とと姉ちゃん 14週83話のネタバレと感想

とと姉ちゃん 83話 ネタバレ

NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」14週83話のあらすじネタバレと感想です。

まずは14週82話の振り返りを少し。

「散々悩んだんだけど・・人生賭けてみようと思って」出版社を辞めたことを何処か楽しそうに語る常子に、妹たちは困惑しますが、「それでこそ俺の姪だ」と鉄郎は満足げ。

一方の君子は、長く続いた戦争を振り返り、「あれより辛いことはないと思うの」そう言って常子の決断を応援するのでした。

妹たちにそれぞれ誌面作成の仕事を割り振り、着々と準備を進める常子は、鉄郎に対して印刷用紙の調達を依頼、鉄郎は闇市で探すことに。

翌日、闇市で鉄郎と落ち合った常子たちは、そこで組合の経理担当・水田正平と出会います。

目星を付けた店を訪ね、八百枚の紙を注文した鉄郎でしたが、五百円という法外な値段を請求され窮地に陥ります。

しかし、そこへ現れた水田が、店の主人が用意した紙が粗悪な仙花紙であることを指摘し、常子たちは僅か四十円に値切ることに成功したのでした。

⇒14週82話のあらすじを詳しく読む方はこちら

とと姉ちゃん 14週83話のあらすじネタバレ

雑誌の完成に向けまい進する常子

「今日もまたすいとんか・・・」ウンザリしたように呟く鉄郎。

配給もすぐに売り切れてしまい、満足な食事が用意できないことを君子が謝ります。

「ビフテキとか・・夢のまた夢だなあ・・・」繰り返し愚痴をこぼす鉄郎に、苛立ちを覚えた鞠子が厳しく注意しました。

「男なんだから、ごちゃごちゃ言ってないで・・早く食べちゃってください!」

ここで編集作業するんだから・・そう言ってすいとんを掻き込む鞠子の迫力に押され、鉄郎はしゅんとなってしまうのでした。

―――紙を仕入れた常子たちは、雑誌・”スタアの装ひ”の完成に向かってまい進していました

「今晩中に片付けてしまいましょう」常子の言葉に、勿論・・と力強く頷く鞠子。

「ほお~~~」ちょっと小馬鹿にしたように声を上げる美子を、「・・・だから冷やかさないでよ!」鞠子が睨みつけます。

「ほお~~~」面白くなって常子も加わります。

翌日も、雑誌の完成に向けてまい進する三姉妹。

美子は街角で外国人女性を見つけては、盛んにスケッチを描いています。

鞠子は家で原稿用紙に向かい、真剣に記事を執筆していました。

その頃常子は、手土産を持って再び親友の綾のもとを訪れていました。

「雑誌を!?」常子から話を聞き、驚く綾。

「・・・出来たら・・是非、綾さんにも読んで頂きたいわ」常子はいかにもその時が待ち遠しい、といった様子。

自分で出版社を作ったということは、社長であり編集長という事。

しきりに感心する綾に、常子も照れてしまいます。

「頑張ってね、社長さん!」綾に見送られた常子は、印刷所に渡す紙を抱えて駆け出して行きました。

綾はその様子を、嬉しそうに見送るのでした。

その頃、近所の配給所ではサツマイモの配給が行われていました。

出遅れた君子は、真中稲子と工藤せつの二人共に慌てて駆け付け列に並びます。

「大したもんよ、女だてらに会社作るなんて」君子からKT出版の話を聞き、感心する工藤。

「・・・復員してきたら、お隣さんがすっかり変っちゃったって」夫がいかに驚いていたか、真中が話して聞かせます。

「これが成功したら、君子さんも楽させて貰えるんじゃない?」そう言ってからかう工藤でしたが、君子としては三姉妹が協力して働いているだけで十分なのでした。

一方常子は、印刷所から受け取って来たゲラ刷りを、妹たちに披露していました。

「おおー!」常子が封筒の中からゲラ刷りを取り出すと、鞠子と美子が感嘆の声を漏らします。

いよいよ・・と思っている鞠子たちでしたが、これからゲラ刷りを見て誤字脱字を修正しなければなりません。

「これを・・作っておいたから・・これ見ながら確認してもらえる?」そう言って、校正記号の一覧表を渡す常子。

そして常子も原稿の校正作業に取り掛かりました。

仕事が見つからないことに苛立ち、常子に会社を辞めろと言った鉄郎に食って掛かる等、少し前までかなり追い詰められていた鞠子。

ですが、ようやく大学で学んだことを活かせる機会が巡ってきたことで、いよいよエンジンが掛かってきたようです。

常子にとっては良き相談相手であり、猪突猛進する自分の事を時に引き留める、なくてはならない右腕と言っていい存在。

鞠子が仕事を通じて成長していく事は、常子のビジネスが成功を収めるためには、必須の条件と言ってもいいのではないでしょうか?

今は常子の方が教える立場ですが、元々成績優秀な鞠子だけに、実務面で常子を追い抜くのは、そう遠くないのかもしれません。

やがて鞠子が三姉妹を仕切って、雑誌作りに取り組むようになるのでしょうか?

それはそれで面白そうな気もしますが、やはりリーダーに求められるのは明確なビジョンを持っている事。

となれば、やはりこれからも常子が妹たちをグイグイ引っ張っていくのでしょうね。

ついに完成した”スタアの装ひ”

「・・・ですから、僕の小説の挿絵を・・どうしても描いて頂きたいんです」飲み屋の片隅で、花山に頼み込む五反田。

お願いします・・頭を下げ、繰り返し懇願する五反田ですが、花山は腕組みして押し黙ったままです。

「・・・分かりました。諦めます」花山が、一度言ったら聞かない性格であることを知る五反田は、結局諦めてしまいました。

「もう決めたんだ・・今後出版に関わる一切を断る、と」仏頂面のまま答える花山。

五反田はわざわざ呼び出したことを詫びますが、花山は失業中で暇を持て余している身。

「ああ!そう言えば・・小橋常子君て憶えてますか?」ややわざとらしく、五反田が尋ねました。

一度内務省に挿絵を頂きに行った若い女性です・・そう言われ、「ああ・・あの裸足の」花山は記憶を辿り、思い出します。

家族を養うためには、甲東出版の給金では足りない・・と自分で出版社を作ることにした常子の事を、しきりに話題にする五反田。

「・・・何でも、女の人の役に立つ雑誌が創りたい、と言うので・・妹さんたちも巻き込んで」

五反田は、話しながらそれとなく花山の様子を窺いますが・・・

「どうしてそんな話を私に?」さすがに花山も何かを感じたのか、表情を変えないまま突き放す様に答え、仕方なく五反田も引き下がるのでした。

昭和二十一年七月・・雑誌を作ると決意した日から数カ月が経ち、ついに”スタアの装ひ”は完成したのです。

「これが私たちの雑誌・・・」印刷所から届いた雑誌を手に取り、感慨深げに呟く鞠子。

美子も胸がいっぱい・・といった様子で、「ついに出来たのね・・・」と思わず顔がほころぶのでした。

常子も思わず表情が緩みかけますが、グッと堪えて妹たちの気を引き締めます。

「喜ぶのは・・まだ早いわ・・私たちはこれを目指してきた訳じゃないですからね・・ここが、始まりですから」

完成した”スタアの装ひ”を売って、また次を作る・・お金さえあれば、自分たちのやりたいことがもっと出来るようになる。

「だから・・頑張って売っていきましょう!」常子の言葉に、力強く頷く鞠子と美子。

その後常子は、”スタアの装ひ”を持って甲東出版を訪れました。

「どうでしょうか?・・こちらで培ったことを反映して、作ったつもり・・・」

谷や五反田たちに感想を求める常子でしたが・・「気に入らないな!」谷が低い声で、唸るように答えました。

そんなに駄目だったのか・・慌てる常子。

しかし、「・・・雑誌の事じゃない・・この服だ!」そう言って、美子の描いたイラストをトンットンッと指で叩き、「破廉恥過ぎるじゃないか・・・」とむくれてしまいます。

どうやら、若い女性の服の趣味が谷には合わない・・と察した常子は、改めて誌面構成の出来栄えについて聞いてみました。
「それは・・それはだね・・君・・・」何故か口籠ってしまう谷。

見かねた五反田が、「要するに、僕らは・・よく分からないんだよ」と正直に打ち明けます。

文芸誌一筋でやって来た甲東出版の編集者たちには、若い女性向けのファッション誌の評価など出来ないのでした。

「すまんな」谷は率直に謝りましたが、常子は苦笑いするしかありません。

「でも・・女の人らしい、可愛げのある雑誌だと思うよ」すかさずフォローする五反田。

常子もそれを聞き、ちょっとだけ安心するのでした。

その後、家に戻ってきた常子に、待ち構えていた鞠子と美子が駆け寄ります。

「一応、褒めて頂いたわよ!」五反田から”可愛げのある雑誌”と言われたことを報告すると、君子は一安心。

一方の鞠子は、「書店の方は?」雑誌を取り扱ってもらえるか、気になって仕方ありません。

「ああ・・それが・・書店に置くのは少し厳しそうなの」売れる確証の無い雑誌では、相手にしてもらえなかったようです。

仕方なく常子は、場所代は高くつくものの、鉄郎が見つけてくれた闇市の店舗で売ることに。

「さあさお立合い!新雑誌”スタアの装ひ”!」柄にもなく声を張り上げる君子。

「”スタアの装ひ”入荷致しました!新発売です!」常子が通行人に呼びかけます。

「巷で話題の”スタアの装ひ”、たったの七円です!」鞠子も盛んに売り込み、「如何ですか?”スタアの装ひ”です!」美子も負けじと声を嗄らします。

常子たちの目の前を、次々と人々が通り過ぎて行く中、一人の女性がふと雑誌に目を留めました。

「これ、おいくら?」常子の持っていた雑誌を手に取り、パラパラとページを捲って尋ねます。

七円です・・常子が答えると、「七円なら買ってみましょうか」ようやく最初の一冊が売れました。

一冊売れた・・私の文章がお金になった・・よかった・・喜びが込み上げてくる三姉妹。

常子が客から受け取った代金の七円を、嬉しそうに見つめる三人でしたが、「喜んでいる暇ないわよ!」君子に声を掛けられ、振り向くと・・・

そこには、既に多くの女性たちが”スタアの装ひ”を手に取り、興味深そうに読んでいる姿が。

次から次へと、まさに飛ぶように売れ始めました。

―――この日売り出した”スタアの装ひ”は、日が暮れる頃には三百冊全てが売り切れたのです

初版・三百部が瞬く間に完売するという、順調すぎる滑り出しとなった常子たちですが、まだまだ初めの一歩に過ぎません。

この先、幾多の困難が待ち受けているのですが・・ひとまずはこれまでの努力が報われたことを、素直に喜ぶ三姉妹でした。

この時期の新聞の購読料が月額八円、NHKの受信料が月額五円と考えると、”スタアの装ひ”は一冊数千円という計算になりますが・・・

単純な比較が難しく、もしかしたら間違っているかもしれませんが、それだけ当時の女性たちがファッション情報を渇望していた、という事なのかもしれません。

ともかく、常子の出版事業がスタートした訳ですが、そこにはまだ人生最大のパートナーとなる花山伊佐次の姿はありません。

五反田が花山を呼び出し、常子の事を思い出すようしきりに働きかけていましたが、果たして五反田の思惑は・・・

そして肝心の花山は、「今後出版に関わる一切を断る」と頑なですが、常子の事を思い出したことで、何か心境に変化があるのでしょうか?

いずれ出会うことになる常子と花山ですが、そう簡単にはコンビ結成と行きそうにありません。

三百部が完売!しかし・・・

「凄えじゃねえか・・完売したのか」その夜、常子たちから雑誌の売れ行きを聞き、信じられない・・といった口ぶりの鉄郎。

興奮した様子で、売り上げの入った缶に手を伸ばそうとすると・・バシッと美子に手を引っ叩かれてしまいました。

「痛!何すんだよ・・・」思わず叫んだ鉄郎でしたが、「盗られるかと・・・」思った美子は、反射的に手が出たのでした。

堪らず吹き出す常子たち、「叔父さん信用無いから・・・」鞠子が厳しく突っ込みます。

「けっ・・んな”はした金”要らねえよ・・・」ふて腐れてそっぽを向く鉄郎ですが、常子たちはその言葉に耳を疑いました。

「叔父さんがお金に目もくれないなんて・・・」少なからず衝撃を覚える鞠子。

熱でもあるのか・・本気で心配する常子でしたが、「俺は俺のビジネスで稼ぐから要らねえって言ってんだよ!」と言って、鉄郎は部屋の隅からリュックを引き寄せます。

「これが・・俺の・・ビジネスよ!」取り出した一本のズボンを、バッと広げました。

木綿のズボン?・・何だか変わったズボンですね・・ずい分と分厚い生地だし・・正体が分からず、戸惑う四人。

「いいか?これは・・ジーンズって言うんだ」進駐軍のPX(売店)からの横流し品として、出回っている物のようです。

得意気な鉄郎は、「元々作業着として作られた物らしく・・丈夫で、物が良い」ジーンズについて、常子たちに説明します。

ジーンズが日本で大流行する日が必ず来る、と信じた鉄郎は「これを売りさばいて、大儲けしてやる」と、ほくそ笑むのでした。

これがどうやら鞠子のやる気に火を付けたようで、負けてられない・・と意気込み、雑誌をさらに増刷して売り捌こうと、常子たちに呼びかけます。

波が来てる時は攻めの一手だ・・鉄郎からも焚きつけられ、徐々にその気になる常子。

「・・・あっという間に売り切ったし・・今回が三百部だったから・・次は五百・・・」

興奮気味に呟く常子でしたが、「いや、一千部でしょ!」鞠子はさらに強気に押してきます。

私にはそれくらいの自信がある・・満面の笑みで答える鞠子を、感心とからかいの気持ちが入り混じった表情で、見つめる常子たち。

「何?その顔?」当の鞠子はキョトンとしています。

「鞠子って、そう言う面もあったのね・・意外と・・大胆なところ」君子が、思わず感嘆の声を漏らしました。

この調子なら金持ちも夢じゃない・・皮算用する鉄郎。

「お金持ちか・・・」お腹いっぱい、すき焼きを食べる自分を思い浮かべる美子。

鞠子は文学賞への夢を膨らませ、妄想の中で高笑い。

常子は何故か、金歯をぎらつかせ、ひたすら高笑いを続ける姿を妄想しています。

いいわねえ・・うっとりする鞠子。

昔よりも想像力が豊かになった気がする・・ちょっとだけ大人になった気がする美子。

私あんまり良いの浮かばなかった・・・常子はイマイチでした。

そんな中・・「ふふふ・・・うっふふふ・・・」妄想の中で仮面の貴婦人になりきり、高笑いしながら踊るようにくるくると回り続ける君子。

「かか?」慌てて妄想を打ち消そうとする君子の姿に、ドン引きする三姉妹と鉄郎。

「・・・何でもないわ」気を取り直した君子は、「一千部・・頑張って、売り切りましょう!」三姉妹を鼓舞するのでした。

―――二週間後・・常子たちは増刷した”スタアの装ひ”一千部を担ぎ、闇市に繰り出しました

前回、雑誌を置かせて貰った店では、売り場を開けて常子たちを待っていました。

「・・・前回同様、三百部置かせて下さい」残りは他の書店に・・という常子ですが、店の主人はもっと置いて欲しい様子。

とその時・・隣の店に目を向けた美子が、何かに気付きました。

一方、「早く二冊目が作りたいわ・・」創作意欲がさらに湧いてきた鞠子は、やる気満々。

「とと姉ちゃん!ちょっとこれ見てよ!」狼狽えた様子で、隣の店先から美子が呼んでいます。

―――そこで目にしたのは・・驚くべき光景でした

父・竹蔵が亡くなって以来、経済的にはずっと苦しい状態が続いてきた小橋家の人々は、全員かなりの妄想癖を有していたのでした。

歯磨事業の時にも、成功の暁にはお金持ちになれる・・と妄想に浸っていた三姉妹。

お腹いっぱいになるまで、お菓子を食べ尽くす妄想に取りつかれていた美子は、今回はメニューがすき焼きにチェンジ。

本の山に囲まれ、読書三昧の日々を夢見ていた鞠子は、妄想の中では文学賞に手が届きそうな、新進気鋭の女流作家に進化。

そして常子は・・ドレスを着てふかふかのベッドに横たわっていた過去の妄想に比べ、若干品が無くなったような・・・

三姉妹それぞれの成長?が見られた妄想シーンでしたが、衝撃的だったのは仮面の貴婦人となって踊る君子の姿でした。

心の奥に、何か想像もつかないものが、隠れているような気がしてなりません。

それはさて置き、美子が闇市で見つけたものとは・・”スタアの装ひ”の行く手に、暗雲が垂れ込めてきました。

立ち上げたばかりの零細出版社にとって、一度の失敗が命取りになりかねません。

創作意欲が湧いてきた鞠子の、心をへし折る様な事態にならなければいいのですが・・・

とと姉ちゃん14週83話の感想まとめ

”スタアの装ひ”が完成し、初版・三百部が瞬く間に完売したことに気をよくした常子は、さらに一千部の増刷に踏み切るのですが・・・

順調なスタートを切ったKT出版ですが、常子は再びビジネスの厳しさを味わうことに?・・果たして、美子は闇市で一体何を見つけてしまったのでしょうか?

さらに、常子たちに負けじと新たなビジネスに手を出した鉄郎ですが、共倒れになってしまわないか不安が募ります。

そして、「今後出版に関わる一切を断る」と、五反田に向かってそう断言した花山を、常子はどうやって巻き込んでいくのでしょうか?

戦争の影響で出版に背を向ける五反田を説得するは、容易なことではなさそうですが・・・

以上、とと姉ちゃん14週83話のあらすじネタバレと感想でした!

⇒14週84話のあらすじネタバレはこちら

⇒とと姉ちゃん各話のあらすじネタバレ&感想の一覧

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ