話を始めました。

「お部屋片付けてると、お金見つけません?」戸棚の裏やちょっとした隙間に・・そう言ってフッと笑いました。

妹たちと拾ったお金の数、競い合ったりしたなあ・・昔を懐かしむ常子に、武蔵が幾分困惑しています。

引っ越しの手を止めてまでするような話では・・やや恐縮する常子。

話を切り出せず、どうでもいい話を始めるのは武蔵も同じことで、お互いに苦笑い。

「似てるんですね、私たち・・・いい夫婦になれるかもしれないですね」唐突に、常子は本題に入りました。

「では・・この間のお話・・・」一瞬、喜びの色を浮かべる武蔵。

ですが・・・「星野さん・・あたし・・今は結婚できません」武蔵を真っ直ぐ見つめ、一言ずつゆっくりと告げます。

武蔵も真っ直ぐ見つめ返します。

「ごめんなさい・・今は・・家族と離れる訳には・・」常子はこれからも、家族を支えて行かなければなりません。

「・・・私自身、まだまだ支えたい・・と思ったんです」自分の思いを真摯に訴えます。

すみません・・そう言って頭を下げる常子に、かえって慌てる武蔵。

常子の事だから、きっと真剣に考えた末の結論に違いない・・「ありがとう」そう言って頭を下げました。

「・・・心のどこかで、そう言われるのは分かっていた気がします」強がりなのか、それとも本心なのか・・意外な武蔵の言葉に、常子は戸惑いを覚えました。

「もう日も暮れます・・森田屋さんまでお送りします」遠慮しようとする常子に、そうさせて下さい・・と、武蔵が真剣な表情を見せます。

「はい・・・」穏やかに頷く常子。

心のどこかで、そう言われるのは分かっていた・・武蔵の発した言葉の真意は、一体どこにあるのでしょうか?

勿論、武蔵は真剣な気持ちで常子にプロポーズしたのでしょうが、常子の家族への思いの強さもよく知っていたはずです。

常子が就職して以来、2年半あまりにわたって毎週、日常の何気ない出来事や仕事の愚痴、或いは家族の事も色々と話していた訳です。

家族には言えないような悩みの相談も、武蔵にだけは素直に打ち明けていたようですし、誰よりも常子の本当の気持ちを知っていたのだと思います。

「時局をなんと心得るか!」と、上から目線で難癖を吹っ掛けてきた男の一件以来、常子も武蔵の事を意識するようになり、武蔵の目にもその変化は明らかだったはず。

常子が、ひょっとしたら家族よりも、自分を選んでくれるかもしれない・・そんな淡い期待があったのでしょう。

しかし、やはりそれが”淡い期待”に過ぎない、という自覚もあったのだと思います。

大坂に行く前に、思い残すことの無いよう、最後の勇気を振り絞ったのではないでしょうか?

とと姉ちゃん10週59話の感想まとめ

滝子から聞かされた”御駄賃”の使い道・・美子は美子なりに、何とかして常子や家族の役に立ちたいと願っていたのでした。

自分の知らないところで成長していく妹の姿を見て、常子は改めて、自分の役割について考えたのではないでしょうか?

また、君子からは「もう少しだけ、自分の事を優先してもいい時期かも・・・」と、促されるのですが・・・

常子が出した答えは・・今はまだ、家族と離れる訳にはいかない、という少し意外なものでした。

心のどこかで断られることを予感していた武蔵は、比較的冷静に受け止めましたが、二人の関係は本当にこれで終わりになってしまうのでしょうか?

以上、とと姉ちゃん10週59話のあらすじネタバレと感想でした!

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